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呪われた子

白蘭は母が玉の輿に乗る為に、父がちょっと息子の後継者とか居ると心強いなんて思った、人の醜い欲望のために生まれた。

何となく分かってた。自分は母の切り札であり、父の心のスキマだった事を。

そして姉が迫害される元凶だった。

自分が生まれたせいで幸せだった姉はイジメられ閉じ込められて食事も与えられず腕も足もへし折られた。

そこまで来て仕事一辺倒だった父も姉の命が危ない事に気付いた。

叔母も仕事一筋の人だったが、姪っ子が殺される危険にやっと気付いたのだ。

人の心がどんなに汚いか?

知らない人達、性善説な人達がいるのだ。

特にサークラは、エゴの塊だ。

自己愛で世界観すら歪んでる。

母には姉は性悪な殺すべき悪なのだ。

人の認知の危うさを人は知らない。

まあ、だから山手線で居眠りできるのだろう。


平気で実家に嫁を連れて行けるのだ。

子供を人質に取られて身動きできない状態で、息子の恋敵が自分のテリトリーに来るのだ。

息子が見たことない修羅の顔が母親にある事を息子は知らない。

人は身近な人間の残酷な一面をあまりに知らないのだ。まあ、妻もだが。

白蘭は必死で(かば)ったが庇うだけ姉の身体と心はボロボロになった。

だって、大事な我が子をかどわかした性悪女としか母には見えないからだ。

豪邸の階段から突き落とされ脊髄を痛め車椅子となり指も豪華な重い扉をワザと閉められて全部切断された姉は、叔母のマンションで介護されながら大検受けたりしながら無事父の会社で働き出した。

自分のような身体が不自由な人間でも、人との会食を楽しめる飲食店を作るのが夢だった。

高校も大学も行けなかった姉の夢だったのだ。

だが叶わなかった。

まさか反社集団を使うとか…

姉と叔母はラリった強盗に惨殺された。


白蘭は、結婚迫る女が大嫌いなのだ。

妊娠したり死ぬ死ぬと騒ぐ女が、何より嫌いなのだ。

母とかぶるのだ。

そして、サークラや自己愛障害よりバケモノに育ってしまった。

触るもの皆壊れ死に消えていく。


男と愛を育んでる女は、内側から輝いている。命の輝きだ。それに光に吸い寄せられる群がる虫のように白蘭は近づく。

だが途端に色褪せ、また結婚を迫るエゴの塊みたいな女に変貌していく。

何回繰り返しても、他の男のそばで輝いていたのに、白蘭が触れると色褪せるのだ。

そしてまた、白蘭は切り捨ててしまう嫌悪感で。


カフェ経営だけが、楽しかった。

カフェの客とだけ、マトモな関係が築ける。カフェを介さない人間とはグチャグチャになるのだ。

あの(はがね)のようなママですら、だんだん妄執的(もうしゅうてき)になっていった。ふくよかな身体はガリガリになり若い女のサイズになろうとしたり、白蘭が若い女と話す事を(とが)めたり。

また段々と関係が腐っていく…

理性的で優秀だった秘書も妊娠したと報告してくる。

避妊したし、できたら、おろして欲しいとお願いしたはずだ。

優秀で賢い秘書ですら、最初の話を忘れてしまう…

寒気がした。


そんな時、探偵に探られているのが分かった。

実直機敏そうな男と妙に目の据わった女だ。

男が女を気に入ってるのはすぐ分かった。2人は仕事してるようでイチャイチャしてるようにしか見えない!

ジャマしたが、引っ付くのを阻止できなかった。

いつの間にか姉とその目の据わった女が重なっていく。

趣味が似てる。格好も構わないで、マンガの話を熱く語る。

死んだはずの姉が、自分の中で生き生きと夢を語っていた姿が蘇った。

ホラーとファンタジーが好きで、腐女子で男と男を引っ付けようと妄想ばかりしていた。一緒にパソゲーしたりアニメ見てても、どんどん脱線していく。

白蘭は叔母の家に通い、姉の話し相手や介護を手伝った。母から守りたかった。

目の据わった女を姉のように守りたいのだ。

今度こそ!死なせない為に!



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