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―――最強の村人、始動!―――

俺は最強の冒険者だ


一概に冒険者といっても活動はダンジョン攻略や依頼、護衛など様々である

冒険者には、ランク付けがなされている。

Dランクから始まり、Sランクが最高ランクだ。

一番多いのがDランクでランクが上にあがるにつれて少なくなっていく

一般にBランクが中級冒険者と呼ばれる

それより上は人の枠を超えた存在だ

それゆえに、Sランクは5人のみだ

俺は、そのSランクであり、冒険者の中では、戦闘力において俺の右に出る者はいない

俺は数年前からある人物を探している

それは《最強の村人》と呼ばれる男のことだ

なんでも職業《村人》のレベルをカンストしているらしく

その力は屈強なオーガをも凌ぎ、その拳で頑丈なミスリルゴーレムを砕くという....


職業についてだが、

この世界には、あらゆる職業が存在している

職業は極めることでレベルが上がり、その分野で役立つ技術を会得できたり、

スキルの能力や身体能力が強化されたりもする便利なものだ。

しかし、複数所持しているとレベルが上がりにくくなるという弊害がる

職業に就く方法だが、基本的に三通りと言われている


一つは、生まれつき授かった場合

これは、遺伝や血筋が関係しているといわれているが詳しくは判明していない

ただ、代々騎士を輩出する家門や高名な魔術師が多い家門などは存在している


二つ目だが、神殿や教会で授かる場合

どんなジョブが選択肢となるかはその者の才能や経験、適正などによって変わってくると言われている

俺は冒険者以外に2つの職業を経験した。ひとつは魔法剣士でもう一つは勇者だ


最後だが、これは特殊だ

高位の精霊の力の一端に触れたり、神の寵愛を受けることで

ギフト《天恵》を授かる場合がある。

そういう場合は、聖女や聖騎士、勇者などに《ジョブチェンジ》

俺は以前に天啓を受けたことがある。

内容こそ、ありきたりな

「今、貴方達の世界は魔の力に飲み込まれんとしています。今の状況を打開するためには

 あなたの力が必要です!どうか....この世界をお救いください!!」

という感じだった

その時は、夢も見たし、心も踊った

しかし、国にとって勇者というのは他国と同盟を結ぶための道具だった

魔王、討伐後は国で一度パレードがあったが、それきり

褒美すらなかった

魔王がいなくなれば、魔族は攻めてこない

勇者は不要ということだろう.....

悲しいがこれが世の実情だ


それから俺は勇者を捨て、辺境の地で冒険者を始めた

冒険者の前は勇者だったし、魔王討伐に向けて日々訓練を欠かさなかったので戦闘感は落ちていなかった

自然とランクは上がっていき、一年も経つ頃にはSランクになっていた

冒険者のレベルもそのころにはすでにカンストしていた


勇者を辞め、冒険者になったはいいが、一年でSまで成り上がってしまったのだ。これでは正直物足りない

何か刺激的なことはないかと酒場で一人飲んでいると、興味深い話が聞こえてきた


「おい、おまえ《最強の村人》って知ってるか?」


「いや?なんだいそれ」


「俺も最近知ったんだがな、

 聞いたやつによると、東方の国で《最強の村人》と呼ばれる男がいるんだと、

 その男がめっぽう強いらしく、なんでも素手でミスリルゴーレムを粉々にするらしい」


「ほほう。そりゃ凄いな」


―――――東方の国?聞いたことがないな...しかし、最強?

 この俺を差し置いて最強とは......これは一度やりあう必要がありそうだな


「凄いなんてもんじゃねぇ、事実ならそいつはバケモンだ。ただの村人じゃねぇ」


「それ、本当に人間なのか?」


「もし魔物でもミスリルゴーレムを拳で砕ける魔物なんて俺は聞いたことねぇ、

 鑑定した奴の話だと村人スキルがカンストだったらしい。」


「村人?村人が何をしたら素手でミスリルゴーレム砕けるようになるんだよ」


「わからん......調べても何も出てこなかったらしいぞ。経歴から出自まで何から何まで謎だ」


「へ~、で、そいつは今どこに?」


―――――――この街にいる


俺は気づけば酒場を駆け出していた


次回、最強の村人登場です!

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