市川海老蔵「源氏物語」第2章
昨日、父親の誕生日、母親と二人で(本当は父親と三人で)市川海老蔵のお芝居「源氏物語」第2章を観に行った。
これは市川海老蔵中心に歌舞伎、能、オペラ、狂言などを融合したものである。
始まりは狂言役者が「大鏡」の180歳の翁大宅世継を演じ、物語の開幕を告げる。客席を通って、ステージに行く。
そして、源氏物語第1部の中でも華麗な「花宴」の章を主に歌舞伎役者の舞踊で演じるが、カウンターテノール(修業によって女性の歌を歌えるようになった歌手)が盛り上がる場面ではイタリア語でアリアを歌う。私の母親は「邪道でいややわ(・・;)」と言っていたが、古代物語の歌というのは本当に歌っていたのであり、丸谷才一もアリアと表現していたので、アリアと歌舞伎舞踊の融合は素晴らしいものだった。
「花宴」は童貞の男子生徒に話すと一番喜ぶところだが。光源氏が兄朱雀法皇の妃朧月夜と全て脱ぎ捨てて実事をしていると、そこに朧月夜の父親右大臣が入ってくるというものである。もちろん、ステージで裸になったりはしないが、観る人には分かるように演じていた。
第2部、後半は「須磨、明石」である。これも感心したのだが、ほとんどの映画などでは省略されてしまうが、光源氏は兄の妃に手を出し、都を離れ、須磨、明石に行くが、神々のお告げで、最大のヒロインの一人、明石と結ばれる。
そのお告げのシーンが能になっていて、海老蔵も龍神の一人を演じる。他の龍神、源氏の父親桐壺院の亡霊などは能役者の人が出てくる。海老蔵の歌舞伎舞踊と能の舞踊の掛け合い、謡、和楽器の掛け合いとなる。母親はここがすごくよいと言っていた。
そのあと、またオペラとの融合で、源氏が都に帰り、明石との間の娘、明石中宮を連れていくというシーンを演じる。(明石は身分が低いため、自分の子供を手離すという設定。)明石中宮は小学生ぐらいの男の子が女形になって、上手に演じていた。(市川福之助)明石は市川海老蔵の妹、市川ぼたんが演じる。
歌舞伎と違って、三回カーテンコールがあって、最後は海老蔵がもう勘弁して下さいと合図して終わった。よい舞台だった。
細かい配役などはわずらわしくなるので、書かないが、インターネットなどで調べれば、分かると思う。
今年のベスト候補。非常に細部まで、原作を再現していた。




