ボヤ
確かに一度に沢山のゴミを出し過ぎたかもしれない…
明日は燃えるゴミの日だからと鬼丸のマンションのゴミ入れのフタから溢れるほど前夜に出していた。
それでも結局寝室の掃除は完了せず、ガックリする鬼丸を置いて潤は自分のマンションに帰った。
まさかのそのゴミにボヤが出たのだ。
夜中のサイレンに潤も飛び起きた。
外の道に出ると鬼丸のマンションのゴミ入れが燃え盛り駐車場の車に後少しまで迫っていた。
「大丈夫ですか?」下まで降りてきた鬼丸を人だかりに見つけて駆け寄る。
「アチャ〜ッ!絶対、俺がゴミ出し過ぎたせいですね!焦り過ぎたなあ〜」鬼丸が後悔してる。
「でも、ここら辺ゴミに火をつけるような人見たことないですよ。
治安いい地域だし!」潤は結構東京の色んな街を引越し魔で知ってるので、ここら辺に放火魔らしい人がうろついてないのを知ってる。
翌日、事務所にいると管理会社の人がピンポンしてきた。
「すみません。昨夜の防犯カメラの映像でゴミを大量に出されてフタ出来ないほど出されてましたね。
今度から必ずゴミ出しの後、フタをキチッと閉めて下さい。」と鬼丸が注意されてた。
「本当に申し訳ありませんでした!今度から気を付けます!
ところで犯人は誰だったんですか?」鬼丸が平謝りしながら聞く。
「浮浪者のおじさんですね。他の防犯カメラにもブツブツ言いながらマンションの敷地をウロウロしてる姿が映ってました。
もう警察に捕まってるそうですよ。でも変なんですよねえ〜」管理会社の人が頭をかく。
「何がオカシイんですか?」潤も鬼丸の横から顔を出す。
「池袋の浮浪者なんですよ。その人。わざわざ、終電乗って来たみたいなんですよ。駅からマンションめざして来てるのも映像あるみたいで。変ですよね〜」と話して帰った。
「なんか池袋からわざわざ来てまで火を付けるってのが…ウロウロして火を付けやすい家とかマンション探したり、家の近場でやるのが定石なんですけどね〜」治安の悪い場所も住んでた経験ある潤が首をひねる。
「…そうかなあ〜?俺は良く分かんないや。
まあ、大事ならなくて良かった。
それで良いですよ〜」なぜか鬼丸はあんまり気にしてない。
「それよりゴミ出し出来ないから、寝室がいつまでも片付かない…こっちの部屋に置かせて下さいよ〜」と泣かれたが、あの寝室にあったゴミを居間に置かれるのなんか!
絶対いやだ!
「ダメです!次のゴミの日まで!そして毎回2袋までですよ!出して良いのは。」寝室の壁際にすでに10袋ある。
そして、まだベッド下の腐海の森は片付いてないのだ。
「俺、明日用事で出掛けるんで休みにして良いですか?」鬼丸が聞いてきた。
「分かりました。菅刈公園と周辺の撮影してきますよ。
しかし…どうやって人に人を殺させるんだろ?
そんなに人殺したい!なんて願望ある人居るんですかね?」菅刈公園は特に住宅街でのんびりしてる。
新宿の公園みたいに浮浪者もいない。
「まあ、そんなに表立って何もして来ないと思います。したら、あっちの方が目立つでしょう。
でも気を付けて下さいね。」と鬼丸に注意された。




