二毛作
「うっ、またカレーですか?」探偵事務所は昼から夜の仕事なので昼過ぎに出社すると部屋にプーンとカレーの匂いが充満する。
「ここらはカレー屋多いんですよ〜曜日ごとにマスターが変わる店舗とかもあるから、今日は宇宙カレーの日なんです。」鬼丸はニコニコとテイクアウトのカレーを食べてる。
「本当にいつか歯の黄ばみ取れなくなりますよ!」潤が注意する。すると素直に食後歯を磨きに行く。
本当に根は素直で可愛いのだ。後は衛生観念なのだ!
キッチンもやっとマトモになりコーヒーも淹れられるようになった。なぜ料理しないのに、あんなに汚くなったのか?疑問だ。
「どうぞ。」コーヒーをテーブル運ぶ。
「いや〜っ、本当に探偵っぽくなりますね〜こういう風になると!」鬼丸はうれしそうだ。
「浮気調査の書類が完成して依頼主に送れたら、またマンション見に行きましょう。
ついでに今夜はおでん屋行きましょう。」いつもご馳走してくれる。
「あの…私にも出させて下さい。いつもおごられるのは心苦しいです。」潤が苦情を言うと、鬼丸は悩む。
「俺、安い店しか選びませんからね〜
食べたいものが食べたいんですよ。割り勘にするとアナタのリクエストも聞かなきゃいけない。
ちょっとそれは嫌なんですよ。」鬼丸なりに理由があるらしい。
「それにコーヒーメーカーとかエスプレッソマシンとか、お茶葉やコーヒー豆はいつも買ってきてくれるじゃないですか?
結局掃除の道具や洗剤も自腹で買ってたでしょ?
それで相殺と言う訳にはいきませんか?」
鬼丸の話には一理ある。潤は食べ物にこだわり無いので納得した。
「それより、その日替わりカレー屋さんって、元は何の店なんですか?もう廃業してる店とか?」潤も時々看板が変わる謎の店が地下トンネルの辺りにあるのが謎だったのだ。
「あ〜っ、何軒かあるですけど…ほとんど夜のバーなんですよ。だから、昼間は空いてるので貸してるんじゃないですかね?」鬼丸が説明する。
「そうか!それ良い考えですよね!カレーやうどん蕎麦屋は昼間がメインの店だし。
私、夜は全然街を歩かないので全然そういうお店知らないや。」潤は頭をかく。
「中目黒なんて、夜飲み歩きたい人が多いのに。そっちの方が珍しいですよ。」ヲタ女はそんな時間が苦痛なのだ。サッサと家に帰りたい。
「よし!今夜はおでん屋からバーへ行きましょう!
そしてまたマンションの中も見回りましょう。
浮気調査が終わったので専念できます。
かなりオーナーさんにもはずんで貰ったし、何とか管理人さんが死なずに働けるようにしましょう!」鬼丸が書類を送り終わったのかスッキリしてる。
「浮気調査も絶対裁判で勝てるように資料作りましたし。弁護士の友人の依頼なので、それなりにはずんでくれるでしょう。」鬼丸が今夜は太っ腹みたいだ。




