最初はやっぱりプロローグ!
思いつきで書いてみました。
この作品は感想などを受け付けておりません。ご了承ください。
作者にメッセージで抗議するのはアリかもですが、返事は期待しないでください。
「メイリー!完全回復薬の在庫はどこ~?」
「あっ!ごっめぇん!完全回復薬は素材が無くて在庫切らしてる~。入荷は未定と伝えておいてくださーい」
「えっ?分かった。お客様にそう伝えておくね」
「メイリー!F型爆弾の在庫は~?」
「あっ、それはシケタイ(湿気対策処理済)倉庫にあるわ!他の爆薬が危ないから私が取りに行くね!」
「了解~。よろしくっ」
「メイリー!!!ってもういねぇのか!ポーションの在庫の関係で販売個数に制限が在るって言ってただろ?一人いくつまで売れるか聞きたかったんだが……」
「あぁ、それなら一人3個までだよ。さっき僕が同じ事をメイリーに質問したから間違いない!」
「おぅ!助かったぜありがとよっ!」
開店して約一ヶ月ほど経過したこの雑貨店《メイ・フィネリー・ベルシアの錬金工房》……通称 《メイリーのアトリエ》は今日も大忙し。
売り物は飲みやすい飲み薬から食品関連に、対魔物爆弾、さらには武器の魔術的強化も行うと言う事で、客層は老若男女問わず訪れ、その中でもやはり冒険者と言われる職業の人が一番多く来店されます。
遅ればせながら自己紹介をしますね。私の名前はメイラン・フィネリー・ベルシア。友人からはメイリーと呼ばれています。ユーベル共和国のハルベと言う村で生を受けました。歳は今年で25歳になります。
この村は、生活環境が悪く作物も育たない荒れはてた土地でした。幼少の時をこの村で過ごしているうちに、このままでは飢え死にする可能性があると危機感を覚えた私は、生まれ変わった時、神と思しき方に頂いた【錬金術】という恩恵を生かすべく奔走することにしまして、気付けば村の救世主と呼ばれたり神の子といわれたりして、何かムズムズした物を感じる時期もありました。
神から頂いたと言ったとおり、私には生まれ変わる前の記憶を持っています。
生前は普通にアニメやゲームの好きなオタクな女子高生でした。オタクといっても、いじめられるような事は無く、男女問わず話し相手には困った事はありません。そんな私が死んだのは、高校3年生の時。
楽しみにしていたゲーム《ジュリーの錬金工房》と言う名のゲームを片手に、家路を急いでいた時にトラックにはねられ死亡しました。
死ぬ寸前に思ったことは、私と共に跳ね飛ばされバキバキと砕けていくゲームディスクをみながら
「一度だけでもプレイしたかった……」
だったと記憶しています。その気持ちを汲んでかどうか分かりませんが魂となり、あの世へ向かう途中、この世界の神に魂ごと攫われてしまったようです。
そこで神がいうには持っていたゲームと同じような世界で生きたくは無いか?と言う事でした。
断っても自分に利は無いので私は一もニも無く頷きました。その際に同じスキルと知識を与えられ、今に至ると言うわけです。
約10年生まれた村で育ちその後は旅立ち、10数年経った今現在はグラーシア大陸の南西の端の端にあるユーベル共和国と言う国の首都バラーディという国で錬金術のお店を営んでいます。
今から語りますお話はお店を開く25歳までの話となります。
メイラン・フィネリー・ベルシア:通称メイリー。
生まれ育った村が荒れた土地だったため、物心がつく2歳から錬金術を披露し、色々な意味で村の環境を変えた、救いの子・神の子・天災(?)といわれる。