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第6話

核戦争後の荒廃したパラレルワールドでの本編『光と陰ー織りなす夢の形』のスピンオフ短編集となります。

主人公ジョー・テンペストはその世界で生まれ育った18歳の男の子。

ふとしたきっかけで未知の体験をしていくことになる異世界転生の物語。


まるで導かれたかのように古びた不気味な館に引き込まれ妖精達と出会う。

その妖精達との共同生活を通して、打ちひしがれたジョーの心に徐々に変化があらわれるのであった。この旅の行き着く先はなんなのだろうか? 

ジョーにもわからず妖精達と一緒に望みを叶えていく・・・


特殊能力を授かったジョーはエルフと獣人達との冒険に出るのだった。


ブラックが作りしてくれた金貨を持ってジョーは奴隷商の館を訪れた。

案内されて地下の収容施設に行ってみると、幾つもの檻がありそこに奴隷達が収容されていた。

人間ではない亜人なのだが近い存在であるのには変わりなくこの光景は見るに耐えない悲惨なものである。

前世ではこんなことは一般的にはあり得なかったため後ろめたい気持ちになった。


「はい、では、まず約束の金貨11枚を頂きましょう。対象の奴隷を今連れてきますので。」とその奴隷商は言うと奥に消えていった。

暫くしてガラガラと檻ごと引きづずってきたのを見てみると、そのエルフの女の子は怯えた表情で隅に蹲っていた。


「怖がらなくていいよ。君の名前は?」とジョーが優しく聞くと、

「エリーゼです・・・」と小声で答えた。

「エリーゼちゃんね!いい名前だね!君は奴隷というより僕のお友達になって欲しいんだ。じゃ、これからよろしくね!」と可能な限り印象を良くしようとしている。

すると奴隷商が「これが奴隷権利証になります。では、金貨を。」

「はい、わかりました、ではこれで。」と言い金貨を渡した。


「確認しました。これにて契約成立です。対象は少し病弱ですので健康管理に気をつけてください。」

ジョーは権利証を預かり、エリーゼを連れて外に出た。

「この服じゃ可哀想だから、君に合う服をまず買いに行こうか!?」

「はい・・・」


街中を歩いていると服屋らしい店が見えてきた。

ショーウインドウから覗いてみると、中世ヨーロッパのような服種ではあるが既製服も並んでいた。


「この子に合う服を探しているんですがお勧めありますか?」と女性スタッフに聞いてみると、

「あーら、エルフの可愛い女の子ですね。何かお仕事はさせますか?」と奴隷の服を着ているのを見たからか?察したのか?聞いてきた。


「そうですね。これから冒険をするのと、家事を手伝ってもらおうと思っています。」

「なるほど、では動きやすい服がよろしいですね。」と言いながら幾つもあるラックの中から

3着分持ってきたのだった。


「まず、これが家事をするときに似合うメイド服になります。カラーはブラックとホワイトのコンビ。お似合いになると思いますよ!」

「そして、そのお隣りが冒険者風の簡易アーマーパーツをつけた服で少し重いですが人気ですよ。」

「3つ目が、エルフに似合うグリーンのチュニックでショートパンツとのコーディネート。ブラウンのレザーブーツがコーディネートできますよ。」と説明してくれた。


「なるほど、ねえ、エリーゼどれがいいかな?」

「私が選んでいいんですか?」

「もちろんだよ!」

すると姿を隠しているブラックが、『これはメイド服がいいんじゃない!』と言っている。ブルーはブルーで

『アーマーがあった方が安全なのでは?』とジョーだけに聞こえている。


『ねえ、エリーゼ、どうする?」

「じゃ、私はこのグリーンの服がいいです。」と小声で答えたのだった。

ジョーは、『メイド服も気になったのだが、俺とブラックが黒だし、あとはブルーとホワイトだから、まあ、グリーンがあったほうが区別つきやすいか!?とよくわからない理由をつけて納得した。


「わかった、では、この服でお願いします! 今着て帰りますので。」と言いながらブラックから渡された銀貨を出している。

「銀貨2枚になります。 はい、ありがとうございます!きっとお似合いになりますよ。さあ、こちらにどうぞ!」とエリーゼはフィッティングに案内された。


暫く待っていると、エリーゼがフィッティングから出てきた。

「うわーカワイイ!!」と思わずジョーと他3人も言ってしまった。

プラチナブロンドの長い髪の毛がグリーンのチュニックにとても似合っており、デニムのショートパンツから出ている長い白い足がレザーのロングブーツの隙間に見えていて意外にセクシーになっているのだった。

「いやー、エリーゼそのカッコすごくいいよ!!」

ブルーも「それだったら弓でも習ったほうが様になるな!」と賛同している。

「じゃ、お姉さん、ありがとう!また来るね!」と言って2人は店を出た。


「次は今日泊まる宿でも探そうか!?」

出店で賑わうマーケットを暫く歩いて行くと旅籠屋通りに出た。

そして1番安そうな宿を見つけて部屋を1部屋とった。

1階が居酒屋になっており2階が宿になっているのだった。


まず、2階の部屋に上がると、ジョーは一気に疲れが出てきてしまった。

『しかし、今日は初異世界で疲れたなー ここらで精霊達を呼び戻そうか!?』と思い、

「ねえ、エリーゼ、僕は特殊スキルがあって精霊を呼べるんだ」

「えっ精霊? それ本当ですか!? エルフの伝説には昔々にそういったことができる賢者がいたと聞いたことありますが作り話だと思っていました。ご主人様はそれができるんですか??」と物凄く驚いて目を輝かせている様子である。ジョーを賢者と思ったのか!?

「まあね、これから出てきてもらうからびっくりしないでね!」と言って

「カムアウト!」と念じながら言うと3人が一瞬で姿を現した。


「あら、エリーゼ、初めまして! 私ブラックよ。一部始終見ていたから経緯はわかっているわ。宜しくね!」とまずブラックが挨拶した。そして、「私はブルーだ!」、「わたくしはホワイトです。」と続いた。

3人を初めて見たエリーゼはあまりに派手で綺麗な精霊のためびっくりしてしまって声も出ない様子である。

「エリーゼ、これからこの5人で旅をするからよろしくね!名前は覚えやすいでしょ!?」と言って笑った。

「はい、わかりました、ご主人様。こちらこそ宜しくお願い致します。」


「ねえ、君たち、俺何故かすっごく疲れたから少し昼寝するよ。しばらくエリーのこと宜しく頼むよ!」と言い終わらないうちにベッドの上で寝てしまった。

「ジョーってば、しょうがないわね。まあ、昨日の今日だから致し方ないか!?」


気がつくと、エリーは精霊3人と賑やかに四方山話に盛り上がっていた。

「あら、王子様、やっと起きたわよ! ねえ、ジョー、私たちお腹すいたから下の居酒屋で夕食としましょう!」

とブラックが言った。

「あっ おはよう! なんか俺が寝ている間に君たち仲良くなったようだね!?」と笑顔になった。

「そうですね。エリーは良い子ですよ。うちに来てよかったですね。ブルーが明日から剣術を教えてくださるそうです!私も弓をお教えしましょう!」とホワイトが珍しく興奮している。


5人は階下の居酒屋の大きなテーブル席に座り、エリーの歓迎会を兼ねた異世界での初の宴会となった。

どうやら、その席で明日からのプランと一体どこに冒険に行くのか?などのミッションを決めて行くようである。

代表作『光と陰ー織りなす夢の形』も是非お読みください!!

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