盆地の開拓地:現状と将来の予定(改良品種と植樹した木々について)
・盆地全体の概略図(かなり簡略化しています)
※盆地の西と北側は、森からの侵入者を阻むために、漆やハゼの改良種を植えている。
【植樹した改良種の説明】
・「強力ハゼ」:ハゼの実を12月~1月に採取して、1年寝かせてから、蝋を搾り取る
最初の収穫予定:ベル暦4年の12月~
最初の1年で樹高2mまで成長し、伸びが止まる
地面から1m以上の部分で枝がでて、柄がよく広がり実がつくのは高さ1.5mあたりまで。
実は 普通のはぜよりも油分が多く実の重量の90%なので、より多くの蝋がとれる。
完熟した種が地中に埋まると発芽してしまうので、実を全て収穫して乾燥保存しないと
同じ場所に苗が密集して苗も元木も枯れてしまうので要注意である
・強靭漆:発芽後2年目から隔年に漆採取ができる。樹齢20年目には枯れて、伐採してもひこばえは出ない
最初の採取予定:ベル暦4年以降の6月~10月 (隔年採取)
最初の1年で樹高2mまで成長して伸びが止まる。
地面から1.5m以上の部分で多数の細い枝が出て葉が茂る
ベル暦3年の秋の彼岸までは、森の中に移植可能
幹は最初の1年で直径15センチになり 以後太くならない。
花芽をすべて摘み取ることにより、粘度の高い漆を採取することができる。
休養させる年数を増やすことにより、より接着力が強く乾きにくい漆をとることができる
船の防水用などに利用する予定
・肥大漆:発芽後3年目から漆採取ができる。採取後は伐採。ひこばえも3年で育ち切る
最初の採取予定:ベル暦5年 6月~10月
最初の1年で樹高2mまで成長して伸びが止まる。
地面から1.5m以上の部分で多数の細い枝が出て葉が茂る
幹は2年で直径20~30cmに肥大するので3年目には樹液採取可能
とれる漆は、さらりとして伸びが良く乾燥しやすい
根は浅く、根張りも半径1m以内
大地の水分量が減ると幹やひこばえの成長が止まるので、土地を荒廃させない(←ココ重要!)
花が咲くのは発芽後3年めから(樹液採取をする木の花芽はあらかじめ摘んでおく)
※伐採した漆の芯から 皮なめし向きの良質タンニンがとれる
・赤樫L:堅くて長い材木需要を賄う
1年に1mづつ伸び、3mまで伸びたら翌年は木の直径10センチ分太くなる。
これを繰り返して高さ30mまで伸びたら あとはゆっくりと幹が太くなっていく
・赤樫S:堅くて太い木材需要を賄う
1年に1m伸びたら、翌年は直径が10センチ太くなる。
伸びる年と太くなる年を交互に繰り返して、樹高5mまで伸びたらあとはゆっくりと太くなっていく。
・赤樫L・Sともに
枝は先端部のみに出て、細い枝が広がるだけ。
樹高が5mになるまで枝が太くなることはない。
(枝が細いうちは 結果として柳にように垂れ下がることになる)
木の伸びが止まるまでは 花芽はつかない(開花・結実しない)
出来たドングリは 土の中にきちんと埋めれば発芽率100%なので きちんと拾い集めて保管しなければいけない。
伐採後、ひこばえが出るが、ひこばえの育ち方(性質)は普通の樫の木と同じになる
※将来、白炭需要が出た時に備えて、普通の「ウバメガシ」も植えた。
(このころ リンは、まだ魔法植物の生成が自然への冒涜(のような気がして自己規制が強かったので
妙な縛りを入れた品種を産みだしてしまったなぁと今に なって後悔している。
改良品種により生態系を乱すのが怖かったのだが、今から考えると すでに生態系が狂いまくっている大陸であったので そこまでややこしく考えなくてもよかったのではないかと思っている)
〇盆地の西側は川から水を引いて用水が多数ある
冬の間は燕麦を植えた
用水路には こい・ふな・もろこ・ドジョウなど雨の王由来の小魚がいる
(食用ガエルについては検討中)
今後水田にすることも考えている
〇盆地の北側は 葛の群生地にする予定:葛草履の原料確保だ
〇北側の山際で湧出する地下水を 集会所兼宿舎まで配管して水道とした。
一方川の水汲み場では、水をろ過して、ふろ水・雑用水として宿舎まで配水した。
〇東側にできたバイオマスは ベルフラワー領全体の先進モデルとなった。
バイオ君・コッコちゃん達妖精の指示に従ってAが開発した
妖精からの指示は メッセージボードに記される。
最終的には、植物の種類や用途に応じた肥料として完成する
〇村の中には 工房予定地にそれぞれ 池を作った。
川から水をひいている。
池の一つでは 特別なフナを買っている
〇工房予定地の周囲は 工芸材料となる木々の改良品種を植えている
・浄化竹
汚染物質だけを吸収して竹の成長エネルギーとし、一般の栄養素は吸収しない
通常 地形や気候からから選ばれた開拓予定地の土地の浄化のために植えられ、目的を達するとすぐに伐採されてしまう。
土壌の水分も最小限しか吸い上げない(一般的な竹よりも少なめ)ので、土地を干上がらせることもなし。
竹の地下茎は1mしか伸びない
1本の地下茎から 一度に生えるタケノコは1つだけ。
タケノコが伸びて竹になったら、その竹が切られるか完全に枯れるまでは 次の筍たけのこは生えない
竹は2mまで伸びたら成長をやめて、水分の吸収もやめる。
だから 伸びきった竹は 早く切らないと枯れてしまう。
地下茎が伸びないから、地下茎を植えた土地の汚染物質の吸収が終われば、浄化竹は根こそぎ枯れてしまう
=土壌の浄化はするが 土地の栄養分を奪わない、
そして 土壌の水分も最小限しか吸い上げないので、土地を干上がらせることもなし。
・浄化竹ミニ
汚染物質を積極的に吸収。
汚染物質があったときだけ成長、なければ休眠する竹
葉から悪臭を吸い込んで成長エネルギーに変えることもできるので、消臭効果あり
川に汚水を流さないために 排水池の周りに植えて汚水を浄化する
川辺の警備狼たちは、トイレやゴミ捨て場の周りに植えて 自分達のきゅう覚を守ってほしいと要望している
・根粒豆豆:根粒菌たっぷりの豆
ベルフラワーの開拓地はすべて土壌汚染により荒廃した土地を浄化して使っているので栄養分ゼロ
そこで 水と太陽があれば育つ改良品種を植えて 土壌に根粒菌を育てたのち、植林した
(豆は食べられない・連作障害あり)
〇改良キノコに共通する性質
胞子は、一度乾燥したのち、適切な湿度と養分に出会ってから、成長を開始する。
(適地で増殖し続けるのを増やすため)
改良樹にについた菌糸は最初の3か月で子実体にまで成長する
原基を残しておけば 3か月後に再び子実体まで成長する
原基までとってしまった箇所には新たな原基ができない
普通の樹木についた菌糸は 普通のキノコと同じように育つ
・超渋柿 :柿渋とカキタケ
その実を一口かじると悶絶する渋さだが、まだ実が青い8月に収穫すると 良質で濃い柿渋をとることができる。 ベル暦3年8月より収穫 柿渋は1年ねかせる
種をまいて1年で成木になり、20年間実り続けて枯れる。
種はそれぞれ実の中に一粒。発芽率100%だが、乾燥には弱いので、実から取り出した種はすぐに植えなくてはいけない。
根本に「かきたけ(エノキタケと同じ菌だが、柿の根もとで育って赤茶色に育つ)」が生える。
・渋いチェストナット&まいたけ:皮なめし用
最初の1年で 普通のチェストナットの樹齢30年分くらいまで成長したら、成長が止まる
タンニンの採取はベル暦3年10月から
①「硬いくるみ油の木」
最初の1年で高さ1.5mまで成長する
枝は 高さ1m~1.5mの範囲で伸び広がる
枝先に花芽ができ実ができる。
・2年め以後、幹は太くなり、枝は成長を続ける
実の収穫はベル暦4年の秋以後
ココナッツのように実の中に液体が溜まり、それが徐々に実の中で乾燥していく。
殻は固くて渋いが、ゴルフボール大の実が実り、その殻に穴をあけて中の液体を取り出せば、
そのままくるみ油(乾性油)として使える。
微量だがとびきり苦いタンニンも含まれていて、1年熟成させれば、防水材としても利用できる油。
この木にはキノコは生えない。実を食用にすることもできない
油を抜いたあとのからは、焚き付けに使えるし、その灰からは、加工用の灰汁がとれる
ある意味 油のなる木であるから この木の周りでは火気厳禁、実は収穫時期を確実に見定めて
取りこぼしの無いように収穫しなければならない。
木の上で完熟して中の脂が完全に固形になったものだけが 土の中で発芽することができる。
伐採後 ひこばえが育つ
②とびきり甘い実がなり、改良キノコが生える「うまいくるみの木」材木にもなる
木の成長ぶりは「渋いチェストナット」と同じ 実の収穫はベル暦4年から
実の油分は通常種より少なめの60%でやや小ぶり、数も少ないが、栄養豊富でうまい。
殻は堅く 焚きつけ用になる。
材質は 一般的な木材よりも油分があり、その油分が木材の表面に移動する傾向があるので、わざわざ油を塗って仕上げたり、防水・撥水加工をする必要がない。
しかも 苦いので虫や動物の食害に合わない
生えてくる改良キノコには2種類あるので、育つキノコの種類によって「うまいくるみ(なめこ)」と「うまいくるみ(ひらたけ」が正式名称となった。
ひこばえから育つと普通のクルミの木になってしまうので、できた実は食べずに、殻にはいったまま 種まき用として保存しておく必要がある。
〇黒炭原料としての改良コナラ・クヌギ・ミズナラ(きのこつき)
1年に1mづつ伸び、2年めに2mまで育ったら伸びは止まり、あとは幹が太くなっていく。
どんぐりは3年め以後、ごく少量しか実らない。(ベル暦5年以後)
収穫後何年たっていても、土の中にきちんと埋めれば発芽する。
それ以外の条件では発芽しない
伐採した根本からひこばえが生えて成長する萌芽更新する
・太っちょコルク:妖精コルクン誕生
2年で樹高2mまで伸びる。
枝葉は木の先端50cmの範囲に茂る
3年目から枝葉の付かない高さ1・5mより下の部分にコルク層の形成が始まる
6年目から 3年周期でコルク層(樹皮)の採取が可能となる。ベル暦8年~
分厚いコルクを取りたいときには、5年~10年周期にした方が良い
木の寿命は200~300年
10年に一度花が咲き 1本の木から種子が数個とれる
この種子は きちんと種まきしないと発芽しない
開花時期は あえてほかの樫の仲間とずれた冬至限定にした。交雑を防ぐためである
※今夜 夜8時に「プロローグ」として 物語を開始します
(参考)
①
一般的な漆は10年~20年成長したのち、樹液を採取(6月~10月)されると枯れてしまい、
伐採後のひこばえを再び10年~20年育てて樹液採取となる。
4か月間4日おきに採取される漆は、初漆・盛り漆・遅漆・せしめ漆・殺し掻きと採取時期により粘度と性質が異なる
②
樫の木は堅くて粘りがあり強度も強くて耐久性に優れている
それゆえ 道具や建築材としてだけでなく、船や車両関係の材木としてもすぐれている。
特に赤樫は堅い
生きている樫の木は、防音性があり、他の樹木に比べて燃えにくいので、住居の周りに植えると良い。
樫の木もブナ科なのでどんぐりができるが タンニンが強くて渋抜きがたいへん
伐採時にノコギリを使うと、ひこばえが多数出て、細い木がひょろひょろと育つことになるので、伐採には斧を使って、1本のひこばえを丁寧に育てた方が材木として適した成長を遂げる。
また伐採後の切株の切り口が斜めになるように伐採することにより、切り株の腐敗を防ぎ健康なひこばえの芽出しを促すことができる。
③ウバメガシの借株サイズと法が発生量の関係 ほか
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/070100/070109/004_2_kako_d/fil/h23_8.pdf
④ウバメガシの生育と備長炭の炭焼きの写真&解説
http://www.jugemusha.com/jumoku-zz-ubamegasi.htm