第39話
核戦争後の荒廃したパラレルワールドでの本編『光と陰ー織りなす夢の形』のスピンオフとなります。
主人公ジョー・テンペストはその世界で生まれ育った18歳の男の子。
ふとしたきっかけで未知の体験をしていくことになる異世界転生の物語。
まるで導かれたかのように古びた不気味な館に引き込まれ妖精達と出会う。
その妖精達との共同生活を通して、打ちひしがれたジョーの心に徐々に変化があらわれるのであった。この旅の行き着く先はなんなのだろうか?
ジョーにもわからず妖精達と一緒に望みを叶えていく・・・
特殊能力を授かったジョーはエルフと獣人達との冒険に出るのだった。
本編も宜しくお願い致します!
これは迎賓館内の別室での話である。
「加茂殿。実は俺たちはその人魚からあなたの話とは反対なことを聞いていたのです。」とジョーが切り出した。
「あなた方が呪詛を使って白龍を召喚し人魚達の水の都を襲撃しようとしていると・・・」
「なるほど、そうであったか。人魚はその美貌と親切さゆえに人々を魅了し国の重鎮をも調略するのだ。あの左大臣もその餌食になっておる。貴君らの話もその左大臣からであったため断りたいところであったのだが、ガルマニウム王国の王女が訪朝と聞き渋々対応させていただいた次第なのだ。」
「ということは、俺たちは騙されていたのでしょうか?」
「ここが正真正銘の帝の皇居である。他に何が必要なのだ?」
「ところで姫、改めましてこの度のご来朝誠に有難うございます。只今国が2分されておりこうした状況下でお迎えすることを誠に心苦しく思います。ガルマニウム王国とは今後交易等を通じて親交を深めていきたいと思っております。是非ともお力添えを!」
「承知致しました。ところで加茂殿、お聞きしたいとことがあるのだが、もし貴国に鬼らが攻め寄せてきた場合はどうなるのだ?陰陽師が絶大な呪術を行使すると聞いておるが。」とマリアが純粋に疑問を投げかけのだった。
「陰陽師と言いましても、結界を張り侵入を防ぐことが1番の手となるゆえ対抗手段が多くあるとは言えない状況でございます。式神を呼んだとしてもひと時の対処法ゆえ、もしどこかで鬼に人々が襲われでもしたら鬼の妖気は伝染し瞬く間にこの国は鬼だらけとなっていくでしょう。」
「なるほど・・・鬼とは色々な種類がいたように思えたが・・・」
「赤は下層、その上が青、緑もたまにおります。最上位は黒鬼にて軍団を仕切っております。よって黒鬼を討伐すれば指揮系統が弱まり襲撃の脅威は弱まるかと。ただ、最後陣で指揮する黒鬼のみを討伐するのはこの国の軍事力では至難の業 いや不可能だと思われます。」
「つまり鬼たちの対処法はあまりないと? 奴らはどう殺せばいいのだ?」
「力が人間と比較すると尋常ではありませんし4肢は切られても再生可能です。息の根を止めるには首を切断するか、頭の脳がある位置を貫くかの2通りしかございません。」
「なるほど、そして、噛まれると鬼になってしまうんだな!?・・・」
「と言うことは、接近戦は不利になるな。では、砲撃ではどうだろうか?」
「鉄砲のことですか? 私どもにはあまり鉄砲がございません。火縄銃が数丁のみかと。」
「貴国には鎧武士が沢山いるのだろう?」
「はい、500はおります。」
「では、そこで貴国との初交易といこうではないか!」とマリアが言い出したのだ。
「後ほどお見せするが、長距離を撃ち抜く長距離銃というものがあるのだ。
鬼の頭を射抜くことは可能だ。
射程距離は100−400mあり鍛錬によっては1kmも可能になる。まずはそれを100丁用意しよう。
その対価として金銀・コークスを頂ければ初の交易となるのだがどうであろう?」
と言う交渉にて、射撃のパフォーマンスを経て通商がまとまったのだった。
そして、マリア一行はこの通商を実現するために一度ガルマニウム王国に帰国することになった。
ジョー達はガルマニウム王国滞在中はマリア姫の王都郊外にあるマナーハウスに滞在した。
その間、マリアは王にこの通商の詳細を説明し長距離銃の生産に入った。
「ジョー、エリーゼ そして私の優秀な助手アベル・エベル、君たちはここで自由に思い思いに過ごしてくれ!
遠慮はいらん。自分の家だと思って侍女は好きに使ってくれ。」とガーデンでティータイム中である。
「しかし、姫!この館は素晴らしいですね! こんなところがあるのになんであの船に住んでいるんですか?」
「ここでは第5王女として振る舞わなければならないから肩肘張るんだ。 国を動かさなければならない時はここか王都にあるタウンハウスを使うが、そうでなければ気ままが1番だからな!」
「わかるわかる!マリアの気持ちよくわかるな〜」とジョーも頷いている。
そこにシルバーに輝くプレートアーマーに身を包んだ女騎士が現れた。
まるでマリアのようなブロンドでロングソードを背中に刺しており瓜二つに見えた。
「この機会に紹介しておこう! 彼女が私の師団の師団長を務めるデルマだ。そして見てもわかるように私の影武者だ。どうだ、そっくりであろう?」とニヤけている。
「いやー そっくりですね! 双子のように見えますよ!」とエリーゼも驚いている。
「マリアフレール姫近衛師団長のデルマと申します。以後お見知りおきを!」
マリアが続けて「それに驚くなよ!」と言って指を鳴らしたのだった。
すると館内から同じシルバーの鎧を着けた女性騎士が次々と登場しデルマの後ろに整列した。
総勢30名である。
「彼女らが私の近衛師団の美人女性騎士達だ。射撃・弓もこなせる剣豪を揃えているから強力だぞ。
次回ゼポニズムに長距離銃を納品する際には、軍艦にて彼女らも従えて向かうつもりだ。激しい戦闘が予想されるからな。」
ジョーとエリーゼも立ち上がり、「私はジョー、彼女はエリーゼ、宜しくお願いします!」と挨拶した。
マリアも「この2人は強いぞ!エリーゼは私と互角だった。皆の者連携して戦いに備えよう!」
「この場を借りて、鬼達との戦闘になった場合のシミュレーションをしてみよう。」
「なるほど!いいね、姫!」
「私はまあ一国の姫なので、前線で戦う気持ちは満々なのだが、とりあえず軍艦の操縦をしながらアベルとエベルとでキャノンボールの投下やライフルでの射撃を行うつもりだ。よって、今日からアベル・エベルは射撃の訓練だ!」
「了解!やってみたかったんだ!!宜しくね、姫!!」と2人は揃って言った。
そして、現場では、ジョーを指揮官に私の近衛師団を付けるとする。さて どう戦う?」
「そうだな、基本隊列としては俺が前衛、エリーゼとデルマがその後ろで左右構える。
そして、騎士団はその後に控えるってことになるが・・・
10名3列構成にして、1列目は剣に槍でエリーゼとデルマを援助、2列目がライフルにて射撃、3列目が弓にて爆弾矢を使って欲しいんだ。」
「爆弾矢?」
「そう、聞いたことがあるんだが、弓矢の先に小さいキャノンボールを着けて敵陣に飛ばすんだ。広範囲で破壊できると思う。そして、敵陣形が乱れたところで射撃隊が狙い撃ち、エリーゼとデルマを筆頭に切り込んでいく!
俺が空中から各種魔法攻撃をするって感じでどうだろうか??」
ぜひ本編『光と陰ー織りなす夢の形』も宜しくお願い致します!!




