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JOE TEMPEST 「異世界転生して特殊能力を授かった男の物語」  作者: 三海怜


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第18話

核戦争後の荒廃したパラレルワールドでの本編『光と陰ー織りなす夢の形』のスピンオフとなります。

主人公ジョー・テンペストはその世界で生まれ育った18歳の男の子。

ふとしたきっかけで未知の体験をしていくことになる異世界転生の物語。


まるで導かれたかのように古びた不気味な館に引き込まれ妖精達と出会う。

その妖精達との共同生活を通して、打ちひしがれたジョーの心に徐々に変化があらわれるのであった。この旅の行き着く先はなんなのだろうか? 

ジョーにもわからず妖精達と一緒に望みを叶えていく・・・


特殊能力を授かったジョーはエルフと獣人達との冒険に出るのだった。


行き交う街の人々を観察すると中世から近世にかけての英国のファッションのような服を着てはいるが、そこに歯車やピストンなどの蒸気機関所以のデザインモチーフがあるものがミックスされている個性的なファッションであった。


ジョーは仲間と路地裏に移動しこの街の特徴を説明しているところだ。

そして3精霊も出て来てもらった。

「あら、ここ変わった街ね。私達の見え方も少し調整しないとまずいかしら?街のファッションを見て勉強してみるわね!」と呑気なようである。

「わかったよ、ブラック! 君たちのニューファッション楽しみにしてるよ!それと、ここのお金もよろしくね!!」

「お金ね!? ほら これをお使い!」といって紙幣を渡したのだった。

するとエリーゼが「こんな紙屑がここの町のお金なんですか??」と驚いている。

ウェアフォックス姉妹はあまりのカルチャーショックで思考停止しているようだ。


ジョー一行はブラックに用意してもらった紙幣でホテルの一室を確保し、とりあえず情報収集ということで街の中をリサーチに回ることにした。

騎馬兵をよく観察してみると・・・

『そうか!剣や槍類も持っているが鉄砲もあるんだな・・・それも旧式の そうか、火薬もあるのか?

かえって俺たちのアーマーがあったほうがピストルの弾除けになるな! ウェアフォックス姉妹用にはアーマーをどこかで確保しておいたほうがいいのかな・・・』とピストル対策を考えていた。

「ねえブルー、君は防御も専門だよね?」

「もちろんです!」

「じゃ、アベルとエベルそして俺にもこの時代に合ってピストルの弾除けになるアーマーも見繕っておいてくれないかな?」

「かしこまりました!」


「そうだ、あの黒影旅団から聞き出した亜人売買の元締め貴族ホランド男爵の館を探さないとな!」

「亜人売買を辞めさせるにはどうすればいいかな? みんな、なんか妙案ないか?」

「そいつ許せない!私らがとっちめてやるよ!!」とエベルが怒っている。

「まずは場所を確認しよう!」

聞き出したアドレスを片手に一行は街の高級住宅地に入ってきた。


「へえー やっぱり貴族だけあって豪華なところに住んでるんだな!豪邸ばっかりじゃん!」とアベルが、

「あっあのレンが造りのお屋敷ですね!」とエリーゼが早速見つけた。

「なるほど、門番2人か・・・ 2階建てで主寝室はあの出窓がある部屋のようだな。

早速今夜決行するか!」


そして、夜中屋敷自体が寝静まった頃に4人は密かに屋敷内に侵入していた。

「エリーゼ、君は玄関ドア付近に潜んでいてくれ、あの門番2人が異変に気がついて屋敷内に入ろうとした時に対応してほしい。」

「わかりました!」

「アベル・エベルは今夜の主役だからな!俺の後に着いてきてくれ!」

「あいよー!」


ジョーと姉妹は気配を消して、物音を全く立てずに2階に上がって行った。

そして廊下を移動し主寝室前に立ち耳をドアに付けて室内の物音を確認している。

「寝てるようだな、行くぞ!」と小声て言うと、ジョーは静かにドアを開けた。

暗闇に目が効く姉妹はスルッと入り、すでに男が寝るベッド脇にナイフを持って立っている。

髭面の髪の毛が油ぎった見るからにイケすかない風貌のデブオヤジである。


「おい!ホランド!起きろ!!」と声をかけた。

「なんだ、うるさいな!」と言って目を覚まし、

「なんだ、お前は!!」とたいそう驚いた様子である。

「お前、ホランド男爵だな? お前に用があるんだ、黙って聞かないとお前の両脇にいる獣人が喉を掻っ切るぞ!」と脅した。

彼は彼が置かれている状況を理解したらしくおとなしくなった。


「お前が雇っている黒影旅団は俺たちが処分したよ。で、元締めを聞いたらここに辿り着いたのさ。

お前、獣人の国でエラい悪さをしているらしいな!お前の隣の獣人は今とても機嫌が悪いから少しでも動くと死ぬことになるぞ。

そこで、お前に聞くことにしよう! お前が攫わせた獣人達はどこに売り捌いてるんだ?正直に答えろよ! お前の今置かれた状況はわかるだろ!?」と聞いた。


「あっ 命だけは取らないでくれ!! 金ならいくらでもやる!」

「だから獣人をどこに売り捌いてるんだよ?」

「あいつらは、中の国サヌアのカリフに売ってるんだ!あやつは獣人の女を好む変態なんだが大金を出すから危険を冒してまで売ってやってるんだ。私はその金をこの国の科学の発展に投資しているんじゃ!国にとっては悪いことではない!」と主張している。

「おい!オヤジ!!獣人の女を売っても悪いことをしてねえのか?」とアベルがナイフを首に突きつけた。

「お前、殺されるぞ!」


男爵が言うには、この国からは砂漠を超えた先にあって、砂漠の高原に聳え立つ城壁に囲まれたオアシス国家があるのだという。その国は東西の交易の中心地の一つで東ノ国との交易が盛んであり、この世界の珍しいものの集積地らしいのだ。


「そうか、わかったサヌアの領主だな。お前を生かす代わりにそこまでの地図と通行証を頂こう!ただ、今後も続けた場合はお前の命はないものと思え!」

「わかったわかった。今用意する。」と言い揃えてジョーに渡した。

「これで許してくれ!!」

「おい、それじゃあたいの気がすまねえ!」と言ってエベルがその男爵を立たせた。

するといきなり持っていた槍で男の右足の平を思いっきり突き刺したのだった。

男爵はあまりの痛さに悲鳴をあげた。

「その痛さ、覚えておけよ!!」と言って人が駆けつけてくる前に3人は抜け出し闇夜に消えて行った。

気配を察知したエリーゼもそれに合流したのも付け加えておこう。








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