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「と、いうわけなんです。佐紀ちゃん。」
次の日の放課後、教室にて、憧れの先輩の相談をする私。なんて女の子なのかしら。
「で。それで。」
「むぅ~佐紀ちゃん冷たい~。明日、バイトないでしょ?付き合って(ハート)」
「やだ。」
佐紀ちゃんは高校で一番最初に出来た友達。
何か居心地よくって、ずっと一緒にいるし、裏表がないから、大好き!!
「けーちー。お願いー!」
「行ってあげろよ。こいつ拗ねてんぞ。」
「春~もっと言って~佐紀ちゃん説得して~」
春は先輩と同じサッカー部で、一年生だけど上手くて、先生にも認められてるすごい人。
いっつも私にちょっかいかけてくる。
「やだ。一人で行きなよ~。私関係ないし」
「ええっ!春!説得!」
「やっぱり俺もやだね。俺も一応サッカー部なんですけどー?弁当ないの?」
「むう~~~。な、い。」
「・・・説得しねえ!部活行こ。弘樹。」
弘樹もサッカー部。春と弘樹は中学が一緒で、部活も一緒みたいで仲が良い。
いつも私達は四人でいる。
四人で一つだって私は思ってる。
って、そんな事じゃなくて・・
「佐紀ちゃ~~ん。お願い!ね?ドーナツおごるからさ~」
「はぁ。いいよ。仕方ないな。」
「神様っ!!二個までいいよ!」
「いらない、いらない。ドーナツいらないから(笑)」