おもだか屋一門昼の部;平成25年3月18日
さて、本日、昼の公演を観たのだが、まず始まりは「小栗栖の長兵衛」
市川中車(香川照之)のお芝居。
これも大正時代の文豪岡本倚堂(正しい漢字が出ない。)が書いた(歌舞伎としては)新しい作品。
香川照之の独壇場。
みんなに嫌われている長兵衛という男が偶然、落武者狩りで、明智光秀を討ち取る。
そうすると長兵衛を爪弾きにしていた家族や村人は掌を返し、長兵衛をちやほやする。
そういう人間の愚かさ、醜さ、軽薄さをコメディとして描き、香川照之が見事に命をふきこんでいるのだが、何故か涙が流れた。
笑いの中にかすかに流れる哀しみが強く迫ってくるからであろう。
そして、二幕目はお能などで有名な安達ヶ原の鬼伝説を歌舞伎にした「黒塚」
鬼婆の役が市川猿之助。これもすごく上手かった。
実はこれも歌舞伎としてはけっこう新しい作品で、おもだか屋一門らしい作品。
そして最後は「楼門五三桐」十五分ぐらいの作品だが、石川五衛門と豊臣秀吉の対決を描く。本当は市川猿翁が豊臣秀吉の役をやる予定だったが、代役を香川照之がやっていた。
香川照之と市川猿之助の二枚看板はどちらもすごく上手かったし、おもだか屋一門は右近、笑也、猿弥と弟子たちが上手かったので、全体的にはすごく満足出来る公演だった。
特に右近はすごいと思った。