~とある可能性の話~ 第三話 2020年7月23日
どうも、Mr.OKBです。毎度毎度予定が守れなくてすみません。
今回は少なめですが、二話連続投稿なので勘弁してください。
ではごゆっくり。
2020年7月23日
待ちに待ってはいないが、明日はオリンピックの開会式である。
今日まで10回くらいボランティア研修なるものを受けさせられ、終業式だった今日もオリンピックがらみの話だった。
「去年は今頃コミケの原稿の話をしてたよな」
屋上で昼飯を食いながら話題を振る。
「今もしていますけどね」
煙草を吸いながら彼は揚げ足を取るように答えた。
今日も今日とて臭いがきつい。
「いつもの習慣がなくなるとなんとなく寂しいものですよね」
「そうだな、夏の大祭はすでに終わってしまったからな」
夏の大祭ことコミケは二か月半も前に終わった。いつもこの時期になると心が躍っていたのだが、今年はあまり踊らない。
「オリンピックは予定通りに開催されるようだ。東京中の高校生を内申や推薦を餌に集めたら11万人を超え、研修によってサービスはそこそこになったそうだ」
「ついにこの時が来ましたか。研修によって人見知りはほとんど改善されつつあります。ここで本番を乗り越えれば人見知りは完全に克服となるでしょう」
彼は煙を吐き出しながら自信たっぷりに言う。
「なら次は禁煙だな」
「やめたいんですけどね」
「一つ良いアドバイスをしてやる、ボランティアをするときにはタバコを吸うな。臭いで苦情を言われるぞ」
空になった弁当をしまい、屋上のドアを蹴り開けた。
「じゃあな、また明日会おうぜ」
振り返って手を挙げると、彼も手を挙げた。
「また明日」
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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