第42話
核戦争後の荒廃したパラレルワールドでの本編『光と陰ー織りなす夢の形』のスピンオフとなります。
主人公ジョー・テンペストはその世界で生まれ育った18歳の男の子。
ふとしたきっかけで未知の体験をしていくことになる異世界転生の物語。
まるで導かれたかのように古びた不気味な館に引き込まれ妖精達と出会う。
その妖精達との共同生活を通して、打ちひしがれたジョーの心に徐々に変化があらわれるのであった。この旅の行き着く先はなんなのだろうか?
ジョーにもわからず妖精達と一緒に望みを叶えていく・・・
特殊能力を授かったジョーはエルフと獣人達との冒険に出るのだった。
本編も宜しくお願い致します!
そして、マリア一行は呪術師の案内で、新都の花街に繰り出した。
そこは花はもちろんのこと、いわゆる庶民文化の中心地となっており絢爛豪華な文化が花咲いていた。
芸能舞台、音楽、芸術、そして様々な市も開かれ町民達で賑わっている。
「へえー この花街ってチョー楽しいね!!」今回はアベル・エベルも同行しているのだ。
ジョーの生前の記憶では花魁と言われるような綺麗な着物で着飾った女性が下女達を引き連れて町中を練り歩いていた。
「あの女性が着ている服もすっごく綺麗ねー!!」全員目を輝かせてまるでお上りさん状態である。
この呪術師はなんとジョーの生前と同じ日本名である山田という姓で人懐っこい性格のようだ。
「ねえ、山田さん、着物を作ってくれる店ってあるのかしら?」とマリアが聞くと、
「ええ御座いますよ。ご案内いたしましょう。」とフットワーク軽く連れて行ってくれたのだった。
その店には色とりどりの着物がかかっており男物もあった。
「これがいいかな〜 どお?」とマリアが早速あれこれ物色しているようだ。
「そうね!ジョーが言うように赤もいいわね!! どうかしら??」
「私はやっぱりこの薄い爽やかなブルーが好きです、ジョーどうでしょう?」とエリーゼも物色中だ。
どうやらジョーはもっぱら彼女達のスタイリストとなってしまったようだ。
そして、いつもは露出が激しい行動的な服を着用しているアベル・エベルもどうやら浴衣を気に入ってしまったようだ。
「私らも欲しいよ〜!姫!?」
「おっ いいぞ! 好きなものを選びな!」
小1時間かけて山田氏も巻き込まれながらどうやら全員が好みの着物をオーダーできたようである。
山田が、「では、皆さん、そろそろ夕食としましょうか?」と言うと
「いいですねー お寿司ですか?」とエリーゼが、
「いや、今夜は初日ですので、この花街の自慢でもある有名な懐石料理店にお連れいたします。」
と、一行は花街の中心街にある門構えが豪華な館に案内された。
なんとそこは回廊が周り吹き抜けになっている構造の遊郭内にあった。
階下の中心8畳ほどの広さのステージでは三味線のような弦楽器の演奏が響いている。
室内は朱色をアクセントに畳と障子の部屋で区切られておりどの部屋も満室で盛況であった。
「なんかこの町なのか?新都なのか?はたしてこの国っていうことなのか表現がわかりませんが、
すごく景気がいいのですね!?」とエリーゼが少々驚いているようである。
「そう見えても仕方ないですね。この国の民は遊びが大好きで・・・ 暇さえあればこの花街に遊びに来ていますよ。私もその1人なのですが・・・そのおかげで国の税としては楽一楽座を通してどんどん徴収できている次第であります。」とまるで自分の遊びを正当化するように笑いながら言うと、
「なるほどな!国が国民を遊ばせて、その対価として遊ばせ税なるものをもらっているのだな。そういう事に国民の興味を持っていけば国政に関する不満も減るのであろう。まるで古代の競技場だな。
山田殿、なかなか良いアイデアであるな。それも自ら実行されているようで!うちも見習おうとしようか。私が中心になって!」とマリアもアイデアが浮かんできた様子で笑っている。
「その際に担当大臣に俺がなってあげるよ!」とふざけてジョーが手を挙げると、
マリアは「よろしい! では、ジョーを任命しよう!」とふざけてなのか?真意なのか?不明であるが、この場では採用となった。
という風に和んだ雰囲気での大笑いの中、最後のデザートと見える甘味が運ばれてきた。
それは綺麗に飾り付けがされた色とりどりの餡蜜であった。
「へえー 初めてみるわ!すっごく綺麗で美味しそう!!」とエリーゼが、
「女の子には嬉しいがぎりね!」とマリアもとろけた表情になっている。
「クンクン クンくん」とエベルがいつもの食べる前に匂いで確認する儀式が始まった。
「えっ!? みんな!やばい!! 食べないで!!」と叫んだのだった。
「なんで??」
「これ、毒の匂いがするよ!!」
「えー!?」 と言いながらアベルも入念に匂いを確認している。
「ほんとだ!!」
すると、山田が、「なんと!? では、式神を呼んで確認させますね。」と言いガマを出したのだった。
人が座ったぐらいの大きさのガマで自ら毒を発するから毒に耐性があるため検知できるとか。
ガマが長いシタをぺろっと出して食べてみると下の色が変化したのだ。
「やはり、おっしゃる通りですね!毒があります。」
「これを持ってきた者を覚えていますか?」
「若い綺麗めな女性だったと思います。」と山田が答えた。
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