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JOE TEMPEST 「異世界転生して特殊能力を授かった男の物語」  作者: 三海怜


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第23話

核戦争後の荒廃したパラレルワールドでの本編『光と陰ー織りなす夢の形』のスピンオフとなります。

主人公ジョー・テンペストはその世界で生まれ育った18歳の男の子。

ふとしたきっかけで未知の体験をしていくことになる異世界転生の物語。


まるで導かれたかのように古びた不気味な館に引き込まれ妖精達と出会う。

その妖精達との共同生活を通して、打ちひしがれたジョーの心に徐々に変化があらわれるのであった。この旅の行き着く先はなんなのだろうか? 

ジョーにもわからず妖精達と一緒に望みを叶えていく・・・


特殊能力を授かったジョーはエルフと獣人達との冒険に出るのだった。


オカリナの調べが流れると残った巨大アリどもは動きが止まり来た方角に向けてUターンをし始めたのである。

「そうか! あのオカリナには魔獣を安らかにする効果があると獣人の長が言ってたな。」とあの時の言葉を思い出したのだった。「良かった!エベルに渡しておいて!!」と安堵した。


半数を撃退し、残りは何処かへと撤退していったのだった。


マリア達も駐機場に戻りジョーとエリーゼも合流した。

そこにワイバーンを操るナイト達も舞い降りてきた。


ジョー一行がそれを見守っていると、

「お主ら!あの魔獣退治に協力して頂き感謝する! 我はパルフィン帝国、教皇直轄部隊ワイバーンナイトの将軍ナディアだ。こいつらはハミールとジャミルだ。」と名乗ってきた。隊長らしき先頭のナディアは褐色の赤毛の清潭な顔つきの女性戦士であり2名の男性戦士を従えていた。


すると、マリアフレールが前に出て、「私は、ガルマニウム第5王女のマリアフレールだ。こちらも助っ人に感謝する。そのワイバーン達、すごい火力だな!」と褒め称えている。

「さて、隣国の姫君がなぜここに?」

「実は、ここにいる友人のジョー達にあることを聞いてそれを確かめにサヌアに向かっているところなのだ。」


「なるほど、では、ジョー殿とやらに尋ねたい! 我々の領土で何を確かめたいと言うのだ?」

この瞬間双方に微かな緊張が走った。

そこに、アベルがフードを払って耳を出しながら前にできた。

「私らが獣人のウェアフォックだ。見ればわかると思うが。私らの国で獣人を攫って人身売買をしている輩がいるんだ。それを追ってきたらサヌアのカリフに辿りつんだんだ。」と怯まず声高に答えたのだった。


「人身売買だと!?」

「そうだ!俺もその盗賊を捕まえてその情報を得たんだ。」とジョーも強く肯定した。


「なるほど、お主は戦いから魔術師と見た。魔術師の人間がなぜ亜人に協力しているのだ?」

すると、今度はエリーゼがフードを脱いで、

「私もその亜人のエルフです、ジョーは私たちの友人いや家族なんです。」と答えた。


「なるほど、状況は理解した。人身売買か!? それは問題だな!・・・」

「自国の恥をお主らに話すのもどうかと思うのだが、この魔獣の大量発生と襲撃にはサヌアカリフが関係していると踏んでいる。実は私達は帝都でサヌアカリフの不穏な動きを察知して向かっているところだったのだ。」

「というと?」


「皇帝とは違った派閥である教皇と手を組み国を乗っ取ろうと言う謀反の疑いがあるのだ。その一つに魔獣が関係しているのだ。その獣人誘拐と売買に関しても、お主らの話からして教皇がそういった趣味の持ち主で賄賂的なものだと考えられる。」

「なるほど。魔獣を集めて帝都を襲撃するとか?」

「まあ、それもあり得るな。己の主君である皇帝を蔑ろにして、こともあろうに敵対勢力の教皇と手を組むとは。それも私利私欲のために搾取し領民は飢餓寸前だと聞く・・・」


「ナディア将軍、では、貴君もサヌアカリフを排除したい訳ですね?」

「まあ、立場的には自然に排除されれば言うことはないのだが。」

「わかりました! それじゃ俺たちは同じ意図を持っていることになるので、暗殺を俺たちが受け持ちますよ!いかがでしょうか? 俺たちとしては人身売買の禁止とそれに対する天誅を与えたいだけなんです。」


「うーん、お主らの気持ちがわからないわけでもないのだが・・・」

するとマリアフレール王女が、「では、これはどうだ? サヌアカリフが密かにガルマニウム王国侵略を企てており、それを察した私が刺客を差し向けたと言うのはいかがかな? 先ほどの魔獣の襲撃も私を狙ったものであると証言すれば裏付けとなるであろう。」


「なるほど、だが、貴国に不利にならないか?」

「それは貴国の皇帝がどう考えるかによるな。いい方向に導いてくれ!」

「確かに、私が手を下したとなれば、他のカリフが同盟し反旗を翻す口実にするやもしれんな。」

「わかった。お主らは信じられそうなのでここは共闘するとしよう! では、詳しい打ち合わせをしたいのだが・・・」


「それでは、私の船で密談と行こうか!」と全員マリアの飛行船に搭乗した。

サロンでは王女がティーを振る舞い、早速合議が進んでいた。

「我々の一行がまずサヌアに入城するとしよう。あと3人をワイバーンに乗せられるのだが・・・

流石に王女をお連れするわけにはいかぬので、ジョー氏とエリーゼ女史の2人が同乗するという線で

行こうと思う。私の使用人として誤魔化すゆえ、入城したのちお主らでカリフを仕留めてくれ。いかがだろう?」


「私らも奴に鉄槌を下したいんだけど無理かな?」と姉妹が残念そうだ。

「エリーゼはバレたとしてもまだ誤魔化すことができるが・・・君たちはちょっとな・・・」とジョーも困った表情だ。

「それよりも! 城下に魔獣を飼う養成施設があるんだが、戦力を削ぐことも兼ねてそこをマリア姫の飛行船で破壊してほしいな。」

「アベル・エベル、そうしようじゃないか!?」とマリア姫も賛同した。


と話はまとめり、二手に分かれて出発することになったのだった。

「ナディア様、我々がジョー氏とエリーゼ女史を乗せて参りましょう。」

「わかった。よろしく頼む!」と言って早速ワイバーン3騎は飛び立っていった。


その後少し遅れて別行動であると印象付けるかのようにマリア姫の飛行艇も飛び立って行った。

ナディアから魔獣施設の座標はすでに入手済みであった。

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