夜の来訪者
お久しぶりです。これからもう二話ぐらい書きますね!
起きた時、既に窓の景色は真っ暗だった。
確か魔力変形の練習してて……
どんぐらい寝てたんだろうか。
ん?そういやなんで上品にベッドで寝てるんだ。
たしか練習は椅子に座ってやってたはずなんだが。
んん?なにかベッドに人の頭が乗っかって……
「ひっ!」
「はう!」
へ、変な声でた……というかこの声は雫?
お互い顔を見つめる。……暗くてもわかる。
うん、雫だ。
「は、はは、おはよう。」
「お、おはよ…って違う!大丈夫なの祐介!そこに倒れてたんだよ!」
「はは、大丈夫だよ。そんなことより眼鏡外れてるぞ?」
眼鏡を着けてない雫は暴力的だ。魔王だって虜に出来るね。
「眼鏡なんていいの!大丈夫ならいいけど……」
「いやいやよくない。眼鏡のない雫は綺麗すぎるんだよ。俺が話できないって。ほら」
そう言って、落ちていた眼鏡を拾ってかけてやる。
「きき、綺麗ってそんな」
あの、ちょっと褒めたぐらいで取り乱しすぎじゃないか?もっと自信を持てばいいものを。
「そういや、なんで俺の部屋に?もしかしてベッドに運んでくれたの雫か?」
「……」
ん?
「そ、それはそのいつも訓練場にいるのに今日は居なくて何かあったのかなと見に行ってみたら佑介が部屋で倒れててそれで心配でずっと看病してたらいつの間にか私も寝ちゃってて」
雫さんが一拍おいて凄い勢いでブツブツ言ってるんですが……ま、まああんまり細かいことは気にしちゃダメか……
俺も助けられた身だからな。
「はは、まあ助かったよ。ありがとうな」
出せるだけの笑顔で、雫にそう言う。
感謝してるんだぞ?多分あのまま寝てたら腰とか痛くなってたし。
「っ……うん……はは、来てよかった」
雫は小声で何か呟く。
「え?」
「なんでもない!って一番重要な事話すの忘れてた!」
「え?え?」
「明日、王女さんが私たちの魔法を見に来るから、朝訓練場集合ね!」
「え……?」
うん、明日俺はどうすればいいんだろうか?
本当にいつも読んでくれて有難うございます。