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65.出来事

 

 能力について、新しく発見したことが3つあった。



 開花するほどに、知性や理性が徐々に通常の状態に戻っていくことは、以前からわかっていた。

 また、身体能力がより強化されていくことも、以前からわかっていた。

 今回新たに発見したことの1つは、自己治癒力が強化されたこと。


 かすり傷や少々の打ち身などは、変身中に完治していた。

 怪我だけでなく病気も回復するが、おそらく症状が重い場合は、完治まで時間がかかると思われる。

 気になるのは、ヒトが本来自己治癒出来ない場合であっても、治るのかどうかだが、当然そんな実験はしていない。

 また、変身中は激しく疲労する為、怪我はともかく病気については、長時間変身することは出来なかった。

 以前はこんな力が無かった為、6分咲きになったことによって、能力が強化されていた。



 そして、次の発見は、疲労度に関すること。

 変身中の疲労度について、ある条件下では、疲労の度合いが異なっていた。


 簡単に言うと、ルーンとの距離が近い程、疲労しない仕様になっている。

 これは何度も検証してわかったが、いくつかの段階があった。

 一定以上ルーンから離れると、最も疲労する状態となり、そこからどれだけ離れても、疲労度が変わらなかった。

 おそらくこれが通常の疲労度であり、能力の代償だと思われる。

 その疲労度を100として、変身していない時を0とすると、ルーンに近づく程、疲労度は98..95..92..と減っていく。

 目の前まで近づくと、だいたい75になり、おおよそ通常の4分の3程にまで下がるが、そこからさらに細かい条件が増える。


 手を繋ぐ・背中に背負う・抱きしめる・お姫様だっこする、といった感じで、より密着する程、より疲労度が減っていた。

 開花の度合いが、ルーンの心と関係していることから、疲労度がどれほど下がるかについても、ルーンがどう感じるか、ということが影響していると思われた。

 一応、密着状態で胸を揉む、などの行為を追加した時の状態も検証したが、効果はあった。

 抱きしめてキスしている状態は、60ぐらいまで下がる。

 俺は自分の感覚で疲労度の変化がわかったが、この仕様はルーン側も同じだった。


 しかし、抱き合ってどうこうする、といった状況は、戦闘時は実用的とは言い難い。

 そもそもこの『狂戦士』の力は、二人が密着するという条件とは、相性があまり良くなかった。

 効果的な場面は、ルーンを背負ったり抱きかかえたりして、全力で走る時や、戦闘外での治療、等が考えられた。



 検証中は、何度もルーンが動いて大変だった。


「お兄ちゃん、距離を離す検証はもういらないんじゃないの」

「お兄ちゃ~ん!さっきの抱きしめるやつ!もう1回検証しよ!」

「お兄ちゃん!キスした時に何か変わったかも!もう1回!!」

「やっぱり短いとわかんないよ!もっと長くキスして!!」


 などと、何度も抱きついて来たり、キスをせがんだりして大変だった。

 さらには、検証の必要があるのか、よくわからない条件も要求していた。


「お兄ちゃん!私が膝枕するからお兄ちゃんは寝てて!これならきっと変わるよ!」

「お兄ちゃん!お風呂の中で抱き合ったら変わるかも!」

「お兄ちゃん...お布団の中で抱き合ったら変わる気がするの」


 といった感じで甘えて言うので、実際に検証してみたら、確かに疲労度は60よりも下がった。

 疲労度の軽減の度合いについても、能力が強化されていることによるものだった。



 そして、3つ目の発見は外見だった。

 これまでは2足歩行するオオカミの見た目だったが、意識すれば元々の姿であるヒトの姿に、若干近づいていた。

 おそらくこの先7分、8分咲きとなるにつれて、徐々にヒトに姿に戻ることが出来るようになると思われる。



 大まかにまとめると、開花が進むにつれて、4点が明らかになっていた。

 1.身体能力がより強化される

 2.外見と精神状態が元に戻っていく

 3.自己治癒力が上がる

 4.ルーンに近づくと疲労が減る






 島から戻ってしばらく経った後、キースライトの原石を売りに、メイヴェリア王国まで行った。

 前回の情報を活かし、今回はより安全に、より高値で原石を売った。

 そしてその帰り、王国領内の都市で宿泊した際に、初めてルーンを抱いた。


 俺達は大金を手に入れたことによって、本格的にどこに移り住むかを、ホテルの部屋で話し合っていた。


「ルーン。これだけの大金があるんだ、どこにでも引っ越せるぞ」

「うん!お兄ちゃんはどこに住みたいの?」

「そうだなー。いっそ中央大陸を離れてみるのもいいかもな。西方にあるオクタル諸島には、豊かで治安がいい国があるらしいぞ。名前は知らんが...」


 中央大陸から西に行くと、海を越えて島々がある地域が存在していた。

 以前どこかで聞いたことがある話をルーンにすると、ルーンも知っていたようだった。


「リターニュ公国だよ、お兄ちゃん。すごく綺麗な海岸や珊瑚礁があるって聞いたよ!」

「綺麗な場所で安全なら、とりあえずそこに行ってみるか」

「うん!」


 上機嫌で、満面の笑顔で返事するルーンの顔を見ていると、思わず本心の言葉を呟いていた。


「ありがとな、ルーン。こんな俺の傍に居てくれて、ずっと俺に付いて来てくれて」

「お兄ちゃん...」

「ルーン、愛してる。どこに住もうとずっと一緒に、幸せに暮らそう」

「...はい」


 我慢が出来なかった俺は、ルーンの体に抱きついて、まさぐり出す。

 すぐにルーンが声をあげた。


「お兄ちゃん!ちょ、ちょっとまって!お風呂、一緒にお風呂入ろっ!!」


 ルーンは全く抵抗しなかったが、顔をトマトのように真っ赤にして、アタフタしながら必死に喋っていた。

 まずは体を綺麗にしたい、というルーンの意図がすぐにわかった。


 ...ルーン、すまんかった。

 俺も初めてだから色々拙いんだ。許してくれ。


 そう心の中で言い訳し、ルーンに対して上ずった声で返事をした。


「そ、そうだな。まずは一旦風呂に入ろう」


 風呂場でお互いの体を綺麗に洗い、風呂から上がった俺達は、裸のままベッドに倒れ込んだ。

 恥ずかしさから両手で顔を覆ってるルーンを見て、努めて冷静に振る舞おうとしていたが、実際はしどろもどろで話していた。


「ル、ルーン。痛かったら必ず言えよ。か、必ずな」

「...はい、お兄ちゃん...」


 か細い声でそう答えたルーンの体は、少し震えていた。


 怖がってるな...。


 この状態で無理にやるのは気が引けた俺は、ぐでーんとルーン上にのしかかるように覆いかぶさる。

 少し間を置いて、震えが止まったルーンが声を出した。


「お兄ちゃん、重い...」


 ジトっとした目で俺を見るルーンが可愛くて、そのままぎゅっと抱きしめて、位置を入れ替えた。

 腹の上に裸のルーンが乗っている状態で、わしゃわしゃとルーンの体をまさぐる。

 ルーンは俺の体をぎゅっと抱きしめ、俺の胸に顔を埋めて声を出した。


「おっお兄ちゃんは、その...初めてですか...?」


 まだ緊張しているのか、なぜか敬語でルーンが聞いてきた。

 俺は優しく言葉を返した。


「もちろん初めてだ。ルーンは?」

「もちろん初めてですっ!」


 赤くなった顔を伏せたまま、ルーンが俺の胸にはっきりと言った。


 自分で言っといて、何がもちろんなのかわからんな...。

 とにかく優しくしよう、他は何も考えない。とにかく優しくだ。


 と、そう決意を固めた時に、ルーンが言葉を継ぎ足した。


「これからもお兄ちゃんとだけですっ!」


 可愛いことを言うルーンが愛おしくて、しばらくルーンの体を触り続けた。





 時間をかけたかいがあったのか、ルーンは充分に濡れて、準備が出来ているように思えた。


 これもう大丈夫だよな...?

 初めてだからわからんのが辛い...。


 その時を悟ったのか、ルーンは俺に対して告げた。


「お兄ちゃん、子供は出来ないから...その、大丈夫だから...」

「えっ...」


 どういうことかわからず、固まる俺に対して、ルーンは説明を続ける。


「オオカミに変身している時じゃないと、子供は出来ないから...」

「わ、わかった...」


 なんでそんなことを知ってるのか、普段だったら疑問に思っただろうが、今はそんな場合ではなかった。

 とにかく初めての行為で、思考が埋まっていた。

 背を向けてお尻を突き出しているルーンに対して、俺は自分のものを、極めてゆっくりと中に入れた。


「あっ!お兄ちゃん...!」


 ルーンが声を上げたことで、焦った俺はピタッと動きを止める。


「止めないでっ!お兄ちゃん...そのまま...!」

「わかった...」


 そのまま進め、根元まで入れる。

 繋がった部分が、若干の鮮血で染まる。

 それほど多く出血したわけじゃなかったが、それでも血が出たことで俺はまた焦っていた。


「ルーン、痛くないか?大丈夫か?」

「うん...大丈夫。そんなに痛くないよ、お兄ちゃん...」


 俺を気遣ってなのか、それとも本当に痛みは少ないのか、判別できなかった俺は、とりあえず中断させようと、引き抜き始める。


「ダメっ!お兄ちゃん、最後までしてっ!」

「本当にいいのか?辛そうなら強制的に中断するからな」

「うん!本当に痛くないし、辛くないから大丈夫!」


 いつでも中断するつもりで、俺は行為を続けた。

 本当のところはわからないが、少なくとも俺の視点では、辛そうには見えなかった。

 恐らくだが、『開花』の能力が影響して、ルーンの痛みや苦しみを軽減していると思われた。

 結局最後まで続け、ルーンの中で出して、無事行為を終えた。


「お兄ちゃん、幸せです。愛してます...」


 俺が引き抜く前にルーンはそう呟く。


「痛くしてごめんな、ルーン。まだ痛むか?眠れるか?」

「大丈夫だよ、お兄ちゃん。ほんとに痛みは無いから」

「良かった...」


 俺は安心して引き抜き、ルーンを抱きしめて眠りについた。


「おやすみ、ルーン」

「おやすみなさい。お兄ちゃん。」


 緊張していた時間が終わり、すぐに眠りについた俺は気が付いてなったが、俺の体液を体内に入れたルーンの様子が、いつもと違っていた。


 ルーンの花が開花し、7分咲きになった。




 それから一旦バーンズフォレストに戻った俺達は、2日程で準備を終え、西方のリターニュ公国に引っ越した。




素人が趣味で書いているものですので、何分ご容赦頂きますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

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