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皆で仲良しアイドル!異種族アイドル同好会!  作者: フクキタル
第1章「アイドル」
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第16話

もうすぐ連載したから1ヶ月が経ちますね!

いつもありがとうございます!

「何でも好きなもので食べて。」

「あ…ありがとうございます…」


っと遠慮なく言ってねという彼女の話に、


「じゃ…じゃあ、私はコーヒーで…」


私はいつものようにコーヒーを頼んで、


「みもりちゃんは大人なのね。」


そんな私のことを彼女は大人と言ってくれました。


なぜ部室から学校内のカフェに来るようになったのか。

それを説明するためには、


「じゃあ、私も同じもので飲もうかしら。」


私はまず自分の目の前にいる、仄かな笑みで私のことを見つめているこちらのきれいな「お姫様」のことを説明しなければなりませんでした。


「では、私は生徒会の仕事が終わったらそちらに向かいますね。」

「うん、分かった。頑張って、ゆりちゃん。」

「みもりちゃんも頑張ってくださいね。」


授業が終わって、私は部室に、ゆりちゃんは生徒会室に、それぞれの予定で一時お別れになった私とゆりちゃん。

ゆりちゃんは昨日のチラシ配りの件も含めて、まず生徒会長さんと、あの副会長の赤城さんにちゃんとした説明をしなければならないと、今日はそっちを優先するつもりだそうです。

そのことにはすごく悪いって気がした私は、


「ごめんね、ゆりちゃん…なんか迷惑かけちゃって…」


っと謝りましたが、


「いいえ。みもりちゃんがやると決めたのなら、私は全力でみもりちゃんをサポートするだけです。

それがあなたの()()()である私の務めですから。

最も私のただ見ているだけで、それも自分から言い出したことですからみもりちゃんは気にしないでください。」

「幼馴染なんだけどね…でもありがとう。」


ゆりちゃんはただやるべきことをやったまでだと、自分のことを気にする私のためにそう言ってくれたのです。


あんな風に後で会うことを約束してやっと別れるようになった私とゆりちゃん。

いつ見ても本当に頼もしくて愛しい自慢の大好きな幼馴染だと、私はそう思いながら部室へ向かいましたが、


「あら。」


そこで私のことを待っていたのは例のでかいおっぱいのミルクティーに自分の()()を入れてくれる先輩ではありませんでした。


開いていた部室。

今日も先輩たちと一緒に頑張ろうと張り切っていた私の前に現れた長身の少女。

部室のドアを開けたその瞬間、部室の中から降り注ぐ輝きに私は一瞬、目が眩んで、気が遠くなるような錯覚をしてしまったのです。


先輩たちに会うことにはしゃいで油断していた私の意識の中に押し寄せてくる輝き。

その圧倒的な存在感に、私は一瞬だけ夢の中に迷い込んでしまったという勘違いまでしましたが、


「こんにちは。「虹森(にじもり)美森(みもり)」ちゃん。」


突然触れてきたその体温があまりにも温かくて、これは夢ではなく現実であることに自分はやっと知ることができたのです。


すべすべで柔らかい手。

真っ白できめ細やかなお肌。

今までそれだけきれいな手は見たことがないと言ってもいいほど、私は自分の手をギュッと握っている細長い手に見とれてしまったのです。

何より見上げたその先で、私のことをずっと見つめている神秘に満ちた金色の目と、まるで世界中を照らすような勢いで燦然と輝いている真っ白なプラチナブロンドに心を奪われてしまった自分は、しばらく何も言わずにそこにぼーっと立っているだけだったのです。


「まずははじめましてからかしら。」


そして彼女からの一言に気がついた時、


「初めまして。私は「セシリア・プラチナ」。

よろしくね?」


私はやっと自分の意識が彼女のことを認識していることを確認できたのです。


「あ…!」


あの時は驚きすぎて何も言えなかったと思います。

自分がどんなバカみたいな顔をして彼女のことを見ていたのかすら分からないほど、彼女の存在感に圧倒された私。

でもそんな私のことを笑ったり、バカにしたりすることなく、


「聞いた通りとても可愛い子なのね、みもりちゃんは。」


彼女はとびきりの笑顔で、初対面の私の名前をちゃん付けで呼んで、「可愛い」と言ってくれました。


つややかな真っ白な金髪と身にまとった尊い光輝。

上品な身のこなしと穏やかな物腰。そしれ例の人の心を見抜くという「神眼」と呼ばれる金色の目まで。

白いニーソと長い手袋でそのスラッとした長身を着飾った抜群のプロポーションの少女。

「ハイエルフ」の「プラチナ皇室」の第3皇女。

彼女こそ、現在アイドルシーンにおける右に出るもののない絶対王者、「Fantasia」のリーダーでありながら不動のセンター、そしてここ第3女子校の生徒会長まで務めている「セシリア・プラチナ」さんであることが分かったその時、


「ええええ!?」


私はこの学校に来て、初めて大きな声で驚愕の叫びを上げてしまったのです。


「ほ…本物…!?」

「ええ。何ならちょっと触ってみてもいいわ。」


っと私の手を自分の胸に持って行く、彼女の突飛の行動に、


「わ…私には大切な子がいるんで結構です…!」


私は慌てて、彼女の提案を断りましたが、


「あらら、そんなに「お嫁さん」のことが大切なのかしら。」


どうやら彼女は思ったより私のことに詳しかったようです…!


「や…やっぱり噂は本当だったんだ…!私の考え、本当に見えている…!」


自分が考えていること、特に大切な子のことがバレた時、私はさすがに焦ってしまいましたが、


「別に考えを読まなくても分かるわ、それくらい。」

「ええ!?」


彼女はもう知る人は皆知っている話だと、私にそう教えてくれたのです。


「だって二人共、いつも一緒にいるから。もう噂になっているのに、まだ知らなかったのかしら。」

「噂…!?」


今年入学した1年生の中にもう付き合っている子がいて、しかも二人は昔からずっといっしょだった幼馴染だそう。

一人は生徒会の栗色の髪を持った強気の、ちょっと頭おかしそうな女の子で、もう一人はその女の子にいつもくっついているおどおどする、か弱い黒髪の女の子。

どこかすごく分かりやすい説明だなと思った瞬間、


「そ…それってもしかして私とゆりちゃんの話…!?」


まもなく、私はその話が示している人物が自分といつも一緒にいる幼馴染のゆりちゃんであることに気づきました。


「違っ…くはありませんけど別にゆりちゃんとは恋人とかじゃなく…

大体私たちは幼馴染なんだし…

もちろんゆりちゃん以外の人のことなんて考えたこともなくて、恋人になるなら絶対ゆりちゃんがいいって思ったことはあるんですけど…

ゆりちゃんさえよければの話ですが…」

「あら、可愛い。」


っとさり気なくゴニョゴニョと本音を洗いざらい吐き出している私のことをまた可愛いって言ってくれた会長は、


「ゆりちゃんから言われた通り、みもりちゃんはゆりちゃんのことをすごく大事にする優しい子なのね。」


私のことを素直でいいって、もう一度私の手を握って、


「でもゆりちゃんなら、むしろみもりちゃん以上にそうなりたいと望んでいると思うわ。

だからいつかちゃんとその気持ちを届けてあげてね。」

「は…はい…ありがとうございます…」


いつか自分の気持ちをちゃんと伝えられるように、たくさんの勇気を吹き込んでくれました。


「気に入ったわ。みもりちゃんのこと。

よかったらこれから一緒にお茶でもしない?」


っといきなり一緒にお茶でも飲もうと勧めてくれる彼女に、


「あ、でも私、先輩と…」


私はここに来た理由と、これからのことを説明しなければなりませんでしたが、


「みらいちゃん、どうやらちょっと遅れるそうよ。

ほら。」


彼女はいつの間にか届いている先輩のメールを私に見せて、先輩の戻りが少し遅れることを知らせてくれました。


「多分同じメールがみもりちゃんのところにも来たと思うわ。

私はここでずっと待つつもりだったけど、みもりちゃんともう少しお話がしたくてね。」


まるで先輩の行動パターンを全部知り尽くしているように、彼女は私のところにも先輩のメールが届いたことを教えてくれて、


「ほ…本当だ…」


実際、私は先輩からの少し遅れるというメールが自分の携帯にも来ていることが分かって、普通に感心してしまったのです。


「さあ、行こうかしら。」


っと返事をする前に、すでに私を外に連れ出した謎のスター。

私は私よりずっと前から部室で先輩を待っていた彼女の手に引かれて、すっかり自己紹介も忘れたまま、校内にあるカフェへ向かうようになりました。


そして現在に至って、


「す…すごい…!」


私は人生初で超人気アイドル「Fantasia」のセシリアさんと一緒にお茶をするようになりました…!

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