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劣等魔剣士の成り上がり  作者: 劣等生の成り上がり
始まりの
3/22

第02話 現実

 ギルドを出た僕は門を出てハニービーのいるマグナ・フォレストに向かった。


 「ここか」


 少し奇妙な雰囲気の漂う森だった。


 中に入って進んでゆくと花畑の綺麗な空間が広がっていた。木漏れ日が差し込んでいて幻想的だ。


 目の前に目的のハニービーが2匹いた。


 「まぁ、2匹くらいなら狩れるだろう。」


 足に力を込めて一気に間合いを詰める、、!


 「付与魔法・火、いくぞ!剣撃!」


 一瞬にして勝負は決する。2匹のハニービーが地面に伏せる。仲間が来てはいけないのでとりあえず魔法袋に収納する。


 すると近くにもう1匹見つけた。間合いを詰めるために足に力を入れて飛び込む。


 「剣撃!」


 避けられてしまった。追撃しなければ。


 再び足に力を入れて飛び込む、、、


 また避けられてしまった。


 もっと速くもっと、もっと!!


 今度は先程とは比べものにならないくらいの勢いで間合いが詰まる。


 「えっ!はやっ!」


 驚いてしまったが、目の前にハニービーがいる、ここを逃すわけにはいかない!


 「剣撃!!」


 ハニービーが斬り裂かれる。すぐに魔法袋に入れる。


 ふぅ、っと息をつく暇などないことをすぐに知ることになる。周りを見渡すと紫の花が一面に広がっている。集中力が切れたからだろうか、何かが飛ぶ音が聞こてくる。それもかなりの数だ。


 その何かに光が当たりハニービーであることがわかる。見る限り10匹以上はいる。5匹でEランクならこの状況はかなり不味い。


 「に、逃げないと。」恐怖が押し寄せてくる。


 足に再び力を入れるが時すでに遅し。背中に激痛が走る。


 「ぐはぁっ!」


 倒れ込んでしまった。背中を刺されたようだ。目の前が歪んで見える。毒だ。


 あぁ、意識が、、、意識が、、、と、、ぶ、、、。





 ふと昔のことを思い出した。これが走馬灯なんだろうか。これは確か、2歳の時だ。


 「おとーさん、なんでみんな馬車に乗ってるの?」と聞くと


 「移動が楽になるからだよ、歩くよりも断然楽だろう?」と父は答える。


 「()に乗った方がずっと楽なのに。」と僕が答える。


 「車?初めて聞いたな。何だそれは、アグマはなんで教えたこともない言葉を覚えてるんだ?おかしなやつだな。」と笑いながら不思議そうに父が問いかける。


 「分からない。」僕はそう答えた。





 

 そうだ。そうだった。僕はまだ死なない。自分が何なのかも分からないのに、死ぬわけにはいかない。知りたい、知りたいんだ。知るために生きなければ、進まなければ!!


 瞼が開き辺りを見ると敵を倒したからだろうか、ハニービーはいなくなっていた。だが毒は残っている。


 背中に剣を刺して毒が流れるように流血させる。


 「うぐぅっ。」


 痛い痛い痛い、、、でもだんだんと視界が戻っていく。とりあえずこれ以上血を流すのはまずいので付与魔法の剣で背中を焼く。


 「あぁあぁぁあああ!!!」ジュウウウと焼ける音がする。


 痛みに耐え、とりあえず、止血はできた。涙が止まらない。家に帰りたいと思ってしまった。


 気づくと毒が無くなっているような感じがした。確認してみよう。


 「す、ステータス」


       

      アグマ・ライオレット

年齢:10歳

職業:魔剣士

冒険者ランクG

所持金:9900G

Lv.6

状態:火傷

HP:80/80

MP:64/64

ATK:60

MAT:53

DEF:50

MDF:58

INT:55

AGI:90

LUK:100


スキル

剣撃Lv.3、縮地Lv.1、付与魔法(火、水、風)Lv.2


耐性

毒耐性Lv.1、痛覚耐性Lv.1、火耐性Lv.1


固有スキル

ラストリベンジ(他人には表示されない)

 


 さっきのは縮地だったのか、スキルはこんな取得方法があったのか、耐性も増えてる。今気づいたんだが、スキルは言葉に出さなくてもいいのか!?後で確認してみるか。


 とりあえずこの森を出よう。


 (縮地!)


 おぉ!やはりそうだ。しかも縮地などの身体系はMPを使わないから便利だ。


 目の前にハニービーがいる。今度こそは!


 (付与魔法・火、縮地!)


 「剣撃!!!」


 ザシュ!!  その音とともにハニービーを2匹同時に斬り裂く。素早く魔法袋に詰めて町へ向かう。体が少し軽くなった気がする。レベルが上がったのだろう。確認してみよう。


 「ステータス」



       アグマ・ライオレット

年齢:10歳

職業:魔剣士

冒険者ランクG

所持金:9900G

Lv.7

状態:正常

HP:92/92

MP:76/76

ATK:80

MAT:75

DEF:70

MDF:74

INT:60

AGI:100

LUK:100


スキル

剣撃Lv.3、縮地Lv.2、付与魔法(火、水、風)Lv.2


耐性

毒耐性Lv.1、痛覚耐性Lv.1、火耐性Lv.1


固有スキル

ラストリベンジ(他人には表示されない)



 いい感じだ。運はやっぱ固定値なんだな。一切変わらない。縮地は使うだけ上がるから楽だな。ステータス画面を閉じて町の方へ急ぐ。日没はもうすぐだ。


 早く報告しにいかないとな。


 僕はさっきまでのことを思い出し、現実の怖さを感じさせられた。自分はいつでも死と隣り合わせであることを。



 僕は門の近くでささっとハニービーの解体を行った後、門をくぐりギルドへと急いだ。


 「アグマさん!お待ちしてましたよ!初依頼はどうでしたか?」


 うん、やっぱ美人だ。彼女を見てると少し元気がでる。


 「上手くいきましたよ!はいこれ!」


 まぁ瀕死になったがな、嘘はついてない。


 カウンターの上に討伐証明を置き、下の台に残りと魔石を置いた。


 「えっと、全部で2000Gですね!」


 まぁハチだし5匹だし、高い方だろ。いや、さっきの戦いには釣り合ってないな笑


 「あの、魔石が4つしかなかったですが、大丈夫でしょうか?」と不思議そうに聞いてくる。


 「大丈夫です。」と僕は答えた。


 魔石で少し試したいことがあるから1つは自分で持っておくことにした。


 「あっそういえばこれって売れますか?」とカウンターの上に出したのは紫の花だ。


 瀕死になっていた時に思いっきり握りしめていたものだ。


 「これは毒消し草ですね!確か依頼がありましたよ?多分数もあるので達成したことにしておきますね。」


 「あ、ありがとうございます。」何だこの受付嬢、神かなんかなのか?ありがたい。


 「ん〜、あと1つ依頼をこなせばランクが上がりますので頑張ってくださいね!」


 あぁ、美人だ。やっぱり神なのかもしれない。いやそうに違いない。


 高ぶる感情をあとにして僕はギルドを出た。


 

ギュルルルルルル...!



  お腹が鳴った。何かご飯でも食べに行こうか。


 目の前に美味しそうな匂いのする店を発見した。


 中に入ってみると、それはもう賑やかだった。


 「いらっしゃいませ!何名様でしょうか?」ギルドの受付嬢とは違う美しさのある店員が出てくる。


 「1人で⤴︎すっ!」声が裏返ってしまった。


 「ふふっ」店員さんに笑われてしまった。恥ずかしいな。


 「こちらはどうぞ、こちらがメニューです。ご注文がお決まりになりましたらお声掛けください。」


 よしよし、とりあえずメニューを見てみるか。


 美味しそうなものがたくさん書いてある。

・レッドウルフのステーキ

・マグナポテト

・レッドクラッシュのステーキ

 ......


 色々書いてあるが、これに決めた。


 「すみません、レッドクラッシュのステーキと食後にハニービーのアイスをお願いします。」


 「かしこまりましたっ、すぐにお持ちしますね!」


 また女神おるよ、かわいい。


 しばらくすると美味しそうな料理がテーブルの上に並べられた。


 「う、うまそうっ」食欲を掻き立てられる。


 ナイフとフォークでステーキを切って口の中へ、、、肉汁が溢れる。口の中が幸福だ。


 あぁ、ここは天国なのだろうか、このために頑張った気がする。


 すぐに食べ終わった。美味かったぁぁ。次はデザートだ。ハニービーから取れる蜂蜜がふんだんに使われている。


 う、うめぇぇ!何だこれ!疲れた体に染み渡るぅぅぅ!おかわりが欲しいところだが、贅沢できるほど稼いでないのでやめとく。


 「ご馳走様でした!」


 「えっと、2600Gですね!」


 おおっ今日の稼ぎが消えた笑笑、まぁ美味しい買ったからいいか。


 後味を楽しみながら店を出る。次は宿屋を探さなければ、、、


 「あのぉ〜すみません」後ろから声をかけられたので振り返ると1人の女性がいる。


 「宿屋を探してますか?」


 「はい!探してます。」まさか!!


 「でしたらうちの宿屋はどうですか?」


 まじか!最高やん、値段聞かないと。


 「おいくらなんですか?」これで全てが決まる。


 「朝と夜の食事提供ありで一泊1000Gです。」


 おぉ、これは妥当なラインだな。稼ぎを下回るし、何とかなりそうだ。


 「じゃあ、お願いしてもいいですか?」


 「ほんとですか!早速案内しますね。」


 ついて行くと茶色いレンガで建てられている3階建ての宿屋へと案内された。


 内装は予想を上回る綺麗さだった。もしかしたらできたばかりなのかもしれない。


 一階の真ん中にカウンターらしきものがあった。そこにさっきの子が走って行く。


 「それでは説明をしますね。」


 「えっまさか1人でここを営業してるんですか?」


 「いえいえ、()いないだけです笑」


 そうだよな、流石にないか。


 「とりあえず今日の分の支払いしますね。」と言ってカウンターの上にお金を出す。


 「えっと、部屋は1番上がいいですかね?301号室にしましょっか!」と言って鍵を渡された。


 「ありがとうございます。」まぁ別に3階が嫌なわけではないので何も言わなかった。


 階段を登り部屋を開けてみる、目の前の扉の奥に大きな部屋があって手前の扉を開くとトイレと木でできたバスタブがあった。


 目の前の大きな部屋には机とスタンドライトとベットとタンス、クローゼットなどがあった。普通にいい部屋だ。


 とりあえず風呂に入り、体を綺麗にしたあとカーテンと窓を開けてベットに寝転がる。


 目を閉じて今日のことを振り返る。


 今日は本当に色々あった。初冒険してはスリルがありすぎたけどな。明日もまた頑張ろう。()を叶えるために。


 僕は夜風を感じながら今日の疲れを忘れるがごとく深い眠りについた。

この世界の魔法属性は火、水、風、氷、土、光、闇の7属性です。付与魔法は1属性しか使わなくてもレベルは上がりますが、効率が悪いです。また他属性を手に入れるには、自分の強く念じることやきっかけが必要です。


大体のスキルのレベルは10を最大にするつもりです。例外も創るつもりです。



またスキル等を心の中で発する時は()のなかに書きますのでご了承ください。

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