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リバース  作者: √k
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三国同盟

アーデリス城陥落から半年前───ウィルミナル魔法魔術学校炎上から1ヶ月後。雪が降りしきり辺り一面銀世界となった王都。

半壊した校舎は瓦礫の撤去が済み、改修工事が進んでいる。

人々の記憶にはあの日の光景が未だ色濃く残っており、以前のような活気はない。


郊外の墓地も真っ白に染まり、そこには1人の足跡が長く続いていた。


「────────────────────。」


CJは墓石に手を合わせ、枯れた涙を流した。


鎮火後、騎士団が遺体を捜索したがフィイの遺体は爆破に巻き込まれ瓦礫に押し潰されたのか跡形もなかった。

そのためこの墓の下には何もない。


「じゃあ、また来るよ。今度はアイリスも連れてくるね。」


アイリスは全身無傷の状態で崩れた教室の瓦礫の下から見つかった。それから1ヶ月間昏睡状態だ。


CJは墓地を後にし、アイリスの様子を窺いに病院へ向かった。

アイリスは相変わらず目を開けず、綺麗な状態で呼吸をしていた。


「いつまで寝てるの……。いま、すごく大変なんだよ。ネリア・アーデリスを捕らえるために、クルストル国とホーミー国と協力することになったの。アイリスにもいてもらえると心強いんだけどね……。」


CJは長居はせず、アイリスの状態を確認してすぐに立ち去った。


その後CJは王城の議会の間へ足を運んだ。

そこにはレイラ・ウィルミナル、ヴィクトリア・カリバーン、クルストル国王バズル・クルストル、ホーミー国女王リリィ・ホーミー、それから他数名が集まっていた。

CJは早足で席に着いた。


「遅くなってしまいすみません。私がウィルミナル国王女CJ・ウィルミナルです。今回のご協力、ありがとうございます。」


「礼を言うのはこっちの方だ。そちらが協力してくれるとは思っていなかったからな。ありがとう。」


「リリィ女王のおっしゃる通りです。我がクルストル国も全身全霊を以て協力致します。」


凛とし絢爛なリリィ女王がCJに向かい礼を言い、続きちょび髭を生やしたバズル王が頭を下げる。


全員の自己紹介が済み作戦会議が始まった。


情報を出し合い、状況を整理し、各々意見を述べ、あっという間に5時間が経過した。


「ではやはり武器の他にも、飛行ができて数人が乗れる広さのある舟も必要ということですね。」


CJが頭を抱え言う。

現在の世界の主な乗り物は馬車と列車と舟だ。空を飛ぶ乗り物など1つもない。原理はある。しかし、それを実現できる程の技術がない。


「時間も人も資材も必要だな、極めつけのな。」


腕を組んだヴィクトリアが遠い目をしている。


「それでは我が国の科学と魔法を組み合わせてできないかどうか試してみましょう。」


バズル王の提案で武器と飛行船はクルストル国手動の元、ウィルミナル国とホーミー国の魔術師・技術者も協力して造ることになった。

そこで今回の会議は終了した。


そしてその翌日にアイリスが目を覚ました。

しかしそれから言葉を発することはなかった。CJが状況を説明しても、理解はしているのだろうが何も反応がない。

退院し寮へ戻った後も何をするでもなく、一日中窓の外を眺めている。たまに様子を見にくるCJに対しても一瞥することもなく反応がない。


「アイリス、ご飯持ってきたよ。一緒に食べよ。」


「……………………………………………………。」


「ここ置いとくから、後で食べてね……。」


アイリスの分のご飯を机の上に置き、CJはご飯を食べ始めた。

話しかけすぎても逆効果なのではないかと思ったCJは食事中何も話さず、食べ終わるとまたねと呟き城へ戻っていった。


数分後、部屋には腹の鳴る音が響いた。

それから数時間して、アイリスは目の前に置かれた料理を完食した。

読んでくださりありがとうございました。

次回もよろしくお願いします。

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