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第五話:『オレは焦った』

最終的に桜を乗せて家に到着する

親父と母とオレで暮らしてる屋敷は

猟もできる程にはダンジョンと近いのもあって

それ以外の住民はほぼいなかった。


「静かな場所ですね」

「ウチ以外だと山籠もりのジジイとかと

 ダンジョン協会の連中の施設ぐらいしかないからな」

「そうなんですか…」

「おう、住みやすいんだがな(金田と白狐も引っ越ししちまったもんな)」


何となく昔を思い出しつつ車を停める

思えば相当久しぶりに仕事関係じゃない人がここらへんに来た。



「大きな家ですね…」

「おっす、お帰り刀花」

「たでーま親父」

「あ!お邪魔します!」

「うい、お前さんが…若いな」


親父の目がギロりと睨む

流石にそういう危ない関係じゃねーって!


「違う違う、説明すっから上げてくれ」

「分かってる、ただ…」

「ん?」

「嬢ちゃんは風呂入っときな

 全身返り血とかすごいぞ」

「…あ、そういえばそうですね」

「ウチの母さんの服貸すから入んな」

「ありがとうございます!」

「んで…説明してもらうか」

「あいよ」


リビングに座って今日の事を説明する

モンスターキャラバンやバカの事

正当防衛とはいえ人を撃ったこと等。


「成程なァ…噓ってのは流石になさそうだ」

「わかっちゃいたが、やっぱダンジョンってのは殺伐としてら」

「まぁ、悪事したんじゃねぇなら怒りもしないが…」

「おう…」

「命を奪う重みは忘れてねぇな?」

「当たり前だ、簡単に人やモンスターだろうと撃たねぇ」

「うし、じゃあわかった、こっからも気を付けろよ」

「わかってら」

「んで…」


親父が顎に手を当ててる、何考えてるんだ?


「桜ちゃん、勧誘したらどうだ?」

「勧誘?」

「パーティだよ」

「ゑ!? いや流石に会ったばかりじゃねぇか!」

「会ったばかりのヤツ家に招いてんじゃねぇか」

「そういうのは…」

「ここまで来たら言っとけっての

 どうせお前勧誘するの苦手だろこういう機会ないと」

「…言い返せねぇ」


そう言い合ってると、桜が出てきた

母さんの服着てる。


「あの、いい湯でした」

「おう、いま鍋やるから食いな」

「え!」ぐうぅ…

「ははは、喰い盛りだろ、ほれ座れ座れ」

「ありがとうございます…」


恥ずかしそうにはしたものの、やっぱりお腹が空いていたのか

中々の食いっぷりで天晴だ。

鍋突きつつ他愛のない話しているとき

オレは話を切り出すことにした。



「そういや桜、さん?」

「え、あ!どうしました刀花さん」

「あの、だな」

「はい…?」

「…そっちが良ければなんだが

 オレとパーティ組んでくれんか?」

「え!?」

「…すまん、いきなりすぎたか」

「いや、あのその…」



「…………煮過ぎそうだから入れてくぞ」

親父が静かに肉や野菜を入れていく。



「本当に嬉しいんですけど、私…あの」

「おう」

「私のジョブ、攻撃能力ほとんど無いハズレなんです…」

「…ジョブ?」

「はい『上位騎士(パラディン)』に似てるジョブで

 『守護騎士(ガーディアン)』っていうジョブなんです」

「ふむ」

「防御はとっても強い代わりに攻撃に恩恵がほぼ無くて

 私、壁にしかなれない役立たずで…」

「………………」



「すいません…」

「いや、それならアレだぞ」

「?」

「オレ『錬金術師(アルケミスト)』」

「え!?」

「だから銃使ってんだ」

「でも、すっごく強いじゃないですか!」

「11年間猟師したりしてたからな」

「…そうなんですか」

「だから、その」


なんだか照れくさくて頭を搔くが

年下の子相手にテレテレするのはなんかアレだぞ。


「一緒にパーティやってくれんか?」

「………………わかりました!」

「…あんがとな、ウチの倅と仲良くしてくれて」

「ちょ、なに感極まってんだよ!親父!」

「そりゃお前…」


その後は親父が11年間の事とかを話し出して止まんなくなって

そのうち夜も更けて寝ることにした。


桜は母さんの部屋で寝る事になり

他の色々は明日話すことになった。


「明日から、よろしくお願いします」

「おうよ」


結構早いうちに新しい仲間と会えて良かった

なんだかんだ言ってそう思えるのは嬉しい事だ。

明日からも頑張ろう。

連れ込み事案



どうか評価や感想を頂けると私のこれからの励みになります

・桜かわヨ

・続きが読みたい!

・がんばって!

など書いていただければそれだけで何作も頑張れます!

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