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松竹大歌舞伎(7月28日)

月曜日、播磨屋一門(中村吉右衛門一座)の歌舞伎を母親と観に行った。会場は岐阜市民会館。おもだか屋一門(市川猿之介の一座)は満員なのに比べて播磨屋一門は当日券ありますか?と電話したら、いい席が残っていたため、出かけた。


岐阜市民会館は柳ヶ瀬の北にあり、周りに気のきいた店もあるかと思ったが、あまりなかった。岐阜市民会館の北にはNHKの岐阜放送局があった。



開場してみると子供が多かった。夏休みだからだろうが分かるのだろうか?でもけっこうなことだと思う。


前半は中村吉右衛門さんと新しい中村歌昇の「角力場」江戸時代の相撲のお話。中村吉右衛門さんが偉大な大関(当時は大関が最高位)、中村歌昇が草相撲のチャンピオンを演じる。この作品はもちろんこの二人の掛け合いがみどころだが、中村吉右衛門さんのパトロン役で上方の若旦那、「つっころばし」が出てくる。つきとばしたら転んでしまうような奴と言うあほぼんであり、愚かさ、笑いの中にも品や色気を出さないといけない難しい役で歌昇の弟種之介は上手にやっていた。ちなみに「角力場」では、相撲をするシーンは出てこない。相撲をとっているシーンは歓声などで表現し、力士の日常の小競り合いなどで話を見せていくのである。



その次は播磨屋一門の口上。今年もやはり「伝統歌舞伎を守って行く」と言っていた。邪道歌舞伎(おもだか屋一門)や、流行歌を得意げに歌う姪への牽制球である。私の母親は「ただの妬み」と言っていた。(-_-;)



後半は「傾城反魂香」歌舞伎の名作の一つで新しい中村又五郎、中村歌六、中村芝雀、中村隼人などが活躍。古の御代、画家は武士と同格とされ、師匠に認められると名字帯刀が許された。面白いところなのでネタを秘密にするが中村隼人演じる弟弟子がある活躍で名字帯刀を許される。

中村又五郎演じる男はどもりのため、恵まれず、大津絵(江戸の大衆絵画)を描いて暮らしていた。弟弟子にあとをこされ、妻(中村芝雀)と師匠(中村歌六)のところに名字帯刀を願い出るが、退けられ、切腹を決意。せめてもの形見に井戸に武士になった自分の姿を遺書がわりに描くとその絵が石の井戸の逆側に浮かび上がってくる。その奇跡のため、男は名字帯刀を許される。このどもりの男の苦悩、哀切がひしひしと伝わってきて、涙があふれる。中村又五郎は派手な役者ではないが、この作品は大したものだった。

播磨屋一門の伝統歌舞伎の底力、侮れず。



帰り、岐阜駅のプロントで母親はカシスのカクテルを二杯飲み、私はブラッドオレンジジュースを飲んでいた。

「すーちゃん、まいちゃん、さわ子さん」の寺島しのぶみたい。

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