交換ノートとの出会い
「なんだこれ...」
学校に着き、教科書を入れようと机に触れたとき、身に覚えのないノートが入っていた
”交換ノート”
ノートにはそう書いてあり、不審に思った僕は最初間違いで入っていたことにして、落し物として届けようと思っていた。しかし、それは間違いではなく、僕へのノートだった。
”和真くんへ
このノートを見てくれてありがとう。
これからたくさんお話したいから「受」という文字を次のページに書いてくれると嬉しいな。”
名前もないし、誰が作ったのか分からない。不気味に思いながら僕は一旦放置すると決めた。
その日はずっと”交換ノート”について考えてた。僕はそんなに女子と話さないし、女子の友達もそこまでいない。どうせ高校生によくある悪戯だろうとしか思っていなかった。
放課後、僕の本音を言える唯一の存在とも言うべき友人、明と一緒にいた。明に朝のことを話すと、
「なんでやってみないんだよ?」
「いや、だって怪しいじゃん」
「お前はそんな感じですぐに逃げるから彼女ができねーんだよ。」
明は馬鹿にしたような感じで笑っていた。
「あのなー...」
「ま、とりあえず話してみればいいさ。何かが変わるような予感がするから」
「なんだよ...。何かって」
「俺が分かるようなことじゃねーってこと。やべっ、部活だ。じゃあ俺は行くからな」
そう言って明ははしっていった。
「まったく...」
僕は呆れながら”交換ノート”をみた。家に持って帰って考えようとか思いながら、僕は家に帰っていった。