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うらめしや
霊感が強いという噂の後輩を連れてランチに向かっていると、横断歩道の前で後輩が足を止めた。
「…先輩、幽霊です!」
「えっ!?」
緊張して辺りを見回したが、どうやら霊感の無い私には何も見えない様だった。
「先輩、幽霊が『うらめしや〜…ロクヨンで…うらめしや〜』って言ってます」
「…ロクヨンってどういう意味だ?」
「どうやら、非業の死を遂げた時の過失割合みたいです」
「過失割合が6対4という事か?」
「はい、この幽霊の過失が4割みたいです。『自分にも落ち度はあったし、…まぁお互い様みたいなところはあるから〜』とも言ってます」
「じゃあ、大してうらめしくないって事か?」
「そうみたいです…あ、今幽霊が『ゴーゴーで…うらめしや〜』って訂正してます。何か照れ笑いしてます」
私は初めて幽霊を見たいと思った。
そして、霊感が無い自分をうらめしいとも思った。




