沼津;平成25年9月1日
昨日、夏休み最後のおまけの一日を贅沢に過ごしていました。
まあ、なかなか暇がなかったのもありますが、碧南市藤井達吉美術館、豊田市美術館、展覧会の最終日を訪ねた。特に豊田市美術館はフランシス・ベーコン展という今年の最大の話題展で、本当はベーコンを観たら、その日一日はベーコンの感動にひたっていたい。
しかし、松竹大歌舞伎も別の日のチケットが取れなかったため、ベーコンの後、豊田市から知立という街へ。
知立というところはとても良心的で、駅から会場まで貸し切りバスが出ていて、100円で乗れました。
松竹大歌舞伎巡業公演があると東海地方のいろんな街へ行くのですが、公演会場に休むところがあるところも、ないところもあり、知立の文化会館は食事できるところもあり、早めに来ればよかったです。
ホールは綺麗で、小ぢんまりしたところでした。
出し物は「沼津」、そして中村又五郎、中村歌昇の襲名披露の口上。そして、二人による慶祝性の強い「連獅子」
7月にやはり播磨屋一門の公演を観に行ったときは「番町皿屋敷」いい作品だったけど、多分、一時間前後の作品。ところが、中村吉右衛門さんはどうかしたのか?(・・;)昨日は約2時間の大作「沼津」を上演。これは「伊賀越道中双六」という長い作品の一部ですが、始まりは歌舞伎特有のコメディから始まり、だんだん運命悲劇になっていくお話。
中村吉右衛門さんは波平犯科帳などのイメージからコメディなどはやらないのかと思ったら、非常に達者。ダブル主演がヴェテランで、播磨屋一門の重鎮中村歌六。二人は今年の最優秀主演男優賞当確!
歌六が父、吉右衛門さんが息子で、それを知らずに出逢い、ひょんなことから父、息子であることを知り、敵味方に分かれていることを知る。そして、板挟みの二人は父が息子を救うため切腹して終わる。
始めの方、旅をしていることを表すため、中村吉右衛門さんと中村歌六が客席に降り、ご当地のことを会話に盛り込みながら、ぐるーっと客席を回る。
実は昨日、満席とは程遠く、人間国宝には申し訳ない感じ。
コメディから悲劇、その転換が美事。
ヒロインの中村芝雀も達者。(吉右衛門さんの妹という設定。元売れっ子の芸妓。)
口上はまた親戚ばっかでやっている播磨屋一門らしいもの。今日は「私たちが本流です」と言わないかハラハラしていたら、しめくくりにやはり言い出し、やはりすごみを感じた。
最後は中村又五郎、歌昇親子の「連獅子」
花の王、牡丹。獣の王、獅子。それをあしらって時の政権を祝福する慶祝性の強い舞踊。そのなかで一部と三部のブリッジに宗論という狂言があり、中村種太郎、中村隼人がアヴァンギャルドで、可愛い衣装で(美男子なので見られる)、法華と念仏どちらが正しいかケンカするのだが、宗教戦争の愚かさを笑い飛ばしていた日本人の逞しさに驚く。
そして最後は親子の連獅子の超絶技巧。
今月は親子の情愛というテーマで、まとめてあり、7月よりさらにテーマが明確になった。




