第1話 「計画性は大事だった」
ラビ、ソフィア:序章のあらすじ
ラビ:……山の中熊さんに出会って怪我したらソフィアに助けられた
ソフィア:迷ってたところ熊とラビ君達に遭遇して助けて?お礼にいろいろ貰った
ラビ:…ソフィアが気持ち良くなってくれてよかった
ソフィア:誤解生みそうな言い方しないで!マッサージ、マッサージだから!
ラビ:……ちなみに作者、序章なのに長くない?
作者:深夜テンションでやったら長くなった、反省はしてる
ソフィア:そういえばラビ君村を出たんだね
ラビ:…うん、記憶のこととか知りたいし、なにより世界を見てみたい
ソフィア:そっか……
ラビ:……けどしばらく、具体的には章の後半まで僕はほとんど出ない!
ソフィア:ええ!?
ラビ:ソフィアが先に頑張るんだよ。じゃっ、頑張ってね
ソフィア:ちょっとーー!?
三つの大陸と一つの島国からなる世界。
この世界は数多くの種族が存在し、大きく、人間、魔族、魔物、精霊、と分かれている。
かつて魔神と呼ばれる生命が存在した。
魔神は魔物と魔族を生み出しこの世界を埋め尽くさんとしていた。
しかし人間と精霊の力により、ただ一人の人間、神と呼ばれた人物の犠牲により、魔神は天に帰った。
世界に残された魔物や魔族は統率を失いバラバラになる。
魔族の中でも力ある者は自らを魔王と称し魔族を率い人間と争っていた。
しかし、とある事件を、人間と魔族が協力し事件を解決。
その事をきっかけに互いに交流を図る者が出始める。
その中で、危険を冒す者、【冒険者】と呼ばれる存在が誕生した。
これはまだ傷跡が残ったままの人間と魔族の物語
三つの大陸の内、一番大きな大陸、一年を通して穏やかな気候が特徴の、エルワード。
そのエルワードのおよそ三分の一を占める大国、リストラント王国。
その国境付近の町に一人の少女、ソフィアが滞在していた。
賑やかな店内、絶えず聞こえる人々の話し声、普段ならば上機嫌で食事をとっているであろうが、そんな余裕もなく飲み物片手に一人思い悩みながら居るここは、大衆酒場。
「どうしよう……」
なぜこんなにも悩んでいるのかというと、先立つもの、もといお金が無くなってきた。
そういえば旅を始めてからというもの、使うことはあっても手に入れることは全くと言っていいほどしていなかった。出たときにかなりの額を持ってきたと思っていたから、そのあたりのことがおろそかになっていた。
しかし旅先で稼ぐといっても何をすればいいのかわからない。
「ううぅ~」
考えても浮かばないのでついうめき声が出てしまう。
「やあお姉さん、一人かい?机に伏してどうしたんだい?」
不意に誰かから声をかけられてバッと起き上がり、声の方を向いて固まってしまう。
そこに居たのは明るいというか軽いというか、そういった雰囲気を漂わせた男の人が立っていた。
「えっと~、……大丈夫?」
「あ、はい」
ついとっさに返事してしまった。そうだ、この人にどこか仕事を募集している場所を聞いてみよう。
「あの、すいませんがどこか仕事を募集して場所はありませんか?」
「仕事?それならあそこの掲示板を見れば良いんじゃない?お姉さん冒険者でしょ」
「冒険者?」
冒険者、どこかで聞いたような気がするが思い出せない。
「あれ、違った?こんな所でずいぶん良い剣を持ってるからてっきり」
さっきまでの話からするとどうやら仕事があるようなので思い切って聞いてみよう。
「冒険者にはどうやったらなれるのですか?」
「ん?うーん、結構危険な仕事だよ?いろんなものの相手もするし」
「それなら問題ないです、魔物や賊ならいくらか相手してますので」
危険といったがそんなのは旅を始めた時点で承知の上だ、そのために剣まで持っているのだから。
「んー、そういうことなら。……といっても詳しい話はあの人に聞いてみるといいよ」
そういってカウンターのお兄さんを指差す。
「ありがとうございます」
お礼をしてカウンターに向かい、受付のお兄さんに聞いてみる。
「すいません、冒険者について聞きたいのですが」
「ん、お客さん冒険者に何用?」
「冒険者がどういうものか知りたくて」
「冒険者を知らんと、これは珍しい。……あんたもしかしてレスタニア出身?」
「あ、はい、そうです」
「あ~、それなら納得だわ」
そう頭をかきながら面倒くさそうに言う。
レスタニア。
リストラント王国の王都。
宗教都市でもあり魔族に対するあたりが強く、魔族=敵、という認識が強い。
強力な騎士団が存在し、国の守りの要となっている。
教会などでは魔族は悪と強く唱えている。
魔族というのは、人間とあまり変わらないが、獣耳だったり、うろこが生えていたり、生き物をそのまま人の形にしたような、人間ではないが近い者を総じてそう呼ぶ。
一番の特徴が、体のどこかに魔晶と呼ばれるものがある事だ。
人間と手を取り合おうとする者も少なくはないが、過去を引きずったまま魔族を敵とする人間も数多くいる。
特に神官などはその傾向が強い。
「それで、冒険者というものはいったい?」
「ざっくり言ってしまえば、いろんな奴の依頼を受けて、それをこなす人。まあこれでも一応世界共通のものなんだけどな。レスタニアとか、魔族に対する当たりの強いところが好き好んでいないお仕事」
「へぇー……、それで、どうやったらなれるのですか?」
「……なりたいってんなら詳しい説明いるか?」
「ぜひ!」
とりあえず今はお金を稼ぐことが先決だ。それになにより冒険者というものが気になる。
「まず始めに、冒険者っていうのは、いろんな奴から寄せられた依頼をこなしていく、所謂何でも屋だ。そんで、依頼ごとに決められた報酬を貰う、ここまではいいか?」
「はい」
「それで、なるのに資格は必要ない、ある程度の力があれば問題なくなれる、もちろん人だ魔族だなんてのも関係ない、なんせそのために創られたらしいからな。それに、世界的に認められているものだから一種の身分証としても通用する、対応の差はあるにしろな」
「なるほど、だから」
「そういうこと」
つまり人間、魔族、関係なくなれるため魔族を良く思っていないところはあまり取り入れていない、ということらしい。
もしくは取り入れてはいるが数が少なく、あまり見かけないだけかもしれない。
「仕事の内容は捜し物から魔物退治までさまざま、それを俺ら、冒険者ギルドが仲介しているって訳。ほとんどが傭兵まがいの仕事ばっかりだがな。魔物を退治してくれとか、護衛を頼みたいとか、中には賊退治や魔族退治なんかもある、あとは遺跡調査なんかの依頼もあるな。それと、冒険者と依頼にはランクが付いていて、自分のランク以下の仕事しか基本受けられない。理由は簡単、身の丈に合わない依頼を受けるとすぐ死んじまうからだ。この仕組みが出来たのも比較的最近で、それまでは、高額報酬に目がくらんだ奴らが大勢、玉砕していったからな。そうでなくても人手不足だっていうのに、ははっ……」
「あははは……」
なんかこの人かなり苦労しているらしい。今一瞬ものすごく疲れた顔が見えた気がするが気にしないでおこう。
それより、まだ話が続くそうなのでしっかり聞いておく。
「っと、いかんいかん、あー……、まあ誰にでもなれるが、ある程度の条件はある」
「条件というと?」
「まず腕っ節の確認、これが重要で、冒険者の合否と、最初のランクが決まる。それと契約書にサインだな。えーと……これが契約書」
と、カウンターの下から契約書とペンをを取り出しこちらに出す。
それをそのまま確認する。
内容を要約すると、依頼中の生死を含むほぼ全ての事を自己責任とする、我々は人間と魔族双方に依頼以上の肩入れをしない、といった様なさまざまなことが書かれている。
それらの内容を確認しサインをする。
「はい、これでいいですか?」
「はいどうも、ソフィア?…まいいか、んじゃあ次は腕っ節の確認だな、ちょいと待ってな」
書類のサインを確認し、会話のイヤリングに手を当て、少し話をして、
「じゃあそっちの扉から行った先でやるから」
そう言って左奥の扉を指す。
「はいっ!」
「んじゃ、行くぞ」
受付のお兄さんに連れられて、扉の奥に冒険者への試験をしに向かう。
書いてみて分かること。
面白い作品を創る人しゅごい。
負けじと創れたらいいな……。