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孤高の再現魔法使い  作者: 潮騒
第二章
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光の魔法使い



「なぜお前が……。お前は昨日の武闘祭の傷でまともな状態じゃないと聞いたが?」

「別に傷自体は大したことない。ただ魔力が少し足りなかっただけだ」


 話しながらルドーは周りの状況を見渡す。そして、一つ舌打ちをした。


「俺がいない間によくも好き勝手やってくれたな。この落とし前はつけさせてもらうぞ」

「強がっても無駄無駄。その状態なら俺でも負けることはない」


 ラバールの発言に対して、ルドーは叫び声のような大きな声で言い返した。


「できるものならやってみろ!!」


 そして、一気に駆け出す。まだ痛みがあるのか、少し顔を歪めるが、構わずにラバールに突っ込んだ。


「『炎羅(えんら)』」


 右手に持った炎を纏った剣を薙ぎ払う。すると、具現化した斬撃が一人のラバールめがけて飛んでいった。


「『風魔(ふうま) 空絶火(くうぜっか)』」


 左手に持った風の剣を振ると、パンッという音と共に衝撃波がもう一人のラバールに飛んでいく。


「「『光輝の槍剣(シャイングレイヴ)』」」


 二人のラバールの手に、槍の穂先を剣状にした武器が現れる。それを一人は炎の斬撃に、もう一人は衝撃波に向かって振り下ろす。すると、炎の斬撃も衝撃波も光に包まれて消えた。


「はぁぁぁぁぁ!!」


 炎の斬撃と衝撃波の対処をした二人のラバールにルドーが勢いよく斬りかかった。


「うわぁっ!」 「っと……」


 二対一とはいえ、剣術を習っていないラバールと騎士団の特訓の一環で剣を毎日触っているルドーでは、近接戦はルドーの方に分があるようだ。


「厄介な剣術だ……。仕方ない、()()()()()()()()


 ラバールは一旦ルドーから距離を取る。そして、光の剣をルドーに投げつけた。


「何を……チッ、そういうことか」


 ルドーは投げつけられた光の剣を簡単に斬り落とす。一瞬、ラバールが何をしたいのか分からなかったが、次に発動された魔法を見て理由がわかった。


「「『幻影虚光(ミラージュシャイン)』!!」」


 二人のラバールが魔法を発動することで、今度はラバールが四人に増える。


「まだ増えるのか……」

「これが俺の力だ。下手なユニークよりも強いぞ?」


 そう言いながら、四人になったラバールは同時に魔法を発動した。


「「「「『色彩光破(カラフルシャイン)』!」」」」


 色とりどりの光がルドーの視界を覆い尽くすほど生成される。ルドーも武闘祭の時にこの技は見ているので対処法は分かっている。


「『空臨絶火(くうりんぜっか)』!」


 炎を纏った剣から唸る炎が飛び出てくる。その炎は色とりどりの光を破裂させながら進んでいった。


「『風魔(ふうま) 嵐鬼龍(らんきりゅう)』!」


 さらにルドーは、風の剣から龍を模した暴風を放つ。炎だけでは破裂させれなかった光を飲み込んでいく。


「はぁ……はぁ……」


 ただ、まだ魔力が完全に回復していないルドーにはこの二つの魔法を放つことはだいぶ辛いようだ。


「おいおい、既に虫の息みたいだな。もう少し休んでた方が良かったんじゃないか?」

「ふっ、お前を倒すにはこれで十分だ」


 明らかに強がりと分かるルドーの言葉にラバールは笑みを浮かべる。


(何故こいつはこんなにも余裕なんだ……?自分を増やす魔法なんて魔力を大量に消費しそうなものだが……)


 ルドーはラバールの様子を確認する。しかし、特に変わった点は見られない。


「どうした、来ないのか?なら、こちらからいくまでだ!」


 ラバールは魔法を準備しながら動く。そして、ルドーを囲むようにそれぞれが散らばった。


「「「「食らえッ、『光乱砲撃(ランページキャノン)』!!」」」」


 ラバールが光の弾を何発も放つ魔法を発動しようとする。その時、そこに別の魔法が飛んできた。


「『炎剣乱舞(エンドレスフレア)』!」


 無数の炎の剣がラバールを襲う。ラバールは仕方なく魔法をルドーではなく炎の剣に向けて放った。光の弾と炎の剣は互いに相殺しあう。しかし、そもそもの数が違うので相殺しきれなかった光の弾が、炎の剣を作り出したティアナの元に飛んできた。ティアナはギリギリで光の弾を躱す。


「くっ……危なかったわ……」

「君か……。別に俺に構う必要はないのだが……」


 ルドーはティアナの隣まで下がってそう言う。


「ただ借りを返しただけよ。それにあなたも満身創痍なんでしょ?一人よりも二人の方が可能性はあるんじゃない?」


 ティアナの言葉にルドーは少し笑う。そして、ティアナの前に出た。


「その申し出は有り難いが、問題はない。奴は俺が倒す」


 そう言ったルドーは一度魔法をすべて解く。それを見たラバールはまだ強がりを言っていると思って高笑いした。


「あははははッ!何を言ってるんだ、お前は!もうほぼ魔法を発動できないんだろ?だから最後に無駄な魔法は解いて全力の一撃を入れようとしている。そうなんだろ?」


 笑うラバールをじっと見るルドー。そんなルドーの周りに風が吹いてきた。


「お前は勘違いをしている。たしかに今から使う魔法は俺のとっておきの魔法だ。だが、最後ではない。これから始まるんだ」

「何を言って……ッ!?」


 先ほどまで魔力がほぼゼロに等しかったルドーが急に大量の魔力で満ちていく。普通は魔力が急激に回復することはない。それこそポーションを使った時くらいだ。だから、ラバールはルドーの変化に驚く。


「覚えておけ。これがお前を倒す魔法、精霊魔法の力だ。『四属性支配者(クアッドルーラー)』」


 


もし面白いと思っていただけたら、評価、ブクマなどなどよろしくお願いします。作者がブランコを漕ぎます。

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