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パターン

殺人に手を染める人間には、この世で1番大事な人を失ってる人間もいる。

だから、周りの人からも大事な人を失わせたいのだ。

自分と同じ絶望と喪失感を味合わせたいのだ。

元々の素養にそれが加わり、そして能力に気づいた…


池袋の撮影が終わり帰宅した。

鬼丸は辛うじて避けたが、今度は潤の気持ちを疑いだした。いじけてしまって帰りはほとんど口をきかなかった。

すごい素直で可愛い。

副署長もだったが…機捜隊は皆なんでこんなに喜怒哀楽がハッキリしてて可愛い奴らなんだろ?

結構留置はクセ強で陰険な人間が多いので、面白い。

帰宅して風呂上がりベッドに突っ伏した。

「お姉さん、もういないのかぁ〜」潤まで喪失感に凹んだ。

絶対高階良子の黒蜥蜴読んでるはずだから、あのサーカス裏の身体のパーツごとのホルマリンプールにつけられたバラバラ死体のシーンの話!

一緒にしたかったなあ〜と凹む。

実際にはホルマリン漬けも剥製も美しさが保てないのだ。人間は毛が無くて皮膚は保存に適さないのだ。

実際のを何体か警察学校時代見てガッカリした。

生きてるからこそ美しいのだ。人間の美は結構繊細なのだ。

とか、話したかったなぁ〜

潤でこの喪失感だから、それこそ白蘭の喪失感は深く絶望的だろう。

「彼をこちら側に繋ぎ止めるものが無いかあ〜」潤はガックリする。

思えば潤には田舎に愛する父も母もいる。その人達を悲しませたくないって気持ちが無いとこちら側に居る意味も薄れてしまうだろう。

「殺されたって事は、事件になってるよね?

多分、都内の事件だよね…何とか探せないかな?」潤は思案する。


姉に似た人の言葉は引っ掛かる。

姉が生きてたら、確かに言いそうだ。

姉は白蘭の母にいびられて罵られても怖がってたが、恨んだり憎んだりしてなかった。

もしかしたら白蘭のいない所ではグチってたかもしれないが、白蘭の前では言葉をにごした。

白蘭が辛くないように考える人だった。

だから、母は嫌いだがまだ存在を許してた。

でも姉が死んでしまったら…もう存在を許す必要もなくなった。

潤の言葉は社会正義のためじゃなく、白蘭のためと亡くなった姉の尊厳のために言われた言葉だ。

亡くなった消えた姉の人としての人格を尊重してくれる人が居るのは、嬉しい。

「話して良かった。」もう自分の中にしかいない姉が、まだこの世に存在するようで。

ベッドの中で布団をしっかりとかぶって姉と恐いお話を懐中電灯で読んだ。あのドキドキと懐かしさは自分だけの宝物だ。

姉が消えた世界に存在する価値は無い。

でも、もし姉が生きてたら…怒るとは思う。

「敵わないなあ〜」と苦笑した。

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