第08話 魔壁
町に戻った僕はギルドに行き依頼達成と途中で出会った怪物について話した。
「アグマさん、それ本当ですか!?そいつはオークジェネラル、最上種のオークの1匹です。」
「えっ?そんなにやばかったんですか!?」
「Sランクモンスターですよ?よく逃げられましたね。」
「吹き飛ばされて必死に逃げてきました。」
「そのモンスターについてはこちら側で対処しますので、とりあえず依頼の方の話しましょうか。」
それが無難だろう、Sランクなど僕にできることはない。
「5000Gですね!」
おぉ!なかなかいい値段、1匹でこれか。依頼料も入っているがいいな。
「ありがとうございます。」
「まだ時間に余裕がありますけど他の依頼を受けますか?」
うーん、どうしようか、魔壁も微妙だしな、何処かに行って練習するか。
「じゃあ、受けます。探してきますね。」そう言って依頼板に向かう。
依頼板も見るとドラリル討伐があったのでこれにしてみる。ドラリルとは土に生息するモンスターで、敵を見つけると土の中から奇襲してくるので魔壁の練習にもってこいだ。
「はい!受理しました!ではお気をつけて!」
依頼を出した僕は早速マグナ草原へと向かった。
穴がボコボコ空いている。この周囲にいるようだ。
集中する....。
「ボコッ」
そこだ!(ライトボールッッ!)
煙が舞う。煙が晴れるとドラリルが伸びていた。
「よっし!」いい感じだ。
「ボコッボコボコボコッ!」
今度は同時に3体出てきた。いくぞ!
「ライトニングッッ!」この技は光魔法Lv5で習得した範囲攻撃だ。
「バチバチッッバチィッッッッ」
3体が一気に感電する。
よっし!上手く倒せたぞ。
「バコボコバコバコッッ!」
急に僕を囲むように5体のドラリルが飛びかかってきた。
落ち着け、集中だ。
「魔壁」
イメージしたのは自分を囲むドーム状の魔壁だ。
「ギュヘッ」 「ギュアッッ」
ドラリル達が見えない壁にぶつかる。一瞬にして体制が崩れた。
「ライトニング」
光り輝く稲妻がドラリル達に襲いかかる。
「バチバチバチィィィッッッッ」
すげぇ、完璧じゃん!魔壁を何とか習得したようだ。
そして倒したと同時に体が軽くなる。
「おっ、レベルが上がったのか、そういえばライトニングって魔力消費はどのくらいなんだ?」
「ライトニング」
そう言って空の彼方に魔法を飛ばす。
「ステータス」
アグマ・ライオレット
年齢:10歳
職業:魔剣士
冒険者ランクE
所持金:38100G
Lv.14
状態:正常
HP:184/184
MP:92/152
ATK:168(+50)
MAT:140
DEF:158
MDF:162
INT:65
AGI:195
LUK:100
スキル
剣撃Lv.5、連撃Lv.2、縮地Lv.5、
魔纏Lv.MAX、魔壁Lv.MAX、魔力操作Lv.3
付与魔法(火、水、風、光)Lv.3、暗視Lv.1、
光魔法Lv.5
耐性
毒耐性Lv.1、痛覚耐性Lv.1、火耐性Lv.1、
疲労耐性Lv.3
固有スキル
ラストリベンジ(他人には表示されない)
特殊装備
ゴブリンの腕輪:ATK+50
60も魔力を使うのか。なかなか考えないといけないものなんだな。
魔壁、魔力操作が手に入ったか、フェイドさんいわく、これがないと始まらないらしいからな。
とりあえず、他の魔法も消費魔力を確かめないとな。
そして、依頼の数を討伐した僕はギルドに戻って報告した。
僕が帰った時にはSランク依頼、ジェネラルオークの討伐クエストが貼られていた。
カエデさんにグレイスさんにこのことを伝えておいて欲しいとのことだったので、僕は宿に戻ってこのことを伝えに行った。
食事の時にグレイスさんに伝えると、
「そうか。」
とただ一言のみ発した。その後はいつも通りくだらない話をしながら食事をした。
その後、シャワーを浴びて僕はベットに潜り目を瞑った。
僕はその夜、食事でグレイスさんが一瞬見せた何かを思い詰めたような顔が僕の脳裏から離れなかった。
次の日、朝起きると外が騒がしかった。
エリさんに何があったのか聞いてみる。
「エリさん、今日は何かあるんですか?」
「えっ、あぁ今日はね〜、Sランク冒険者が3人も集まってるのよ、ある依頼を達成するためだとか。」
あー、ジェネラルか、しかし、もう1人は誰なんだろうか。少し行ってみるか。
ギルドへ向かうと騒がしい以外何ものでも無かった。多くの冒険者、それ以外の町の人々も集まっていた。
「バンッ!」勢いよくギルドの扉が開く。中から3人の人影が現れる。
「アグマじゃないか。」
そう声をかけてきたのはグレイスさんだ。
「グレイスさん、今からオークジェネラルを倒しにいくんですか?」
「あぁ、そうだ。こいつに対抗できるのは私たちだけだからな。」
「おーっ!そいつがグレイスの新弟子か、魔剣士とは妙な職業を選んだなぁ。」
後ろから大きなハンマーを持った男性が現れる。
鑑定スキルでもあるのだろうか、職業を簡単にみられてしまった。
「今日は私とこいつとフェイドの3人で行くんだ。ちなみにこいつはオクトだ。」
「へへへ、俺はオクト、オクト・グレイトラルだ。よろしくな。」
対面するだけで感じるこの気迫。すごいな。
「気をつけてくださいね。」余計なお世話だろうが、一応言っておく。
「お前、私たちを舐めてるのか?私の魔法があればグレイスもオクトも傷一つつけさせんぞ。」
フェイドさんだ。この人のおかげで魔壁を習得できた。舐めてるわけがない。
「頑張ってください!」
「あぁ、じゃあ行ってくるよ。」
グレイスさんが僕に小さく手を振る。
「フロート。」
フェイドさんがそう口にすると、彼の周りに風が舞い、3人を包む。そして彼らの体が浮き、10メートルほど上に上がったあとジェネラル森林の方に浮遊したまま向かっていった。
「すげぇ」
街のみんながそう言っていたと思う。浮遊魔法など初めてみた。いつかは僕も使えるようになりたいな。
今日は特にすることはないのである耐性を上げるためにハニービーのいるマグナ・フォレストに向かった。
その耐性とは毒耐性である。回復薬もあるので十分な準備はできている。
「縮地、連撃!」
とりあえずハニービーを狩る。10匹ほど狩った後、敵のいない場所で先程のハニービーの針を切り取る。そして、、
「ふぐっっあっっ!いったっ!」
自分の足に針を刺す。刺した途端に体に毒が回る。意識が朦朧とする。過去のことを思い出しそうになる。
「う、うぐぅぅぅぅ。」
痛い、目が回る。1本でこれか。
20分後、ようやく毒に慣れてきた。やばすぎる。その後夕方までこの行為を繰り返し、10本刺し切った。足は途中かなりグロい色になっていた。
毎回20分ほどで慣れるわけではなく、個体によって毒の量も変わっていた。流石にこんなことを毎回はしてられないな。気が狂いそうだ。
とりあえずステータスで毒耐性がLv.3になっていたので、これをした意味はあったようだ。
とりあえず、今日はこの辺で切り上げることにした。というよりもう切り上げたかった。
ギルドで換金をしたあと、僕は宿に戻った。
宿に戻るとグレイスさんが仁王立ちして僕を待っていた。
「アグマ、話がある。」
またいつも通り再開します。最近暑くて倒れそうです。早く涼しくならないかな。




