表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リバイバルゲーム  作者: ヒロ
5/31

第5話 名案

サリア父のお言葉に甘えてサリアの家に上がった俺は、まずその内装に驚いた。部屋の壁にはいろんな工具やら道具が掛かっていて、でっけえかまどの中にはオレンジ色に熱せられた高熱の金属らしき物が入っていた。おそらく武器の部品とかを作ってる途中だったんだと思う。さすが『武器屋』って感じの部屋だなぁ…。

部屋をキョロキョロ見回している俺にサリア父が声をかけた。

「まぁとりあえず椅子に座れよ。話はそれからだ。」

そして俺たち3人はテーブルの周りの椅子に腰を下ろした。

サリア父が話を切り出す。

「なあサリア。独立して花屋を開きたいってのは本当なのか?」

「うん。本当よ。お父さんには言ってなかったけどね。」

「じゃあ…俺の武器屋は、やっぱり継いでくれないのか?」

「うん…。ごめんねお父さん。私前にも言ったけど武器には興味がわかないし、それにお花は昔から好きだからお花屋さんを開きたいなって思ってる。」

サリアの言葉を聞いたサリア父は、やはりまだ諦めきれない様子で続けた。

「実は俺の武器屋は死んだ俺の父さん、まぁお前にとってのおじいちゃんが始めた店でな、昔からこの街唯一の武器屋としてたくさんの街人達からも愛されてきたんだ。だから俺が引退したら是非娘であるお前に継いでほしいんだ。お前の『花が好き』って気持ちもわかるが…どうか考えてくれないか?」

だがサリアは中々考えを曲げない。

「うん…でも…やっぱりお花屋さんやりたいな…。それでお父さんにも時々私の店に顔を出してくれたら嬉しいなって…」

思いが噛み合わず、どことなく気まずい空気が流れる。

するとここで2人のやり取りを見ていた俺に一つの考えが浮かんだ。

「じゃあ、サリアはこの武器屋を継いで、武器と一緒に花も売るってのはどう?」

俺の考えを聞いたサリアは少し微笑んでこう言った。

「それいい考えかもしれない!賢治君のその方法なら、お父さんの『武器屋を継いでほしい』って思いも私の『お花屋さんを開きたい』って思いも両方叶えられるわ!」

サリア父も満足そうだ。

「俺も賛成だ。賢治…お前さんの意見を採用させてもらうよ。」

俺は2人にそう言ってもらえて嬉しかった。

いやしかし何故こんな名案が突然俺に浮かんだんだ?ま、いっかw

俺の考えによって場の雰囲気は大分良くなった。そこで俺はサリア父に思い切ってあるお願いをした。

「サリアの父さん、俺…実は冒険の途中でして…その…とびきり良い装備とは言わないから、強めの装備を作ってほしいんです!今俺が着てるこの初期装備じゃなんつーか心細いって言うか…」

すると俺の願いを聞いたサリア父はこう返した。

「俺たち2人の問題を解決してくれたんだし、別に構わん。だが少しくらいは材料費を出してくれないと、こっちも商売なもんで。」

「そりゃ金は出しますよ!でも、あまり持ってないかも…」

そう言いながら俺は自分のズボンのポケットの中に手を突っ込んでみた。しかし驚いた。

財布はおろか、小銭の一つも無い。

俺は恐る恐るサリア父に、

「今ズボンのポケット確認したら…まさかの…1円も入ってませんでした!!!」

それを聞いてサリア父は大きな声で笑った。

「ガハハハ!!お前さん一文無しかい!そりゃ願いは聞けねえな!だが俺も鬼じゃねえ、材料費が無いなら近くの山で材料そのものを採ってくりゃいいさ!なーに必要な材料全部採ってこいとは言わねえ。半分くらい用意してくれれば後はうちにある材料でなんとかする。すまんが俺はこの後武器の取引先のおっちゃんと飲む約束してるから、1人で行ってもらうことになるが。採れる場所は教えるぞ。」

まぁ、どうやら材料を採って来てくれたら装備を作ってくれるらしい。これはイイぞ!実質タダで作ってくれるようなもんだ!俺は嬉しくなってこう言った。

「ありがとうございますサリアの父さん!材料しっかり採って来ます!」

サリア父も笑みを浮かべていた。

ここでサリアが俺に言った。

「それなら私がその材料が採れる場所まで案内してあげるよ!小さい頃よくお手伝いでお父さんについて行って一緒に採ってたから多分場所覚えてる!」

「ありがとうサリア!マジ助かる!」

俺はサリアに礼を言った。

「材料を採るにはピッケルで少し掘る必要があるんだ。ほら、今回はタダで貸してやる。俺たちの問題を解決してくれた礼の一つだと思って使ってくれ。」

そう言ってサリア父は部屋の奥にあった大きめのピッケル一本を俺に手渡した。ピッケルなんて初めて持ったけど意外と重かった。

「それじゃ、行ってきます!」

「気をつけてな!」

こうして俺は案内役のサリアと2人で近くの山へと向かった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ