錦秋名古屋顔見世(昼の部)
二日目、歌舞伎の昼の部を観た。「橋弁慶」「壷阪霊験記」「ぢいさんばあさん」である。
「橋弁慶」は坂東彌重郎が弁慶、中村萬太郎(時蔵の次男)が源義経という松羽目ものの舞踊である。
松羽目ものとは明治以降に能・狂言を基にした作品であり、面白い作品が多いのだが、シリアスなものもあるのを知った。
弁慶と義経の出会いを描いた一種の絵巻物である。
次が市川染五郎と片岡孝太郎(片岡仁左衛門の息子)の「壷阪霊験記」だったが、これは文楽の名古屋公演でも取り上げており、文楽と歌舞伎でやるものを調整しないのだろうか?(・・;)
文楽も良かったが、生身の人間のお芝居も良かった。壷阪というところに盲目の男と妻がいて、観音様の霊験で目が見えるようになるのである。
市川染五郎はこういうシリアスなものもちゃんとこなす。今回の顔見世で株を上げた。
ところで、観音様は子供がきらびやかな衣装で演じるのだが、昔は観音様があらわれると、わあっとおひねりが飛んだそうである。(・・;)(昨日はなかった。)
そして、最後は片岡仁左衛門と中村時蔵の「ぢいさんばあさん」であった。いい話だと思うが、37年再会出来なかった夫婦の話で、今の私には本当の味はまだ分からないというのが、正直である。分かる、素晴らしいという方が失礼だろう。
昔、香川照之と市川笑也がやっていたのを観たことがあるが、やはり片岡仁左衛門と中村時蔵の方がリアルではないかと思った。
名古屋顔見世は地味目の作品が多いが、一年に一回だから、楽しめる。(・・;)




