第15話
核戦争後の荒廃したパラレルワールドでの本編『光と陰ー織りなす夢の形』のスピンオフとなります。
主人公ジョー・テンペストはその世界で生まれ育った18歳の男の子。
ふとしたきっかけで未知の体験をしていくことになる異世界転生の物語。
まるで導かれたかのように古びた不気味な館に引き込まれ妖精達と出会う。
その妖精達との共同生活を通して、打ちひしがれたジョーの心に徐々に変化があらわれるのであった。この旅の行き着く先はなんなのだろうか?
ジョーにもわからず妖精達と一緒に望みを叶えていく・・・
特殊能力を授かったジョーはエルフと獣人達との冒険に出るのだった。
翌朝からアベルとエベル姉妹はジョー達に加わり獣人の村を回ることになった。
「まずは私らの狐の里に来ない?」
「それはいいねー!! ここから近いのかな?」
「そうね、この山の先ね。ジョーだったらイケメンとして歓迎されると思うわ!」とアベルが答えた。
「へえー俺ってウェアフォックスの中でもイケるのかな?」とノロけて言うと、
「ジョーったら、私って存在がいるでしょ!!」とエリーゼがまた膨れっ面になってしまった。
「君たち2人はフードを被ってしまえば、ほとんど人間と変わらない見え方になると思うんだけど、他の獣人達もそうなのかな??」
「私たちは美形だからね。」と自賛しながら、「猫族も結構近いかな? あとの種族は顔付きとか体格が違うからバレるわね」
「まあ、でも旅は道連れ!って言うし、仲間が多い方が楽しいよね!」
「まだ、私達は他に3人いるんですよ。」とエリーゼが言うと、
「えっ どこに??」とエベルがキョロキョロしている。
「そうだね、君たちも仲間になったんだから紹介しようかな!?」と言いエリーゼを見た。
一瞬無言となり、ジョーが「カムアウト!」と呼びかけると3人の精霊が姿を現したのだった。
それに驚いた姉妹は咄嗟に槍を構えたのだった。
「おい!大丈夫だよ! 彼女達は俺たちの精霊なんだ。」
「あなた達も旅の仲間になったんだね!? 私はブラック、魔法使いさ。」
「わたくしはブルー!ジョーの騎士だ!」
「私は・・・まあエンジェルの素ってとこですかね。ホワイトよ。」
「へえー いきなり現れたからビックリしたよ!!すごい仲間だね!! あんたら消えたり出たりできるんだ?」
「そうだよ、精霊だからね」
「ブラックが魔法攻撃に防御、ブルーが物理攻撃に防御、そしてホワイトが飛行に空間移動さ!すごい仲間だろ!?」
「いやー、驚いたよ! あんたらと旅をするのが楽しくなってきたよ!」アベルが目を輝かせて興奮しているようだ。
「そろそろ私らの村が見えてくるよ!」とエベルが言うと、木で造られたログハウス風の住居がいくつか見えてきた。狐人族の村である。
村の入り口に着くと、やはり番人が4人いてジョー達の通行を止めた。
「アベル、この者達は?」と番人の男性が聞いてきた。
「ジーロ、大丈夫だよ!私らが確認したから」
「そうか、わかった、アベルとエベルが言うんだったら通すとしよう!だが、くれぐれも事を起こさぬようにな!」
「実は私らの村も困ったことがあるんだ。まずは村長に合わせるよ。」と言いながら、姉妹はジョー達を村で1番大きなログハウスに連れていった。
「村長、この人達は冒険者でエライ強いんだ!だから紹介しにきたのさ。」とアベルがジョー達を紹介した。
すると、その村長が、「なるほど、アベルとエベルのお墨付きがあれば相当な者だろう。信じるとしよう。」
「ねえ、村長!彼らに例の件話してみようよ!」
「そうだな!」
「実は、人間族が山脈の先に国をいくつか造っているのだが、この狐人村に限らず若い獣人の女達が奴らに攫われているんだ・・・」
「女性だけなんですか?」
「そうだ、亜人として人間に近い体型の女や子供を好んで攫っていくんだ。奴隷として売るために・・・奴らは黒影旅団と言われていて、そもそも盗賊の集まりで闇夜に紛れて襲撃してくるから対処が難しくて・・・」
「まあ、だから私らが巡回に出ていてジョー達に会ったわけさ。」
「なるほど、俺も人間としてそいつらを許せないですね! この村には来たことがあるんですか?」
「来たことはあるが、その時はその姉妹が撃退してくれたんだ。」
「やるだろ!私ら!!」と悦に行っている。
「なるほど、俺もそいつらをやっつけたいんで、もし可能ならここに暫く滞在してもよろしいでしょうか? 捕まえて人間の国にいる元締めを聞き出しましょう。」とジョーが提案した。
つまり暫くの間用心棒としてジョー達はこの村で共同生活をすることになった。そしてその晩から姉妹の家に泊まることになったのだ。
「へえー 君たちの家って人間の家とあまり変わらないんだね!?」とジョーが驚いていると、
「あったりまえだろ! 私らだって、一種の人間だよ。狐の遺伝子が混ざってるだけさ。だから生活は人間と同じ生活をしてるんだ。能力は人間より高いと思うけどな。」
「まあ、そうでしょうね!狐の良いところを受け継いているんでしょうね!」とエリーゼが言ったが表情は少し険しかった。
『そうだよな!エリーゼの里は獣人達に襲われたんだもんな!かわいそうに・・・」とジョーはこれからもここに居てもいいものか悩んでいた。
姉妹がいないところで、ジョーはエリーゼに聞いたのだった。
「ねえ、エリーゼ、君の里は獣人達に襲われたんだからここにいるのは辛いんじゅあない?」
「ええ思い出しますねど、でも襲ってきた獣人は狐人族ではないのでここの村は大丈夫です。それより、その人間の国に行って人攫いをやめさせるのが私達のミッションのような気がしてきました。ジョーはどう思いますか?」
「君が辛くなければいいんだけど、もし辛くなったら遠慮なく言ってくれよな。
人間の国ね!俺もこの世界の人間の国は初めてだからなんとも言えないけど良くない輩だな!俺たちの冒険は旅をしながら先につながっていくように感じるからきっと行けば何かしらのヒントがあるんだろうね。」
「みんなで行ってみよう!!」




