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中目黒ゴースト  作者: たま


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独身寮

帰り道バスを使って急ぐ。

日立さんは日立さんじゃ無かった。

じゃ、一体誰?

「3日前って言ったら、俺と羽田にオーナー見送りに行った日だ!多分そのまま飛んだんだ!クソッ」鬼丸がキツイ顔で下を向いてる。

「エッ、でも日立さんに何かメリットある?爆発事故起きたら卓球バーが無くなるだけだし。

だから必死で脅迫状まで作って卓球バーを会社のある目黒まで移転してくれと頼んでたんじゃないの?」

バスで携帯見てると速報が出てきた。

「爆破計画メンバー秘書」と見出しが付いてた。

読むと社内で他に計画を知ってたのは秘書だと。現地入りメンバーには入ってなかったが、社長と男女の仲で詳しく知っていた模様。

警察に現在事情を聞かれてる…と表示された。

潤は秘書の年齢が日立さんに近いので嫌な予感がする。

「日立さん?もしかしてこの秘書と付き合ってたんじゃない?新入社員って一緒に研修受けるから、警察ほどじゃなくても同期って付き合う事多いんだよ。

もしかしたら…横取りされたんじゃない?社長に。」潤が勘で話す。

「飛躍し過ぎ!と言えないなあ。すると日立さんが夏に退社して今回爆破した辻褄が合うのが嫌だなあ〜」鬼丸が嫌そうに笑う。ちょっと引いてる。

「隊長が潤さんには気を付けろ!って言ったの分かるよ。こえ〜わ…」バスを降りて独身寮へ向かう。

規制線テープから外れてたので助かる。

上がると部屋の扉が開いていた。

中で男性が荷造りしてる。

「誰ですか?」と相手に驚かれたが、鬼丸も驚く。

「日立さんじゃない!アンタは誰ですか?」と聞く。

「はっ?日立だよ。表札出てるでしょ?何言ってんだよ!人の部屋勝手に入んなよ!」鬼丸と潤を追いだそうとする。

「あの…友達に部屋貸しませんでしたか?最近」潤が追い出されながら聞く。

「ああ〜、残業してたら電話掛かってきて泊めてって言われたから鍵開けといたけど。貸してないよ、別に!」と言われた瞬間男の手を潤が握る。

「その友達!詳しく教えていただけませんか?」男が一瞬息を飲む。

「…アンタかあ〜潤さんだろ?九条に気を付けろと言われたんだ。」男が苦笑いする。


鬼丸達が日立さんだと思ってた男は、九条凌(くじょうりょう)と言う男でココには鬼丸に酔って送られた日に泊まりに来ただけだった。

「へっ、じゃ中で寝てたの?」鬼丸はチラッと覗いたので驚く。

「アイツは卓球大好きだからたまに遊びに来るんですよ。でも酒飲めないからちょっと飲んだらヘロヘロなるからウチでいつも玄関で倒れて、そのまま朝まで寝てます。」男の説明を聞いて鬼丸が納得する。

男同士だと良くある事らしい。

残業で疲れてるのでとっくに寝てるので、玄関でガサコソ聞こえても放置してたのだ。

「酒飲んだから、ウチ入ります?なんて気がデカくなったのかあ〜まんまと引っ掛かった!」鬼丸が苦笑する。



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