第8.5話 オークジェネラル
「グレイスさん、実はオークジェネラルに会ったんです。」
アグマのこの一言は私に現実を突きつけてきた。
その夜、アグマが部屋に戻ったあと、私は宿を飛び出しフェイドのいるエルファスへと向かった。
「フェイド!聞いたか!オークジェネラルが出たそうだ。」
「あぁ、聞いたぞ。とうとう復活してしまったんだな。」
フェイドが深刻な顔をする。
「私たちで倒せる相手なのか?」
「それは俺にも分からない。だが、3日前くらいからこの世界全体の魔力量が上がったのは事実。それくらい大きな相手という事実もだ。」
「とりあえずジェネラルだな。オクトを呼んでこよう。」
フェイドから意外な人物の名が出る。
「あいつ、この町にいたのか!?知らなかったぞ。」
グレイスが驚きの顔を見せる。
「オクトにはすでに伝えてあるから、明日ギルドで集合だ。」
「分かった。ではまた明日。」
そう言って宿に戻った。
次の日
「よし、これで揃ったな。」
ギルドに皆が集合した。S級のパーティだけあってか、周りには多くの人が私たちを囲んでいた。
「ではいくぞ!」勢いよく扉を開ける。
目の前にアグマがいた。
こいつに心配はかけたくない。と思い、自分の戦いを観に来ないように釘を刺した。
そしてフェイドの魔法でジェネラル森林に向かった。
「いたぞ!あそこだ!」
「ふははっ、久々に腕が鳴るぜ!俺が先制を仕掛ける。」
そう言った瞬間、オクトがフェイドの魔法から離れジェネラルに向かって急降下して行く。
「ブレイドアックスッッッッ!!」
天からオクトの斧が降りかかる。オークジェネラルの背中が斬り裂かれる。
「グォォォォォォォォッッッッッ!」
ジェネラルが苦痛の悲鳴を上げる。
オクトの戦いを久々に見たがやはりこいつは強いな。大振りな割に隙がない。
「シュオオオォォォ....」
しかし、流石はSランクのモンスターだ。傷がすぐに再生する。
「俺たちも行くぞ!」
フェイドと共に急降下する。ちなみに私たちは風魔法で受け身を取る。かなりの高さがあるときは必須だ。
「オクト、肉を焼かないとすぐに再生すると言っていただろ?付与魔法・火。」
オクトの斧が紅く燃えさかる。
「サンキュー、フェイド。」
「補助魔法、パワフル、ソニック、シールド。」
「おぉ!ありがてぇ!」
「ありがとう、フェイド」
フェイドは本当に補助魔法が助かる。
「いくぜっ!縮地、連撃!」
縮地を使いながら瞬間移動のように移動し、斬り裂いていく。
「フレイムトルネードッッ!」
付与魔法の炎を自身の魔力で強化し、回転斬りをする。
「ギャォオオオオオォォォ!」
怒り狂ったジェネラルが拳を振り下ろすがそこにはオクトはいない。
「これでも食いやがれっ!アックススラッシュ!」
ズバッッッっと勢いよくジェネラルの右腕が斬り落とされる。
「グォォォォォォォォッッッッッ!」
ジェネラルも苦痛の声を上げる。
私も参戦しないと手柄を取られるな。
「縮地!」
グレイスの聖剣が光り輝く。
「セイクリッドブレイド!」
ジェネラルの左腕を斬り落とす。私の光属性も火属性と同様、魔の再生を防ぐ効果があるので付与魔法は必要がない。
「衰えてないな!グレイス!」
「当たり前だろ!お前に負けてられないからな。」
「ブレイドアックス!」
「ホーリースラッシュ!」
2人同時に斬り、両脚を斬り落とした。
再生には流石に時間がかかっている。
早く終わらせよう。
「ホーリーレイッ!」
グレイスがジェネラルの頭を目掛けて剣を振ろうする。
その瞬間ジェネラルの周辺の魔力が急激に変わる。
「アブソリュートディフェンス。」
すかさずフェイドが魔法を全員にかける。
「グガァァァァァァアアアッッッ」
ジェネラルが叫ぶと同時に体から大量の魔力の光線が放出される。
まるで最初からそうなるようになっていたかのように。
その魔力は周りの木を腐らせ地面を抉った。
魔力の放出が終わった後、残ったのはジェネラルの魔石のみである。
「グッ」
フェイドが片足を地面につかせる。
「フェイド大丈夫か、すまない、油断した。」
フェイドの先程の魔法は禁術と呼ばれるほど魔法消費が激しく、身体への負荷が大きい。代わりに絶対防御を張れるため、さっきの攻撃も何一つ効かなかった。
「あぁ、まだ大丈夫だ。久々に使ったからな、出力を出しすぎた。とりあえず魔石を持って戻ろう。」
その後、魔石を魔法袋にしまい、町へ戻った。
さっきの行動はなんだったのだろうか、オークが自ら自爆するなど聞いたこともない。
魔石を確認すれば分かるかもしれないが、私もそろそろSランクとしての覚悟を持たないといけないのかもしれない。
最近は週一投稿みたいになってますね、今後も不定期で投稿します。最低週一には投稿しますのでこれからもよろしくですっ!




