怨みと身勝手な報復
なろうに慣れて来たので、終わりにしますね
この時点で結論は出ていた。
いや、信じたくなかっただけで気付いていた。
悪魔は人間を食って巨大化し、人語を喋るようになる。都市には人間を食う悪魔がいない。
あの日、都市を出た日――――
初めて、悪魔の食事を見た。小さな悪魔の口を開いて、無理やり生きた人間を押し込む人間を見た。
俺は全力でその場から逃げた。何故か次の日には俺の身分は剥奪された。誰も俺を気にかけちゃいなかった。それがルールだ。俺だって他の誰かならそうした。
貧民街へと向かう道、前日の悪魔はそこに倒れていた。見たこともない大きさで、人を食った悪魔はこうなるのだと察した。そして悪魔は、貧民街へと歩き始めた。
人間は残酷だ
キャシーと出会ったのはいつだっただろうか。
もう覚えちゃいない。
―――――そんなことはどうでもよかった
俺はそれから、全てをキャシーに話した。
彼女には生前妹がいた。貧民街で悪魔に潰されて死んだ。
上位霊となり力をつけた彼女を逆上させれば、都市は無事では済まないだろう。
もう、いいんだ。
全てを話終えたあと、人間は絶滅した。
虎に親を殺された人は虎を恨むでしょうか?
人間に妹を殺された幽霊は人間を敵と見なし皆殺しにしたわけです。酷いですね
さて、ハル君はキャシーが都市を滅ぼすと思っていたようですが、それは違いましたね
あなたは親を殺したのがそこの小動物達だと教えられたら、そこの小動物を皆殺しにしますか?
この話で言いたかったのは、異種族間に友情は存在するか?です。あなたのペットは餌と場所を提供しなくてもあなたを慕ってくれますか?