誘惑
「結局、オーナーを殺したいんじゃなくてあの店を閉めさせたいんですよね?このメモ残した人は?」鬼丸のデスクのノーパソのメモの写真見ながら潤が言う。
「うん、オーナーが命を狙われてるって言うから語弊があっただけだね。犯人はオーナーを殺したいん訳じゃない。」鬼丸もソファで転がりながら天井をながめてる。
「指紋出たかなあ〜要さんに頼んだの?
犯人はオーナーの本名知ってる。近しい人物であのバーにも出入りしてる人物だと思うんだ。」鬼丸が起きながら話す。
「…それはどうかな?私、この2回でオーナーの名前分からなかったけど、不動産屋でオーナーの名前見せられたから知ってますよ。
本人知らなくても名前だけ知ってる事もあります。」潤が説明する。
「そうかあ〜近しい人物とは限らない訳か!
でもあのバーに絶対入った人物だよね?」鬼丸が頬杖をついて足を貧乏ゆすりする。
「賃貸マンションの防犯カメラ見せて貰うかぁ〜」あの通路には防犯カメラが付いてる。
つまり店に入ったあの日の客は、皆分かるのだ。
「どう?分かりそう?」オーナーが鬼丸と顔面スレスレで話してる。
なぜか防犯カメラのモニター見てる鬼丸の横はオーナーだ。潤は後ろから立って見てる。
「恐いわ。この中に私の命を狙ってる奴がいるのね?」オーナーの中でまた別の話が進んでるようだ。
「この人は?誰ですか?分かります?」もう鬼丸は無視して話を進める。
動きが怪しい人物を指さしオーナーに確認する。
「近所のリーマンらしいわ。卓球上手いのよ〜あんまり飲めないけど卓球したくて来てると思うわ。」
「顔が好き!卓球下手だけど、そこが可愛いのよ〜
仕事はデザイナーですって。何のデザイナーか知らないけど。」
「この女?知らない〜 でも男に話し掛けに行くわね、毎度。1人だから卓球出来ないから相手して〜って!
ワンパターンなのよ!手が!」3人に絞れたようだ。
他の人は友人と話したりバーの扉が防火扉なので戸惑ったりなのに、その3人だけは周りを気にしてた。
初見でないのにおかしな行動なので要チェックとなった。
帰りに要さんのカレー屋に寄る。扉や窓を閉めて閉店の準備していた。2人の顔を見て落胆した顔をする。
「一応取れた指紋は全部写真撮ってるよ。でも…4人だけだ。残念だが。まあ、相手も証拠残す訳ないわな。」と取れた指紋と元のメモを返された。
「5人目は無かったよ。多分、オーナー、スタッフ2人と警官だろね。」要さんが説明する。
「そうかあ〜そうですね。書く時は手袋はめて破いてコートのポケットに入れとけば…帰る間際に手袋はめて卓球台の上に置いとけば全く指紋残らない上に自然だし。この季節だと。」鬼丸はガックリする。
「それより…大丈夫か?オーナーの同級生に聞いたら
彼がプロレス始めたのは逞しい男とガッツリ組めるからだって。
お前なんか、もろ好みだろ?元警官だし。」と心配された。
「やっぱりそうですよね!絶対身体を密着させてきますもんね!オーナー」と潤も合点がいく。
鬼丸だけが頭を抱えた。




