違和感
暗い。
探偵事務所の空気が…暗い!
結局、池袋のサンシャイン横の公園で3名が亡くなりけが人は買い物客を含めて10名となる大惨事になってしまった。
炊き出しのNPO法人は苦境に立たされて弁明に忙しい。
「クソーーーッ!協賛の白蘭は何のお咎めもなしか?
オカシイだろ!アイツから芋煮渡された人がオカシクなったのに!」と鬼丸がテレビに噛みついてるが…仕方がない。
「ただ手渡ししただけだよ。そんなのどう罪に問うの?それより、まさかママと要さんがその日にサンシャインの水族館に行ってて偶然会ったのが凄くない?」潤は昨夜白蘭が来た話をした。
「エェッ、なんでもっと早く話してくれないんですか?大丈夫でしたか?」鬼丸が驚き心配する。
「私もとうとう口封じに来たのかと思いましたが、ママに声を掛けられて、私達が知らせたと勘違いしたみたいで。」潤がまたプリプリと口を尖らせる。
「そうですよね〜そうとしか考えられませんよね。」鬼丸が考え込む。
「う〜ん、何か変だな。」鬼丸がパソコンで調べだす。
「やっぱりNPO法人からの発表にもワールドダイニングの発表にも当日白蘭が現場に来る話しは発表されてない。
要さんとママは、どこから話を聞いたんだ?」鬼丸が首をひねる。
「エエ〜ッ、ただの偶然だよ、ね?」潤はそう思ってるのだが。
「日頃滅多に中目黒から出ない2人ですからね〜
それは余りにも…白蘭が動く話が出てれば、さすがに潤さんに溺れてた俺でもサンシャイン行きましたよ!」鬼丸が悔しそうに言うが、潤は恥ずかしい。
「そんな…溺れてるとか、そんなあ〜」あまりにどストレートな表現に潤は慣れてない。オロオロする。
「潤さんって変な場所で狼狽えますよね。
もっと誹謗中傷とかなら分かるんですが。」いや〜感情表現な明快な人達にはビックリする。
却って誹謗中傷とかの方が平気だ。これは、それよりツラい!
「マトモに聞いても偶然と言われるだろうし、どうしょうかなあ〜?」鬼丸が考え出す。
「わざわざご足労かけます。」ワールドダイニングの社長室には刑事たちが来ている。
「炊き出しに食料調達だけでなく自らシェフを連れて参加されていたと。
若いのに見上げた方ですね。」顔は笑ってるが、目は笑っていない。
「どうしたんですか?何かおかしな事がありましたか?」白蘭がストレートに聞く。
「手短に話します。実は炊き出しで暴れた人達の身体からコカインの成分が検出されました。余った鍋からは検出されませんでしたが…アナタが配ってた鍋はすぐ空になりシェフが洗って次の料理の準備に入ってましたよね?」若い刑事が資料を見ながら話す。
当日、シェフ2人と白蘭だけでお忍びでの参加だった。鬼丸と潤をかわすために最少人数で参加した。
そして他の炊き出しの鍋は法人のスタッフに任せて白蘭の鍋だけシェフが作ったのだ。
炊き出しに並んだ人も匂いで美味しいことに気づき並んだ。
そこで100人ほどに白蘭自ら手渡したのだ。
「今はツラいですが、春が来ますよ。絶対。
アナタが認められ賞賛を浴びる日が来ます!」と声掛けしたのだ。
「申し訳ありませんが、シェフ2人はすでに拘束事情聴取してます。アナタにも当時の様子を聞かせていただきたいのです。」刑事2人が白蘭をひたっとにらむ。




