第13話 聖都アリエス
今回から2章が始まります!
「うぅ、オロロロロ...」
「あんちゃん、何回吐く気なんだ?胃袋の中身が無くなっちまうぞ!」
オルトさんに心配される。
「す、すみません、、!」
「しっかし、オルトさん山賊などが出なくて良かったですね。」
ファミネスさんが安堵したように言う。
「そうだなぁ、奴らが来たら少し面倒だからな。」
やっぱり山賊どもは厄介な奴らなのか、夜に出なくて良かった。
そして、日が落ち始めころ目的地が見えてきた。
「おぉ、そろそろアリエスが見えてきたぞ!!」
「あ、あれがアリエスか!!」
目の前には大きな城壁が立っており、城壁を越える高さの真っ白な城の天辺付近が見える。十字のマークもある。
その後、街に着いて門番に通してもらった。
「さぁ、ここが聖都アリエスだ。」
「す、すげぇ!!」
マグナとは異なり、モダンな街並みが広がっている。
「ここは広いからな、とりあえずここの運送場まで行くから、その隣のギルドで色々説明を受けるんだな。」
「オルトさん、ありがとうございます!」
2人には本当に感謝している。
運送場に着き、2人に別れを告げて隣のギルドに向かった。
「やっぱ緊張するな。」
ドアを触れる手が震える。そっとドアを開く。
ガヤガヤ聞こえていた声が少し音量を下げ、周りの者達がこちらに目線を向ける。
「見たことない顔だな。」
「誰だ?よそのものか?」
など色々なボソボソ声が聞こえる。
「ようこそ!ギルド、ヴィーナスへ!ご利用は初めてでしょうか?」
「あ、初めてです。」
「冒険者登録はお済みですか?」
「はい!」
「でしたら、こちらにペンダントの提示をお願いします。」
「どうぞ」
そう言って首に掛けていたペンダントを外した。
「え!?魔剣士!?」
ギルドの職員が驚くと同時にギャラリーもざわつきだす。
「挨拶が遅れてすみません。私、職員のマキナ・レギンと申します。珍しい職業でしたので、動揺してしまい申し訳ございません。」
「いえいえ、構いませんよ。」
魔剣士だからといって馬鹿にしたりしない良い職員さんのようだ。
「はい、これで登録が済みましたので、これからはクエスト発注やダンジョン潜入が可能となります。早速クエストを行なわれますか?」
「いや、今日は大丈夫です。」
「そうですよね、日も暮れていますし、また明日お待ちしておりますね!」
カエデさんに負けない美人な顔だ。流石受付嬢よ。
ギルドからでた僕は聖女のいる聖城ホライダルへと向かった。
聖城の入り口で警備員から止められた。
「おい、きさま、何の許可があってここを通ろうとしているんだ?」
「せ、聖女様に会いに来たんです。」
「あぁ?お前みたいなやつに聖女様が会いに来る訳がないだろう。」
ほんとなのに、、あっそうだ。
「あるクエストを受けに来ていて、こちらの封筒を渡せと言われているんですよ。」
警備員が封筒を開き、中の手紙を読む。
警備員の手が震える。
「きさま!俺たちを愚弄するのか!!!!」
手紙を地面に叩きつける。
「え!!?なんでですか!?」
「無礼者はここで処罰する!」
警備員たちが剣を構える。ここで死なないからな。そう思い、僕も剣を構えた。
「待ちなさい。」
どこからか女の人の声がした。
すると上からフワフワと聖女様らしき方が舞い降りてきた。
「聖女様!この小僧がこのような無礼な手紙を渡してきたのです。」
そう言って警備員が手紙を聖女に渡す。
「ふふっ、あの子ったらこれじゃ伝わらないじゃない。」
聖女様が笑っている。
「ねぇ、君?アグマって子は。」
「あ、はい!そうです。」
「そかそか、あなたカエデにすごく気に入られているのね。」
え?カエデさんと繋がりがあるのか?
「とりあえずあなたはうちで預かるわ。この子の客室へ案内しなさい。」
と召使いに指示すると召使いがやってきてついて来るように言われた。
案内された部屋はそれはもう豪邸のような部屋だった。
「本日は身体を休めてのことですので、どうぞお寛ぎください。そちらのベルを鳴らせば私が参りますので。」
すごい、ガチやん、お母さん、僕に専属メイドが付きました。
もうそこからは驚きの連続だった。お風呂は大きい、ご飯も高級、ベッドはふかふか、もう文句なんて何一つなく、天国のようだった。
とりあえず明日だ。聖女様に色々と教えてもらわなければならないが、聖女カノンの補助とは一体何をすればいいのだろうか、そんなことを考えながら眠りについた。
朝はメイドさんに起こされて目覚めた。ところでこの人名前はなんと言うのだろう?
「あの、お名前を伺ってもよろしいですか?」
「はい!しばらくの間、アグマ様の身の回りのお世話をさせて頂きます。イナ・アリエルです!呼び方はお任せします!」
「えっと、じゃあ、イナさん、よろしくね。」
状況が急すぎて少し恥ずかしい。
「それじゃあ、お食事がもう少しでできますので、テーブルの上のお召し物に着替えてお寛ぎください。」
やばい、貴族になったようだ。いや、服がふっわっふわ、いい匂いもするわ。
とりあえずサイズぴったりなことに少し恐怖を感じたわ。
しばらくするとイナさんが部屋に戻ってきた。
「お食事ができましたのでどうぞこちらへ!」
言われるがままに僕はついていくとこの都市の中心の家であることを再認識されるかのような豪華な長テーブルに、煌びやかな食事が並べられていた。
「お嬢様がもうすぐでお越しになられますのでこちらの席にお掛けになられて少々お待ちくださいませ。」
そう言われて長テーブルの先端にあるめちゃくちゃ豪華な椅子の反対にあるめっちゃ豪華な椅子に座らされた。
自分でも思うが、恋してるのかと思うくらい、心臓がバクバクしている。
しばらくすると扉の向こうが少し騒ついてきた。
「お嬢様が参られました。」
僕の目の前の扉に立っていた執事がそういって扉を開いた。
僕は目を奪われた。目の前に宝石が現れた。それ以外に言葉が見つからないほどに美しい容姿だった。
「おはようございます、改めまして、カノン・アリエスです。よろしくお願いしますね。」
慌てて席を立ち頭を下げる。
「アグマです。よろしくお願いします!」
「それでは、朝食をいただきましょうか。」
僕らは執事やメイドから見守られる中朝食をいただいた。
食べている最中に聖女から確認された。
「カエデからの手紙を見る限りでは、貴方は私に神聖魔法を学びに来たってことでいいのよね?」
神聖魔法とは一体なんだろうか。初耳だ。
「あれ?キョトンとした顔をしてるってことはもしかして違った?」
「あ、いえ、神聖魔法と言うのを初めて耳にしたので。」
「なるほど!神聖魔法というのは精神状態や身体状態を回復させる魔法です。適性がないと使えないという欠点はありますが、それを除いてもかなり優秀です。」
「なるほど!」
「はい、ですので、アグマさんにはこの後適性検査をしてもらいます。お食事の後、準備が出来次第お呼び致しますので、私の部屋まで来てください。」
聖女様の部屋に入れるのか、神だな。
「分かりました。」
その後食事を終え、自室へと戻り少し休むことにした。
しばらくするとノックがなりイナさんが僕を呼びに来た。
「それでは、お嬢様のお部屋に案内いたしますね。」
僕はイナさんの後ろに付いて行った。
手紙の内容は後日明かします。




