表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ベル暦3年:子供時代の終わり  作者: 木苺
リンド国・他
46/84

第38話 大聖堂の鐘

大聖堂にはいくつか鐘がある

 ① 王都内に響き渡る鐘

    これは 朝7時 正午 夕方5時を知らせる時報を兼ねていた。


   時には祝福の鐘として鳴らされることもあったが、

   鳴らす時期と量を決めるのは大司教であった。


 ② 祈りの鐘

    大聖堂に付属する二つの礼拝室と聖堂に響く鐘

    これらの部屋で行われる式典の時に使われる。


    一番リーズなぶるな結婚式は聖堂で祝福の鐘を一つ鳴らしてもらうこと

    一番豪華または格が高い結婚式は 礼拝室を借り切って、祝福の鐘を「キンコンカンコン キンコンカンコン」とならしてもらうこと。

    ちなみに 豪華礼拝室になるか貴賓礼拝室になるか希望は出せても決定権は司祭にある。


 ③学校の鐘

    校内で響く「キンコンカンコン キンコンカンコン」お知らせの鐘


(かつて鐘の音色についてリンから話を聞いたフェンは鼻を鳴らして笑った。

 「金持ちの結婚式の鐘が学校の鐘と同じなら 学校で結婚式を挙げればいいではないか」


 「いいじゃない どっちも「始まりの時」を告げる鐘の音だから同じでも。


  それに「豪華」とか「格式」とかは内装の話だからね。

  雰囲気のあるお部屋に金を出したい人も居れば、

  人々の虚栄心をくすぐってぼったくりたい人も

  利用者の求めに応じて部屋を整えてあげたい良心的な係員もいるわけよ

  それに教育施設って年中無休だからそこで結婚式は無理」)


 ④大聖堂全体に響く鐘

   「ゴーン ゴーン」緊急事態発生 その場に待機せよ

   「ぶーぶーぶー」 ただちに避難せよ!

   「ウィンウィン ウィン」 配置につけ!


   「ゴーン ゴーン ウィンウィンウィン」

     動ける者は聖堂・施設ホール・学校ホールに集合!

     動けぬものは その場に待機せよ


セバスが鳴らしたのは④の「緊急事態発生につき動ける者は直ちに集合!動けぬものはそのまま待機!」の鐘だった。


・・

聖堂には 動ける聖職者が全員揃った。

 大聖堂なので 表の仕事をする下働きの者も全員聖職者である。


 全聖職者のうち3分の2が集まることができた。

  中堅の者たちがほぼほぼそろっていることに、セバスは救いと悲しみを感じた。

  真面目で穢れを寄せ付けぬ者が教会の主要働き手であることに安堵を

  しかし 幹部になるには 手を汚さねばならぬ組織であったことに悲しみを。


セバスは壇上から全員に告げた。


粛清(しゅくせい)の時が来た。


 これまでアンデッド生産にかかわったことのある者たちはすべて10日のうちに死ぬ。


 我ら聖職者は 人の死に立ち会うことが多いがゆえに、アンデッド生産にかかわってしまったものも多いかもしれない。

 お前をアンデッドにするぞ

 お前の家族を知人をアンデッドにするぞと脅されることによって


 あるいは もともとアンデッド生産業についていた者たちが、教会組織に深く深く(もぐ)り込んでいるのではないかと疑念を抱き、我らは長年その実態を暴こうと努力はしてきたが 決定的証拠がつかめず今にいたった。


罪ある者は罪を自白せよ


罪なき者たちは、罪の重さに苦しむ者たちを回収し、その自白を書き留め、その者たちが浄化の道に進むことを手伝え。」


ホールに集まった者たちの多くは、ホールに来るまでに見た苦しむ者たちのうわごとを通して セバスの言葉を理解した。


・・

セバスが大司教になってからは、大聖堂内でのアンデッドの生産をやめていた。

これはなにもセバスの英断ではなく、客たちが 制御の利かないアンデッドではなくグールを欲しがったからである。


しかし この3か月グールの買い手もおとずれなくなった。

ゆえに、大聖堂の地下室が空っぽだったのである。


セバスは、アンデッド用に運び込まれた人間たちをまとめて施設に保護していた。


アンデッド生産現場で働いていた者たちは表の仕事だけをしていた。


アンデッド生産とかかわりがなかった中堅聖職者たちは 次々とセバスの命に従い作業を進めていった。


※ 本日 夜8時 2回目の投稿をします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ