コンの想い
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「実は、あの家の近くはもう一つ小屋があって、そこに女性が集められてるんだ」
「女性が?」
「宴って言ってたでしょ? あれは二ヶ月に一度、山賊たちがなんでもありなことをして英気を養う祭りなんだ」
「......なんでもありって」
「僕の口からは言えない」
山賊ども、女をなんだと思っている。私が怒りを抑えきれなくなると、木々や水が僅かに振動を始めた。
「今回、僕たちの村がその対象に選ばれてしまって。モルネ兄貴には勝てるんだけど、バボン親分には手も足も出る状況じゃなくて、でもなんとかしたくて」
子分は両手をギュッと握り、目に涙を浮かべていた。私はこの世界の歪みがこんなにも酷いのかと少し落胆している部分もあったから力になりたいって思ったんだよね。
「ねえ、名前教えて」
「名前?」
「いつまでも、子分さんって言うのもあれでしょ? 名前を教えてくれたら助けてあげてもいいよ」
「でも、危ない目に合わせちゃうかも」
「あのね、助けて欲しいか、助けて欲しくないか聞いてるの! どっち」
「たっ助けてほしい」
「よろしい。はい。名前」
何この子、見た目以上に子どもじゃん。
「僕は、コン」
「コン、よろしくね」
なんか、見た目は大し大したことないんだけど、素直で良い子じゃん。こういう子嫌いじゃないかも。
年上か年下か知らないけど。たまには顔だけで人を判断しないんだなって思わせてくれたよね。
「ちょっと、もう少し先の森に入っても良いかな? ここだとちょっと目立ってしまうから。周りが」
周りが? 別に良いじゃん。とか思ってけどそれはそうかも、川を滝に変えたんだもんね物音で誰かが来てもおかしくないし。
「分かった。お散歩しましょう」
私は川の先にある奥の森へと先に入っていった。
モルネは私たちが森に行く姿を監視し、バボンのいる小屋へと帰っていった。
「親分!」
「なんだ、騒がしい」
「コンなんですが、あいつ、さっきの女を連れて憩いの森の中に」
「ほぅ、コンやつ、そこに向かうということは、俺よりも先にいただく気でいるんだな」
バボンはモルネを蹴り飛ばし、モルネは床に悶絶をして転がっている。
「ちったぁ出来るやつだと思っていたが、腐れ野郎だったか。おいお前ら、コンを捕まえてこい。俺がたっぷり遊んでやる」
「へい」
子分たちは武器を持ち小屋を出ていく。
「そしてモルネ、お前も」
バボンの言葉に震えるモルネ。
「俺の俺のせいじゃねえっす」
「お前の教育不足なんだよ」
モルネにひと蹴り入れて笑いながら外に出ていくバボン。
読んでいただきありがとうございました。読んでいただけることが力になります。




