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マスター

 午後、喫茶店に入りコーヒーを飲んだ。

「美味しいコーヒーですね。こんなに美味しいのは飲んだ事がありませんよ」

「ありがとうございます。もう、この仕事長いですから」

 チョビ髭のマスターはミルで豆を挽きながら微笑んだ。

「へぇ、何年マスターをされてるんですか?」

「始めたのは小学校高学年の頃ですから、60年位ですかね」

「小学生でマスターなんですか?」

「ええ、うちは代々マスターの家系なので、鼻の下に産毛が生えたらマスターを始めるんですよ」

「喫茶店のマスターが世襲制とは知りませんでした」

 私は感心しながら、メニュー表の裏に書かれたポエムを口に出して読んでみた。

『まだ生え初めしチョビ髭の、カップのもとに見えしとき、鼻下染めたる珈琲の、マスターの君と思ひけり』

 マスターは目をつむり、頬を赤らめながらそれを聴いていた。

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