表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/38

悲しい子供

不倫や私生児が悪いとは言わない。

だが1番かわいそうなのは、その結果生まれた子供がその罪を一身に背負うことだ。

お手付きの女中なら、よそへ奉公に出せば良い。

どうせ旦那は怒られたら遊郭へでも遊びに行く。

生まれた子供が!

まるで廃棄物の扱いなのだ。

今なら早い時期なら中絶できる、日本なら。

今でもそうやって生まれた子は、悲惨な人生歩んでる。潤は、成れの果ての私生児を沢山見てきた。周りの大人の男に穴だらけにされ小便掛けられて、これで避妊できた!とか信じてるバカな私生児を。

昭和初期も要らない子供を金を貰って引き取り、子供のいない家に売りに行くビシネスがあった。

しかし、今より子供が道ばたにあふれていた時代だ。

親戚などで養子縁組も頻繁に行われていた。

中絶が出来ない時代、不都合な子供がもっと溢れていたのだ。日本のロマン主義の大家と言われる島崎藤村は、姪っ子に手を出し子供も生まれた。

その子は闇に消され、藤村も姪っ子も結婚し家庭を持っている。

そんな事がまかり通る時代が、何がロマンなものか!

戦後アメリカに占領されるまでの日本の歴史はクソまみれなのだ。

「この公園は、要らない子供の産廃場所だったんですか?」鬼丸が驚く。

「はい、そんな貰い子ビシネスに手を染める男がマトモな訳がありません。金を貰って引き取った赤子をココで殺して捨てていたのです。」潤の説明に鬼丸が走り回る保育園児を見ながら頭をたれる。

「戦前の日本…ヤベー国ですね。」鬼丸がつぶやく。

「はい、敗戦して本当にマトモな国になりました。

いい形で植民地になれて良かったです。」潤が微笑む。

「でも、やっぱりココですね!その事件は氷山の一角でしょ。ココにはもっと赤ちゃんが埋ってるでしょうね。その昭和の事件よりもっと前から…」今は美しく緑深く都会のオアシスとなってる公園を2人は戦慄しながら眺める。

「白蘭がココをあなたから隠したかったのが、良く分かりましたよ…」鬼丸が潤の手を引きながらドンキに向かう。

何となく潤は手をほどかず歩く。

「何も知らない方が幸せかもですよ。知識は毒です。」


山手通り沿いのビルの最上階から望遠カメラで公園を見ていた白蘭はため息をつく。

「ダメかあ〜う〜ん、事故を起こしたくないんだけどなあ〜」でも次の実験は邪魔されたくない。

「レイプでもしてくれたら2人を切り離す事が出来たのに…無理だったな。女性の方…潤さんか、効かなかったもんなあ〜なぜだ?」今まで試した所、あの黒いモヤの中だと100%入り込めた。

やはり積極的に占いしょうと言う人間しかダメなのか?

菅刈公園は駅前の高架下より深く黒いのだ。

まあ嬰児殺しが昔あったとAIが教えてくれたが、それにしても…どうしてここまで?と言うほど真っ黒なのだ。白蘭は歴史に興味がないので、それ以上の事は分からない。

だいたい、なぜ「貰い子」と言う制度が戦前の日本にあったのかも、謎だ。

「大人対大人だと限界があると言う事だな。試すなら◯〇〇」と呟く。

「 試すなら?何ですか?社長」秘書の女性が聞く。

「社長はヤメてと言ったでしょ?

僕はやりたい事チャレンジする事が好きなんだよ〜

好奇心がおもむくままに色々試していきたい。

だから、君が好きな呼び方で良いんだよ。」と秘書に美しく微笑む。

「では…文康(ふみやす)さん。あの…実は…」とお腹をさする。

「こっちへ来て…」の秘書を抱き寄せ手を握る。

「君はどうしたいの?せっかく秘書室長なったのに産んだら産休入るから秘書は君の後輩の…梨花ちゃんになるけど?」

白蘭は試すように秘書を見る。

「…あの、認知はしていただけるんでしょうか?」秘書は目を伏せて聞く。

「認知はするよ。どうせ産んだらDNA鑑定されたら勝ち目がないしね。子供と住む所も用意するよ。

なんなら成人するまでの養育費も教育費も出す。

ただし、会社は辞めて貰いたい。

人間関係で君に権限が動くのは困るからね。どうする?君が決めて。」と手を離した。

「…それは、産んだら会社やめて愛人になると言うことですか?」秘書の顔がこわばる。

「愛人?…君達のマンションに行く事は無いけどね。

申し訳ないがお母さんって苦手なんだ。ごめん。

母が苦手だったからね。

だったら未婚の年配女性の方がマシかな?姉と叔母が大好きだったから。

ごめんね。生理的なもんだから許してね。」と手で払うポーズをした。

女性は失礼しますと部屋の外に出た。

泣き声が微かに聞こえる。

パソコンの人事ページの備考欄に来年秘書室から外す予定を書き込む。

「ゴメンね。あの子のせいで泣く子は苦手になっちゃって。」と呟く。自殺した恋人を最初に発見したのでトラウマなのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ