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劣等魔剣士の成り上がり  作者: 劣等生の成り上がり
始まりの
21/22

第17話 デュラハン

 イナとのデートから3ヶ月が経った。毎日変わらず神聖魔法の練習をしているわけだが。


 「ヒール。」


 僕の腕の傷が綺麗に塞がる。


 「うん!ほんといい感じになったね!ヒールは完璧!」


 イナが笑顔で褒めてくれる。


 「じゃあ次!」


 そう次、ヒールの次の段階に進むことができた。


 ヒールの次は色々あり1番簡単なのをすることにした。


 「次はー、ヒーリングだね!全体回復ってやつ。自分で決めた一定範囲に回復を施せる。対象も決められるし、なかなか強いんだよー!」


 今回は応用だから楽だろうな。


 「あ、レイアちょっとごめんね。」


 スパッ


 「え、えぇええええ!!!??」


 イナさんがメイドさんの頬を少し切った。そこまで痛みはないだろうが、血がタラーッと垂れたのでビックリした。


 「さぁいくよ!まずはヒールの要領で回復させたい範囲を自分を中心に円を描くように決める。そして、ここで魔力を流しながら対象の存在を感じ取る。」


 イナさんの魔力がこちらに流れ出しているのがわかる。これでどこに誰がいるのかを知れるのか、感知系の魔法なのだろう。


 「そして、レイアにヒール!」


 パァアアア!! レイアと呼ばれるメイドさんが光り輝く。


 光が晴れると、レイアさんの頬の傷が治っている。


 「レイアありがとー!」


 こんなふうに実演するのが普通なんだろうか?


 「イナ、これで貸し1だからね、今度、私の実験体として使わせてもうからね!」


 レイアさんが悪い笑みを浮かべている。多分これが普通っぽい。この家怖い。


 「さてと、まずは感知魔法からだねー!アグマは使える?」

 

 「魔力操作がレベル4なので、割と使えると思います。」


 「でも多分ステータスに出てない感じでしょ?感知は魔力操作の分岐魔法だからね。あっちなみに分岐魔法は最初からレベルが最大なはずだよ!多分。」


 なるほど、だから魔纏や魔壁は最初からレベルがMAXだったのか。


 「じゃあまずはこの魔力を帯びた球を隣の部屋にずっと置いておくから、これを感知できるようになるまで練習!コツは魔力を流すときに魔力の一番遠いところをしっかりと感じ取ることだね。」


 まずは魔力を流す。


 アグマの周りに魔力が帯びる。


 「あれ?」


 魔力を流しているとだんだんどこまで流しているのかが分からなくなる。


 「へへー、分かんないでしょ?これが難しいのよ。だから一気にやらずに感じ取れるギリギリのところで練習していくといいよー!」


 「おっけい、分かった。」


 確かめてみて分かったことだが、僕は3mくらいから魔力を感じ取れなくなる。


 「難しいな。こうか?」


 3mギリギリのところで魔力を出したら抑えたりする。


 ―1時間後―


 「ぬはぁ!もうむりむりぃー!!」


 バターンッ!  床に倒れ込む。


 「ひぇー、魔力切れだぁ。」


 「今日はここまでね、でもだいぶ良いスピード。」


 イナが褒めてくれた。


 「じゃ、また後でね。今日はご飯食べてゆっくりしてね。」


 「うん、ありがと。」


 よし、明日も頑張ろう。



 

 ―魔王城―


 「おい、デュラハン。」


 カシャンカシャンと漆黒の鎧を纏い、魔王の方にデュラハンがやってくる。


 「はい、なんでしょうか。」


 「聖都アリエスについて偵察してこい。あそこは聖属性で、私たちにとって天敵の街。もしお前の手で潰せるなら潰してこい。」


 「了解しました。久しぶりに私の血が騒ぎそうです。」


 「レイティアから3ヶ月も連絡がないからな、生きているのは分かっているのだがな。デュラハンには期待しているぞ?」


 「お任せください、時空の歪み。」


 デュラハンがそう言って手を差し出すと目の前に黒い穴ができた。


 「では魔王さま、失礼します。」


 そうして、デュラハンが黒い穴に入って消えた。



―聖都アリエス―

 

 あれから1週間がたった。


 「ヒーリング!」


 パァアアア!!


 「うわぁ!まじ惜しい!完全に治しきれてないわ。」


 「本当だー、後もう少しかぁ。もっかいしよ!」


 「おっけー!」


 こんな感じで1週間イナと練習を続けていた。


 俺は3ヶ月以上もこの場所で聖女様に守られて堕落していたのかもしれない。冒険者である以上、死と隣り合わせであることを忘れていた。


 

 グワァ!!!!


 「な、何だこの魔力は!?」


 僕にもわかるくらいに恐ろしい魔力だ。今までの敵なんかとは比べ物にならない。


 「イナ、これって!」


 隣を見るとイナが身体を震わせている。


 「私、こんな魔力しらない。聖女様のとこに行かなきゃ。」


 イナが慌てた様子でその場を去る。俺も着いていくか。


 イナと僕が聖女様のドアを開けるとそこに聖女様の姿はなかった。


 「もう向かったんだわ、私たちも行きましょう。」


 イナがそう呟き、僕たちは現場に向かうことにした。



 ―聖都アリエス外壁付近―


 「総員、放てぇぇえええええ!!!!」


 「「シャイニング!!」」


 外壁の上から冒険者達がLv6の光魔法を放つ。


 その魔法の先には、デュラハン。


 「ふん、光魔法か、小賢しいな。バラティス。」


 デュラハンが右手を振りかざすと闇の刃が放たれ、魔法が相殺される。


 「さっさと消すか。」


 ドォォオオン!


 デュラハンが踏み込み壁の上の冒険者に襲いかかるが、


 バチィィィィィッッッ!!


 「ぐわぁあ!!なんだ!?」


 デュラハンが結界に阻まれる。


 「クソ、聖女か。」


 デュラハンが少し苛立ちを見せる。


 「いまだ!やれ!」


 冒険者の部隊長が指示をすると再び魔法が降り注ぐ。今度は他属性も交わった総攻撃だ。


 デュラハンにかなりの数の魔法が直撃する。


 「下等生物どもが、身の程を弁えろ。」



 グワァ!!!



 魔力がデュラハンに集中する。大気の魔力さえも取り込んでいく。冒険者達は攻撃をやめていないが、デュラハンに効いていない。


 「ワールド・ディストローション。」


 パリンッッ。


 デュラハンが手を伸ばすと目の前の世界が割れた。


 グワァァアンンン!!


 黒い球体が外壁や、結界、冒険者、全てを呑み込み、消えた。


 残ったのは窪んだ土と、割れた結界のみ。


 戦う冒険者の声は何一つ聞こえなくなった。


 デュラハンが街の上に浮遊する。


 「ふ、脆いな。これが聖都アリエスか。」


 デュラハンが右手に魔力を込める。


 「消し飛べ、ネオ・グラビティ。」


 グォォオオオン


 デュラハンが右手の魔力を街に向かって押し込む。


 「待ちなさい!セイントアーマメント!光の剣!」


 下から無数の光の刃が飛んでくる。デュラハンが避ける。


 「ようやくお出ましか、聖女よ。」


 「私はカノン・アリエス。あなたを浄化する者。」


 お互いの魔力がぶつかり合う。


 「はぁぁあ!!ホーリーメント!」


 キュイイイイイン!!


 先手をカノンが取る。


 「流石は聖女だな。威力が違う。ふんっ!」


 ドフゥアッッ!


 デュラハンが魔力で相殺する。


 「サモンホーラー!」


 聖女の周りに魔法陣が現れ、光の兵隊が無数に現れる。


 「兵隊か。ならこちらも、こい。」


 デュラハンが魔法陣を出し、デーモンを召喚する。


 カノンの兵とデーモンがぶつかり合い、激化する。


 ドババババッバババッッッッ


 魔法も飛び交い至る所で爆発が起こる。


 ―アグマ達―


 激しい爆発音で僕とイナは風魔法を使いながら聖女様の元に急いだ。


 「なんだあれは。」


 目の前に広がる無数の兵と黒い悪魔のような敵。


 「あれは、聖女様の光の兵とデーモンだわ。」


 イナの説明を聞いて驚いた。ということはどちらも召喚獣の類なのか。


 「私たちもデーモンを片付けるわよ。」


 「了解した。」


 「「風魔法、フロート」」


 2人も上空へ向かう。


 「聖女様!助けにきました!」


 2人でデーモンを薙ぎ払っていく。


 「2人ともここは危険よ!離れなさい!」


 聖女様が警告を促す。しかし僕らに引く気はない。


 「付与魔法・光、剣撃!」


 光属性を纏った剣で斬り刻む。悪魔には光属性がかなり効く。


 「シャイニングッッ!!」


 イナが真っ白な光を放ち、敵を消滅させる。


 戦局が聖女側に優位が立ち始め、デュラハンが苛立ちを見せる。


 「ち、外部の人間か。しかしレベルが低そうだな。まぁ、筋はいい、手下にしてやろうか。」


 「リミットブレイク」


 デュラハンがそう口にした瞬間空気が変わる。


 デュラハンが召喚していた悪魔が消える。


 次に口を開いたのは聖女様だった。



 「逃げなさい!!!!!サンクチュアリ!」



 聖女様が聖壁をたてる。


 僕達にもわかるこれはやばい。


 「イナ、早く逃げよう!」


 イナに手を伸ばす。


 「え、あ、うん!」


 イナが僕の手を掴む。


 「逃さんぞ。」


 デュラハンの目が赤く光る。


 「時空の歪み。」


 デュラハンの前にワープホールができる。その先はアグマ達の目の前だった。


 「くっ、フレイムディメンショ...グハッッ!!」


 技を打つ前に掴まれた。


 「シャイニングッ!!」


 イナが聖属性の魔法を放つ。


 「小賢しい。」


 バチィン!! デュラハンがイナの頬を叩き、そのまま地面へとイナが叩き落とされる。とっさにデュラハンを睨みつけてしまった。


 「ほほぉう。いい睨みつけ方じゃないか。まぁ今から私の配下になるがなぁ。」


 「デュラハァァァン!!」


 聖女様が向かってくる。


 「すまないが席を外してくれ、グラティメイト。」


 「ぐぅああぁああ!!!」


 なんの魔法かは分からないが、聖女様が遥か彼方に吹き飛ばされた。衝撃波のようだ。


 「さて、それでは君を配下にしよう。エンドリーム。」


 デュラハンの右手に魔力が溜まるのを感じる。


 (ライトニング!)


 渾身の一撃を!と思ったが魔法が出ない。


 「あぁ、君を捕まえた時に魔力は奪っておいたから、君には何もできないよ。それじゃあ、今の君にさようならだ。」


 デュラハンの魔力が頭から全身に染み渡っていくのを感じる。意識が遠のいていく。




 「さて起きたまえ、君名前は?」


 「アグマです。アグマ・ライオレット。」


 アグマが起き、光を失った赤色の瞳が姿を見せた。

遅くなってすみません、色々考えていたのと、読者からの指摘で短いとのことでしたので、すこし長めには書いてみました。足りなければまた指摘なほどお願いします。

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