世界征服、はじめました。
休日の昼下がり。
高校生ライフを満喫して三年目、振り返れば平凡な人生だ。
兄「嗚呼、悲しき我が人生」
一人リビングでソファーに横たわる。
やる事は無く、やりたい事も無い。
今日も日が暮れたら夕食を準備して風呂を沸かして、あとは寝るだけだ。
両親はというと数日前に用事だとかで実家に向かったようで、半年ほど留守番を頼まれた。
つまり家事等の面倒な事は全て私が引き継ぐ訳だ、まぁ他にする事も無いので別にいいが…
それと、問題児の世話係。
妹「兄よ、ちょっと聞いてくれ」
これが一番厄介で、妹は所謂"天才"と言われる分類で機械弄りが趣味の変わったやつで。
妹「おい」
性格も思考回路も変人そのものだ、顔は良いのだが…如何せん内面がそれを帳消しにしている。
妹「ニヤニヤしてないで聞け変態」
兄「なんだ休日に騒々しい、少しはゆっくりさせろよ」
妹「まあ聞け兄よ、今回私は真面目だぞ?」
グッとガッツポーズする妹。
ああきっと真面目だろうな、その台詞を年に数十回くらいは聞いてる。
兄「で、何だ?ロクでもないだろうが聞いてやる」
妹「そうか!聞いてくれるか!…実はな」
妹「…私は世界征服をしたい」