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リバース  作者: √k
15/41

合宿①

2週間後の早朝、アイリスたち新入生は校門前に整列していた。まだ空が白んでいる時間に起き、皆すごく眠たそうだ。


しばらくしてセオドア校長が皆の前に立ち、注意事項などを述べた。


校長は同行できないが、各教室の担任教師たちと、もしもの時に備え医療担当の職員が同行するらしい。


諸々の注意事項や点呼が終わり、駅まで移動し急いで列車に乗った。各班纏まって席に座り、各々班のメンバーと会話をしている。そのため列車の中は話し声で溢れている。


アイリスはあまりの眠たさに耐えかね眠ってしまった。CJとダイジーは話をしており、フィイはうとうとしながらCJとダイジーの会話に相槌を打っている。


「ダイジーはアイリスのことどう思ってるの?」


「いい友達だと思ってるよ。もちろんCJとフィイのことも。」


「そう。この前遊んだんだって?楽しかった?」


「楽しかったよ。アイリスは楽しむのが本当に上手だと思うよ。僕もああいう風に物事を楽しめたらなと思うよ。」


「ふぅん、じゃあまたアイリスと遊んだら───?」


意識が遠のく中、余計な詮索をするなとCJに言いたくなったがそんな気力は無く、フィイは無視し続けた。


そうこうしているうちに2時間程経ち、田畑が広がる無人駅で降車した。


辺りを見回すと遠くに民家がちらほらと見え、田畑と山々が視界を覆い蝉の合唱が響き渡る。煌々と輝く太陽の暑さに反するかのように涼しい風が土の匂いを運びながら吹き去る。


全員の整列と点呼が済むと、カータル担任のエレンから説明があった。


「これから皆には15時までに自力で最終目的地である月の海まで移動してもらう。因みにここから先に公共交通機関は無い。」


文句にならない文句とでも言おうか、皆、口から盛れる不満を飲み込んだ。絶句とはこういうことなのだろうとアイリスは思った。


「あそこに見える山を超えると魔獣避けの術式範囲外になり、猛獣がうじゃうじゃといるので注意して進むように。自分たちの力ではどうしようもない事態に陥った場合は赤い花火を上げろ、教員が直ちに向かう。」


エレンの話が終わり、各班湖へ向かい動き出した。アイリスたちも他の班の様子を窺いながら進み始めた。


「とりあえず、魔獣避けの外に出るまでは安全だね。外に出て会敵したら予定通り私とダイジーで前に出て交戦、アイリスとフィイは後ろからサポートをお願い。」


CJが指示を飛ばし各々応答する。


しばらく歩き民家が1軒も見当たらなくなった。これから山越えに入る。山育ちのアイリスは難なく進んでいく。しかし、CJとフィイは山に慣れていないのかなかなか進みが遅い。


「アイリス、待ってください。山登りは初めてだし眠いしで、もう疲れました。」


「私もだよ。山なんて一度も来たことがないから足の使い方が慣れないよ。」


CJとフィイがバテてきたため4人は少し休憩を摂ることにした。バテた2人はその場に座り込み長い息を吐いた。


ダイジーは少し離れた所で木に寄りかかっている。2人が休んでいる間話をしようと、アイリスはダイジーに近づく。


「ダイジーは平気なの?」


「ああ。実家の畑仕事とか手伝ってたし、日々鍛錬してるから体力には自信があるんだ。山越えも何度かしたことあるし。」


「そうなんだ。私も山を駆けずり回ってたから体力には自信あるよ!」


アイリスの笑顔に釣られ、ダイジーも口角が上がった。


5分程休み、一行は再び歩き始めた。


それから約3時間後、アイリスたちの班は初の魔獣に遭遇した。作戦通り2人ずつに分かれ交戦する。


敵は前方に3体。攻撃魔法の扱いに長けたCJとダイジーが3体に向かい魔法を放ち、アイリスとフィイは2人のサポートと周囲の警戒に当たる。


増援は来ず、そこまで苦戦することも無く5分弱で全てを撃退し、先を急いだ。


その後の道中で3度会敵し撃退しながら進み、駅を出発してから8時間後に湖に着いた。指定された15時まで少し時間があったため、全員が揃うまで4人は木陰で小休止することにした。

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