最強になるために最弱を求める
「ようこそ冒険者ギルドへ!」
冒険者ギルド、町の防衛の主力を担う冒険者の集合場所。普段は依頼された内容を置き,併設された酒場が冒険者の憩いの場となり、緊急時は町の防衛の司令部となる。
「用件をどうぞ」
「冒険者登録をしにきました」
「はい,分かりました」
名前と性別,年齢確認だけ済ませ,奥から水晶玉と何らかの装置が出てくる。
「これから能力値を数値化しますので手を載せてください」
なるほど,嘘はつけないと,偽造できないとはこういうことか。
とりあえず手を載せると,何か見られているような感覚に陥る,背徳感に駆られる。
・・・目を閉じる必要はないんだっけ。そっと目を開けると・・・
言葉を失い,顔を白くした受付さんが立っていた・・・
「・・・大丈夫ですか?」
すると、周りから人が来て「大丈夫?」「貧血?」「大丈夫か?」などと、奥の方へ連れられていく。
なんだろう,自分は何にもしてないんだけれども・・・なんで?
「失礼しました・・・続きは私が。で、能力値ですが・・・
HP56,MP200、ATK44.DEX130,LUK70,SP98・・・これは・・・」
さっきの受付の代わりの人にまでドン引きされた。
「すばらしいですね,先ほどの受付が白い顔をするのも頷けます、事実200越えは神しかでませんし・・・」
神と同レベルなのか俺・・・
「で、職業は何に」
「旅人で」
受付の人にマジ?って顔されてるが,この武器を生かすにはこれしかない
「・・・本当に?」
「はい。」
「・・・了解しました」
この世界には適性不適性とやらがあるらしく,職業に就くと基本そのスキルツリーに必要な
SPの要求が下がるらしく,不適正のスキルは覚えられなくなる。
このスキルツリーを見ていて思う事は,間違いなく自分がほしいスキルがバラバラなスキルツリーにある。
だから多少SPの要求が高くともまぁいいかと思い,旅人にした・
本来旅人は何の恩恵も得れず,SPの要求が高いだけの職業と思われている職業なのだが,
そんな事は知るか必要なのは強さだ。
と考えていると,カードはできあがった様子。
「はい.これがラグナさんのギルドカードです。」
「ありがとうございます。」
もらったギルドカードには自分の名前と能力値、性別と年齢、習得スキルが記され
裏面はタッチで反応するようになっているスキルツリーのようだ
最初から習得しているスキルは2つしか・・・なんだこれ
「死に戻り」と「低速時間」・・・!?