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JOE TEMPEST 「異世界転生して特殊能力を授かった男の物語」  作者: 三海怜


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第53話

核戦争後の荒廃したパラレルワールドでの本編『光と陰ー織りなす夢の形』のスピンオフとなります。

主人公ジョー・テンペストはその世界で生まれ育った18歳の男の子。

ふとしたきっかけで未知の体験をしていくことになる異世界転生の物語。


まるで導かれたかのように古びた不気味な館に引き込まれ妖精達と出会う。

その妖精達との共同生活を通して、打ちひしがれたジョーの心に徐々に変化があらわれるのであった。この旅の行き着く先はなんなのだろうか? 

ジョーにもわからず妖精達と一緒に望みを叶えていく・・・


特殊能力を授かったジョーはエルフと獣人達との冒険に出るのだった。


本編も宜しくお願い致します!

「いやー、エリーゼ! ほんとつっかれたね〜!! 体は大丈夫?」

「薔薇の剣を振ったからHPがなくなっただけです。損傷はないと思います。」

「そうか、良かった!しっかし、今回は数も多かったしハードだったね!」

「ええ、でも私はジョーと一緒に戦えて嬉しかったですよ。」

「エリーゼ、いつもいつも本当にありがとう。感謝しているよ!」

とジョーは固くエリーゼを抱きしめたのだった。

『こんな、素晴らしい女性が俺のために命を削ってくれるなんて・・・俺は幸せだな〜』と実感した。

そしてこの戦いでジョーとエリーゼ、そしてマリア達との結束は更に強固なものとなったのだった。


無事戦勝品も山分けされ鬼ヶ島はゼポニズム皇国とガルマニウム帝国の共同所有となった。帝からも御礼の品も頂き、マリアの交渉によりゼポニズムの特産物の交易が許可されたのだった。よって、今回彼女の目的であった嗜好性が高い保存食とシルクそしてコークス類をしこたまブラックオルカ号3隻に積み込み帰途に着くことになった。


そしてマリアのツェッペリン号とブラックオルカ号の合計4隻は海路にて大陸に向かっている。

「今回の遠征は難儀であったが得るものは多かったな、ジョー!?」

「マリア的にはそうだろうね。でもガルマニウム帝国のお役に立てたならば良かったよ。俺たちが得たものは・・・そうだ!! これだ!!」と言って、ミスリル製の剣を抜いて眺めていた。

「えっ、なんだその剣は?」

「ミスリルっていう希少な素材で、鉄より軽くて切れるらしいよ。まだ使用してはいないけどね。」

エリーゼもシールドを出してきて、「私のはこれですよ!」と見せた。

「そう、エリーゼのシールドもミスリル製で軽くて丈夫なんだ。」


「まあ、私たちは同じパーティーだからメンバーがより強くなることは嬉しいことだな。

とりあえずは物資を届けねばならないから一旦帰国はするとして・・・

次はどんな冒険をするかな?」とマリアはジョーの顔を覗いている。


「えっ、姫、私たちの国に来るって言ったじゃん!!」とエベルが叫んだ。

「そうだよ、姫!一緒に行こう行こう!!」とアベルも押している。

そして、言いにくいような表情を浮かべて、

「私らはこの冒険はすっごく楽しかったし、姫とはいつも一緒にいたいんだけど・・・

実は、うちに帰りたいというか・・・国のみんなに会いたいというかね〜」

「わかった!ホームシックてやつだろう!?ハハハハハ!!」とマリアが高笑いしている。

「かわいいな! ジョー達はどうだ?」


「俺は、ガルマニウムは刺激があって楽しいから、今のところ住みたいと思っているけど・・・

まあ、一度アベル・エベルを里に届けてもいいかもね!獣人のみんなも心配していると思うし、

人攫い達を討伐した報告もしないと不安だろうからね。どう、エリーゼ?」

「そうですね! 一度このミッションをリセットした方がいいかもしれませんね。マリアも一緒に行くといいと思いますよ! それと、ジョー、私たちもやり残したことがありますよ!」

「そうだね、エンジェルたちの国に行かないとね!?」


ということで、帰国後は、マリアも信頼できる第一の従者であるデルマを伴い6人で獣人達の国へ行くことになったのだった。

ジョーとエリーゼはこの国の館を棲家として、あくまでもアベル・エベルを帰国させるという目的で冒険として戻ることにした。そしてマリアは、今回ツェッペリン号は持っていけないため、デルマと2人でリュックに必需品を詰め込み何が起こるかわからないためフルアームドで出発することにした。


そして、今、アベルが石を積んで残した道標の前に立っていた。

「この洞窟がそうなのか?」

「そう、ここを抜けるとき頭が変な感じになるんだよ。」とエベルが言った。

「多分、俺が感じるに異世界に行く洞窟なんだと思う。だって、マリア達の世界では獣人達やエルフ達の国はないことになっているんだろ?」

「異世界へのドアか・・・そうだな、聞いたことはあるにはあるが・・・あくまでもお伽話の世界だな。なんか物凄く興味が出てきたよ。楽しくなってきたな。デルマ!?」

「は、はい、姫!」


ジョーが先頭となり、マリア、デルマ、そしてアベル・エベルが並び最後尾にエリーゼという順番で洞窟内に入っていった。するときたときと同じように、少し進んで行くと時空が歪んだような空間となりその先にドアらしきものがうっすらと見えてきた。普通であれば、この先に異世界があるとは思わないわけだから、この感触だけで引き返しているのだろう。


そして、ジョーの身体は動きを取りにくい状態であるが、ドアの前に立ちドアノブを回しドアを押しこんだ。

すると一行は吸い込まれるかのようにドアを通過し、また洞窟内に立っていた。

「やったー!! これで戻れたんだよね!?」とアベルが喜んでいる。

「そうそう、きた時と同じ匂いがするよ!「とエベルも確認できたようだ。


「よし!じゃ、このまま進んでいこう!!」







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