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第5話 リンとフェンのティータイム(3月)

(リン達のねぐらにて)

前回 リンとフェンが出撃したのは立春 つまり2月だった。


そのすぐあと、チョコとクッキーが相次いで出産した。


まだ寒い時期だったので お産と乳吞仔ちのみごの保温には気を使った。

しかし 黒牛はもともと頑健な野獣であったので、リンが気を遣う必要は全くなかったらしい。


「仔牛と人間の赤ん坊では気を遣うポイントが違うのなら 乳飲み子じゃなくて乳吞仔でいいわね?」疲労から頭が混乱しているリンがぼやいた。


「何を馬鹿なことを言っているの?」人化した姿のドラが リンにお茶を入れた。


「あら さっぱりとしておいしい。

 レモンティーかと思ったら レモンバームの入ったスープ?」


「うん。その方が気持ちが落ち着くでしょ」


「うん まあ 意外性があっていいわね。

 カフェインも含まれてないし」


だらしなく寝そべっていたフェンリルがつぶやいた。

「俺も食いたい 骨入りで」


「まったく その恰好で食べるなら 食べ終わってから床掃除をするか

 外で食べるかしてね」 ドラ


「まったく これだから 人間と暮らすのは嫌なんだ。

 リン お前も外で食べるのにつきあえ」


「やだ寒いから じゃなくて動くの面倒」


ドラは外に骨入りのスープの入った洗面器を持っていき

次に ソファごとリンを担いでフェンの向かいに下ろした。


「おい このスープ野菜まで入ってるじゃないか」


「好き嫌い言わない。マリア特製 野菜がくたくたになるまで煮込んだ骨入りスープなんだから」ドラ


「フン!」

フェンは 洗面器の中に首をつっこみ ガブガブ食べた。


「豪快だねぇ」ドラゴンの姿に戻ったドラは日向ぼっこを楽しみながら言った。


「春だ 存分に狩りを楽しみたい気分だ!」フェン


「白黒牛の交代の季節でもあるんだよねぇ」物憂げにリンは言った。

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