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皆で仲良しアイドル!異種族アイドル同好会!  作者: フクキタル
第5章「夢と茸」
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第146話

遅れて誠に申し訳ありません!就職の事情で最近あまり書けませんでした。おかげでこの夜中まで寝られなかったんですね。

いくつの翻訳会社からご連絡が来ましたので頑張ってテストを受けています。今日はゲーム関連の翻訳会社でした。なんとかいい結果が残せばよいのですが…

いつもありがとうございます!

「せ…先輩…!さすがにこれは…!」

「赤座さん?」


バタバタ暴れることり。そしてそれを何か問題でも?っとした顔でみらいは


「はい。体、冷めていますからもっとくっついて。」


今も爆発して死にそうなことりを自分のあのアホほどでかいおっぱいに埋め込んだ。


「はわわわ…!苦しいです…!ことり、死んじゃいますチュン…!」

「あら、こんなに震えて。まだ寒いんですか。私、体温とか結構高い方なんですけど。」

「そ…そうじゃなくて…!」


慌ててその大きい二つのチョモランマから抜け出そうともっと激しくバタバタすることりだったが


「ん…赤座さん、邪魔。」


既に「ママスイッチ」が入ったみらいはそういう彼女を動けないほどずっしり抱きしめた。


「赤座さん、チチとか要りませんか?出るわけではないんですけどチュッチュッする気分なら…あ、ことりだからチュンチュンって言った方がいいでしょうか。」

「そ…そんなダジャレは要りませんチュン…!」


でもチチは必要だったことりであった。


幼い子供を抱いている大人の鳥のように丁寧に自分の中で暴れているちっちゃな女の子の頭を柔らかくなでおろすみらい。彼女はこういうのが結構好みであった。


「赤座さんって本当にちっちゃくて可愛いんですね。それにこんなにいい匂いも。スンスン。」

「ちょ…!ことりの匂い、嗅がないでください…!」


まるでみらいの子供でもなったような扱いに急に恥ずかしくなったことり。彼女がそこから離れようと暴れれば暴れるほど


「もうー暴れちゃダメですよ、赤座さん。ママとギュッとするの、嫌ですか?」


普段あまり体力もないくせに余計な力まで使ってことりの小さな体をがっしり締め付けるみらいであった。


「潰されちゃうチュン…」


その乳圧に潰れた餅みたいにぐちゃぐちゃになるところだったが率直に言ってこういうのを全く嫌ってわけではなかったことり。彼女は子供の頃からずっとこういう触れ合うことを内心求め続けていた。


「赤座組」の先代ボスだった父親は秘密が多かった人だったので一緒に過ごせる時間はかなり少なかったし、その後を継ぐ予定だった姉の「赤座蛍」もその父と同様に組織の仕事で顔すら見ることが難しかった。

双子とはいえ姉の蛍とは違って戦闘能力というのが全くなかったことりだったが蛍は自分の妹のことが大好きで彼女もまた自分の姉のことが本当に大好きだった。


「お姉ちゃん。ママはどっちのお星様なの?」


たまに家に戻った蛍と一緒に夜の空を見ながら昔夜空の星になった母親を探したことり。

いつも一人で過ごす時間が多かったことりは学校から戻ってきたらずっとドアの前で姉の帰宅を待ち続けていたほど彼女はとんでもない寂しがりであった。

だから彼女はこういう温かい感覚がたまらなく好きだった。


「…でもさすがこれはやりすぎチュン…」


もちろん今は地味に命の危機を感じていた。


「でも先輩…本当にいい匂い…」


鼻の先をくすぐる甘みの桃の香り。まるで今の彼女の悲しみを慰めてくれるように優しく撫でてくれる温かい手にそろそろ眠くなってきたことりはもはや完全に甘えん坊モードに突入している状態であった。

全身を包んだ温もり、そして頭の中まで響く心臓の音。人の体はこんなに神秘のものなんだっと思ったことりは今度は自分の方からみらいの体臭を吸い込んだ。

母親のことを全く覚えられていないだがもしそれをちゃんと思い出すことができたらこういう感覚なのかなっと思ったことりはもう少しみらいの中に入り込むことにした。


「うみっこ…焼いちゃうかな…」


あれほど好きだった先輩の中に他でもない自分が入っているところを見ると果たしてうみからどんな顔をしちゃうのかなっと想像してしまったことりは音を立てずにこっそりくすってしまった。


「そういえば昔もよくこんな感じで抱いてくれたよね…」


うみと一緒に同好会に入部したわけではなかったがみらいはことりのことを結構気に入っていた。色々大きな自分と違ってお人形みたいにちっちゃくて可愛かったという理由もあったが単にことりがいい子だからっと言ってみらいはいつも彼女のことをこうやって撫でたり、抱きしめたりした。

もちろんうその度、みはなぜか


「ぐぬぬ…」


っとした顔をその二人のことをきに食わないように見たがそれでもなんとなく許してくれた。それがことりの情緒にいい影響を及ぼすっと思ったうみはそうやって時々ことりを同好会に連れて行った。


「皆、あんなにことりに仲良くくれたのに…」


部員は少なかったけどとても温かくて親しみが溢れた小さな部屋。彼女は正式部員でもない自分のことをいつも笑顔で迎えてくれた同好会のことを自分の手で壊してしまった。


「…先輩はことりのこと、憎まないんですか…?」


不意に一気に押し寄せた嫌な気持ちにそう聞いてくることり。彼女のことを少しじーっと見つめるみらい何も言わずにもうちょっと力を入れて彼女を自分の中に入らせた。


「私はただ悲しかったです。なんであんなに仲良しだった二人がそうなってしまったのか、もう二度と元の二人には戻れないのかっと…こんなに可愛かった赤座さんがなんでそんなひどいことをしちゃったのか…」


そっとことりの髪をかき上げるみらい。


「だからちゃんと謝りましょうね?うみちゃん、ごめんなさいって。うみちゃんだって赤座さんのことが大好きですからきっと受け入れてくれるはずです。だから…」


そして


「一緒に頑張りましょうね?」


チュっと軽くことりの額に唇を当てたみらいは共にうみの心を昔のように戻すことを心底から約束した。

いきなり触れた柔らかくて温かい感触。だがそれに触れた本人はそれに驚く暇もなく


「うみっこ…」


ただその名前だけを小さく呟きながらそのままみらいの胸の中で静かに眠ってしまった。


***


「な…なんで今日みたいな日にマラソンの練習とかしちゃうのよ…!」

「っと言っても虹森さん、ちゃんと走ってしますから。」

「だって…!」


っと走りながら後ろの方を振り向いた私は

「グヘヘ…♥みもりちゃんの汗…♥なんと香ばしくていやらしいなのか…♥」

「もっと嗅がせてください、みもりちゃん…♥」


っと何かすごい顔で私の後を追いかけていた変態達を見るなりその凄まじい光景から目を逸らしてしまいました。


「みもりちゃんって後姿がとっても素敵ですね♥水泳のおかげでお尻もこんなに弾力的で♥」

「その通りです♥いわゆる「安産型」ということですね♥」


何見ているの!?


「私もみもりちゃんに産んでもらいたいんですね♥私の子供♥」

「じゃあ、次回は私達がつけてみましょうか♥ちん○♥」

「さすが黒木さんです♥見る目が桁違いです♥」


私に何するつもり!?


「あはは…」


火村さん…何かすごく苦しそうな笑顔だな…いいよ、別にフォローなんかしなくても…


「いいえ…ただ黒木さんのあんな楽しそうな顔っていうか、普通な顔っていうかああいうところ、昔はあまり見せてくれなかったのに最近ちょっと変わったみたいで。」

「…それってクリスちゃんって元のクラスでは普段あまり笑ったりしないの?」


っと聞く私にどう答えたらいいのか少し迷ってしまいそうな火村さん。

でも私にとっては相当重要な問題です…クリスちゃん、もしかしてクラスでおいてけぼりにされちゃったりするのかなっと心配になって…


「いえいえ。決してそういうのではありませんからご安心ください。黒木さん、あの「魔界王家」のお姫様なのにいつも皆の世話を見てくれるし優しくしてくれるから評判もすごくいいです。でもあまりよく笑ったりするタイプではなかったんですから。」

「そうなんだ…」


確かにクリスちゃんも私みたいにあまり自分に自身がなかったから…あんなに可愛くてきれいなのになんだか自分の評価を自ら下げていたなんて…友達としてはとても残念です…


「だからあの紫村さんや結日さんも心配していました。直接私に黒木さんのことを頼むくらいかなり気にしていたようです。黒木さんは「Scum(美化部)」の一押しアイドルだからアイドルとしてもっと自分に自身を持って欲しいって。」

「クリスちゃんが…」


そういえば私、クリスちゃんの昔のこととかあまり知らないんだ…出会う前のこととはいえ友達として申し訳ないって感じですね…クリスちゃんは私のことをあんなに好きにしてくれたのに私は…


「でも最近の黒木さんは本当に楽しそうに見えます。多分虹森さんと緑山さんと出会ったおかげではないかと私は思います。アイドル活動も順調みたいだし結日さんも最近の黒木さんって明るくていい感じっと言いました。全部虹森さんと緑山さんのおかげです。」

「そ…そんなに褒められるとさすがにちょっと照れちゃうかな…?」


でも同時にちょっと…いいえ、本当に嬉しいです。申し訳ないって気持ちもありましたけど私とゆりちゃんがクリスちゃんの学校生活をもうちょっと楽しくすることができたような気がして…クリスちゃんだって同好会の先輩達と同じく私にとっては大切な友達だからずっと楽しんで欲しいですし。


「少し遅れたんですが私からもぜひお礼を言わせてください、虹森さん。本当にありがとうございます。」


っと走りながら感謝の言葉を渡す火村さん。クリスちゃんはこんなにクリスちゃんのことを思ってくれるいい友達を持っていたんですね…普段自分の話とかほとんどしないから分かりにくかったんですがクリスちゃんも、そして火村さんも皆温かい心を持っている普通な女の子でしたね。当たり前なことなのになんだか改めて言うとちょっと変な気分になっちゃって…本当に良かったね、クリスちゃん。


「みもりちゃんといえばやはり水着ですね♥それも競泳用の♥」

「なるほど♥じゃあ、着衣セック○ってことですね♥」


……楽しそうで本当に良かったね……


それにしても火村さんって結構体力ありますね。陸上部を兼ねたゆりちゃんは論外ですが私だって一応体育系ですから。走りとか結構得意なんですがさすがにこれほど走らされると疲れるのも自然なものです。でも先からずっと私と併走している火村さんはあまり息も乱れてないし特に疲れも感じていないように結構余裕ありそうに見えます。美術専攻なのにすごいね、火村さん。


「そうですね。一応私「Vermilion(消防部)」所属ですから。日頃の鍛錬のおかげでしょうか。」

「へえーすごいわね。」


火村さんって「Vermilion」の部員だったんですね。なら私みたいな一般生徒とより体力があるのも納得できます。じゃあ、あのすみれさんのことも知っているかも。


「はい、もちろんです。個人的に結構尊敬しているしお父さんだっていつも部長のことを褒めていますから。」

「そういえば火村先生って「Vermilion」の顧問だったよね?」


火村さんのお父さん「火村(ほむら)紅丸(べにまる)」先生は元消防士だったのであのすみれさんの「Vermilion」の顧問を務めているそうです。舎監さんがいる「Scum」や生徒の自律性を重んじる「百花繚乱」とは違ってちゃんとした顧問がいる部だからなるべく今回の派閥争いには加わらないようにしているらしいです。

それもそうですね。なんと言っても火村先生は世界政府の火消しさんでしたから。教師として自ら生徒の間の喧嘩を焚きつけるわけにはいかないものですから。


「でもお父さんからできるのはそれだけです。今の「Vermilion」にできるのは精々その争いに巻き込まないこと。それほど今の「百花繚乱」の「速水愛」さんと「合唱部」の「青葉海」さんの影響力が大きいっということです。」


火村さん、何かちょっと悔しそうな顔…どうしたんでしょうか…


「大したことではありません。ただなんで争わなければならないのっと思っただけで…皆で力を合わせればもっと楽しくて素敵な学校を作られるのに…」


震える火村さん。正義のために働いた自分のお父さんと同じく皆のことを真剣に考えている火村さんは間違いなくいい人でした。その熱い瞳に宿った真剣な思いを見た時の私は本当にそう思いました。


でも火村さん、本当に大丈夫だから。きっとうまくいくからそんなに心配しないで欲しい。今も色んな人達がこの学校のために一生懸命頑張っているから。

火村さんが思い描くそういう素敵な学校はそんなに遠いことではないっと私はそう思う。きっといつかおっぱい先輩が言った「大好きなアイドルを皆で仲良くやれる」日が来るはず。私、頑張ってそういう学校にしてみせる。だからもうちょっと待って欲しい。私達が必ず成し遂げて見せるから。


「早くみもりちゃんの汗まみれのパンツを思う存分しゃぶりたいんですね♥」


っと強く思った私の決心は後ろから聞こえたその一言で一瞬にして木っ端微塵になってしまいました。

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