表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/53

目線

 久しぶりに実家へ帰り、押し入れから古いアルバムを引っ張り出した。

 そこには、幼い私を抱き上げてピースサインをする祖父の写真があった。

 それを見た瞬間、忘れていた記憶が蘇った。


 祖父は一度だけ、私に戦争時代の話をしてくれた。

 それは、祖父が海軍に入った事、潮の流れを読むのが上手かった事、上官のしごきで泡を吹いた事、狭い船内で横歩きをした事、岩場に隠れると落ち着いた事、脱皮に苦労した事、甲羅が硬くなり安堵した事、茹でられて想像以上に赤くなった事などだった。


 祖父は何の話をしても、いつも途中からカニ目線になっていた。

 理由は知らない。

 只、祖父はそういう人だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ